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    おやじゴルフニュース「こじらせおやじたちが展開する一風変わったゴルフとは?」

    ゴルフはそこそこそのキャリアを積んでいくと、マンネリや金欠、はたまた体の痛みなどさまざまな問題を抱えながら続けてゆくこととなります。そのとき感じているのは、ゴルフ道を極めようとガムシャラに目指していた目標を失う虚無感。ここらでひと息入れてみませんか。コラムニスト木村和久が、エンジョイゴルフの本質と核心、そしてこれからどうやってゴルフ生活を楽しんでいけばいいのかを提案し、マンガ家・とがしやすたかのイラストと共に旬なゴルフ情報をお届けします。

    配信日時:2024年2月20日 02時30分

    • ゴルフライフ
    イラスト・とがしやすたか
    イラスト・とがしやすたか
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    昭和のゴルフおやじは、なまじっかレッスンプロにつかずに、独自路線を歩んだ人が多いです。結果、自分で勝手に進化を遂げ、一風変わったゴルフを展開しがちです。今回は超個性的なゴルフの振る舞いやギアコレクション、果ては奇抜なファッションまで、こじらせおやじの生態を覗いてみたいと思います。

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    1)アイアン恐怖症おやじ
    それって自分のことやないか~。実は20年くらいまえからシャンクが頻繁に出るようになり、アイアン恐怖症になりました。普段は出ないのに、ここぞというときにシャンク発生、右斜めに飛ぶ球はOBになることが多く、スコアがボロボロになっていました。

    いったんシャンクが出ると、もう次から怖くてアイアンが打てない。いろいろ努力をしたのですが、どうしてもシャンクが克服できませんでした。そして編み出したのがシャンクが発生しない、ノーアイアンゴルフです。

    アイアンで打つのをやめ、比較的シャンクが出にくいUTに全部替えました。一番短いUTはキャスコのパワートルネードの8番でロフト40度、これで80~100ヤードをカバーします。実はロフト45度のUTも持ってますが、これはちょっと攻めすぎかな。

    キャディバッグに入れているアイアンは9番のみで、それも転がしのアプローチで使うので、アイアンでフルショットはしていません。だから9番アイアンは、なくても構わないのです。マジに時々入れてませんから。

    いや~見事にこじらせたクラブのラインナップですわ~。初めて一緒にラウンドする人は、カルチャーショックを受け、目を丸くしていろいろ質問をして来ます。でもこのアイアンなしセットで、昨年はハーフ39を出したのですから、なかなかでしょう。

    あとゴルフが出来てもせいぜい10年、多分、このこじらせたままのゴルフをすると思います。どこかのコースで見かけたら気軽に声をかけてください。自慢のこじらせクラブセットをお見せしますからって、そこ自慢するとこやないで~。


    2)変わったクラブ&道具を持つおやじたち
    ほかにもこじらせて、変わったクラブを持つ人が結構います。まずチッパーです。アプローチが苦手でチッパーを使う人を時々見かけます。実は私もチッパーを使っていたクチです。使ってみての感想は、めちゃくちゃ打つのが簡単というわけではなく、やはり多少の慣れは必要なのかなと。

    簡単なライでは問題なく打てるけど、難しいライではそれなりの練習や工夫をしないといけない。トータルで見てウェッジより、やや簡単という感じですか。今はウェッジの調子がいいので導入しませんが、またスランプになったら使うかもです。

    あとクラブじゃないけど、距離計測器で毎回距離を計らないと気が済まない人っていますよね。すでに充分叩いているのに、距離計で計った挙げ句、チョロとか。う~んなんとも言えませんね。ひとつの所作、ルーティンなのでしょうか。余計なお世話かも知れませんが、距離を計らないほうが、ナイスショットをするような気がするんですけどね。

    3)変わったスイングのおやじたち
    はい私、この部門もエントリーさせて頂きます。何が変なのか分かりませんが、とにかく汚いスイングであることには間違いありません。

    過去に五十肩を3回やって、スイングすると右足もつられて回転する、チェ・ホソン選手のような回転打法をしておりました。その癖が未だ残っており、スイングが目茶苦茶汚いのです。

    たまに親切心なのか? 打ってるスイングを録画して見せてくれる人がいるのですが、すげえへんてこなフォームのおやじがそこに映っていました。穴があったら入りたい心境ってこんな感じかなって。自分のスイングを見るときが一番落ち込みます。

    自分がそうですからね、アマチュアは気づかずにへんてこなスイングで打っている人が結構います。そういう場合、指摘するのはやめましょう。多分本人もうすうす気づいていることだと思いますし、言われて治る問題でもないと思うんですよね。

    4)奇抜なファッションをするおやじたち
    おやじのゴルフファッションはひと世代遅れているというかね、自分の存在が地味だから派手な色彩を好む人がいます。さるコンペでは、寝巻みたいなガウン羽織っている人を見かけました。

    奇抜なファッションが多いのは、なんといってもゴルフコンペです。普段服装にうるさいコースでもコンペとなると、その予約枠だけ準貸し切り状態になります。コンペの受付が設けられ、そこでホルダーをもらうこともあるので、入場が楽になります。


    サイドポケット禁止もなんのその、迷彩服は戦争を想起させるから禁止というのも勝手にクリア、好き放題に着飾るおやじが大勢来ます。何を勘違いしたか、夏場に物凄く短いショートパンツでゴルフをやる人をみかけたのには笑いました。

    その短さはテニスでいったらマッケンロー時代、サッカーなら釜本選手時代、ちょっと太股の露出過多かな。


    あと今寝起きみたいなジャージのパンツを履いてる人も見かけます。若者の間で流行っているジョガーパンツが市民権を得て来ているのです。ジョガーパンツは元々ジョギングする人向けに開発されたもので、そのルーズ感がいいと街中でも着るようになり、今やゴルフウェアとして大人気です。

    それを見て勘違いしたおやじが、ジャージを履いてゴルフしていいんだと思ってはダメですよ。個人的な印象で言うと、ジョガーパンツはパンツがずり落ちそうで苦手です。あと興奮したときもっこりするかもって、なんでゴルフ場で興奮するんだよ~。

    5)一番困るのは、打つ前の儀式をするおやじ
    ショットをする前に、固まる人いますよね。いろいろチェックポイントを確認しながら、構えてなかなか動かない。心配しながらも、こっちがイライラしてしまう。挙げ句、1回仕切り直しをしたほうがいいのでは……というタイミングでショット。これを毎回やられるとこっちのリズムが崩れてしまうんですよね。

    さらに素振りなのかワッグルなのか、よく分からないけど、その段取りが長い人もね。つい見ていると、その摩訶不思議な段取りに吸いよせられてしまう。あと解説好きおじさんに、ぼやきおじさん、打ったクラブの番手をやたら聞きたがるおじさんなどなど。見事にこじらせていますね~。

    この類は今さら治るわけないので、どうか温かい目で見守ってください。私も含めてよろしくお願いします。なんのこっちゃ。

    ■プロフィール■
    木村和久
    きむら・かずひさ/1959年生まれ、宮城県出身。世の中のトレンドを追求し、ゴルフや恋愛に関するコラムを多数執筆するほか、マンガ原作も手がける。隔週刊ゴルフ誌「ALBA」ほか、連載多数。
     
    とがしやすたか
    1959年生まれ。東京都出身。「青春くん」などで知られる4コマ漫画家。ゴルフ好きが高じて雑誌でラウンドレポートなども展開。

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