オーダーのゴルフシューズを求めるゴルファーの心理を、練習器具でも知られるアザスゴルフ代表の村田雅久さんはこう分析します。「コースに行って、周りの人と同じシューズなのはイヤ。これは確かに大きな理由です。けれどどうしても既製品だと足に合わない、フィットしないという人が多いのです」。この先で紹介しますが、アザスゴルフのオーダーシューズは豊富な素材を生かして、デザインの自由度が高い。その部分での評価も高いのですが、オーダーした人にとっての、最高のフィット感やはいたときの快適さにもこだわり続けています。

「オーダーするひとり、ひとりに木型を作るわけではありませんので“フルオーダー”とは呼べませんが、ただ足を入れてみて感じる違和感はとことん調整して解消していきます」と村田さんは語ります。つまり足長に合わせた木型でも、足幅が合わなければ幅を広げたり、狭めたり、甲が合わなければ高さを調整したり、ピンポイントに特殊加工をしてくれます。そのきめ細かな対応は、限りなくフルオーダーに近いといってもいいでしょう。もちろん実際にプレーしたあとに生じた不具合でも受けつけてくれます。

さらにオーダーシューズにはインソールがセットされています。これはオーダーをするときに、その人の足にあわせて熱成型インソールも製作してくれるというもの。足裏のアーチを維持して、スリップを減らして踏ん張れる、インソールの効果はご存知の通り。フィット感を求めるゴルフシューズのパフォーマンスを高めるためには欠かせないと、オーダーの一環とされています。

もうひとつのポイントが防水加工。レザーをはじめデニムまで、素材として選ぶことができるアザスゴルフのオーダーシューズ。そのため従来のように素材そのものを防水加工するのでは十分とはいえません。そこでシューズの中に靴下をはかせたような、シームレスのインナーを用いて防水性を高めています。「もちろん朝から土砂降りだったら別ですが、普通の雨の日のプレーだったら、インナーの力で100％防水できますね」と村田さんは言います。

ここまでフィット感やはき心地にケアしてもらえるなら、心置きなく形や色、素材で迷えるというもの。次はデザインのオーダーについて紹介していきます。

「コースでシューズがかぶることはもちろん、似ているシューズにお目にかかることもまずありません」と村田さんが語るアザスゴルフのオーダーシューズ。その理由は、素材の豊富さ、その配置や組み合わせなどの自由度の高さにあります。

オーダーのベースになるシューズは下の6種類。図版でアルファベットが記されている部分の素材、色を選ぶことができます。Lは靴紐で、Tはベロの部分。ダイヤルで調整するワイヤータイプも対応しています。

素材はレザーの場合、常時150種類を揃えています。クロコやリザードといった高級皮革から、ヒョウ柄やファー付き、カモフラやデニムのように見えるレザーから、光沢感のある鏡面仕上げまで、そのバリエーションは実に幅広い。さすが、よそでは使わないようなレザーまでこまめに仕入れるようにしているというだけのことはあります。スワロフスキーでデコレーションといったワザまで使えるのも驚きです。

まだまだリクエストできます。通常はレザーの色に合わせる、縫製のステッチの色や、シューズの印象を左右するアウトソールの色を黒くするか白くするか、などなど。オーダーをしながら決められなくなってしまうお客さんがいるというのもわかります。

これまでに手がけたオーダーシューズのほんの一部をご紹介。どれもオンリーワンと胸をはれる個性が伝わってきます。

納期はオーダーから45〜60日。一部の素材を使用したときや、左右のサイズが異なる場合を除き価格は39,800円（税抜き）。スパイクレスシューズでのオーダーもはじまっている。このクオリティを考えれば、オーダーシューズのハードルは必ずしも高いとはいえないのでは。

問い合わせ先　アザスゴルフ TEL.048-797-8971