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    初対面の人とのラウンドは、心の自分勝手で気疲れを解消しよう【ゴルフが整う自律神経のトリセツ】

    ゴルフシーズンもたけなわ、親睦コンペの季節だ。あまり話したこともない人とのラウンドに戸惑う人も少なくないだろう。「そんなときこそリラックスして楽しむ気持ちが大切です」と、順天堂大学医学部の小林弘幸教授。初対面の人と回っても自律神経を保つ方法を教えてもらった。

    配信日時:2023年5月11日 22時30分

    • ゴルフライフ
    イラスト・のり
    イラスト・のり
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    「仕事の顔合わせを兼ねたコンペがあるのですが、気が進みません。初対面の人とのゴルフを楽しむ秘訣はありますか?」。このような質問を受けることが時々あります。

    私の場合、初めて会う人やあまり知らない人とのラウンドでは、相手によく話しかけるようにしています。そう答えると「先生は人と話すのに慣れているから」、「あまり緊張しないでしょうから」などと当たり前のように思われます。
     
    ■相手に話しかけてお互いがリラックス
     
    確かに人と話す機会は多いのですが、おしゃべりはもともとそれほど好きではないし、初対面の人への緊張やストレスも割と感じるタイプなので得意でもないのです。
     
    だからといって押し黙っていたら交感神経は優位になるばかりです。パーティ全体が緊張感に包まれたまま18ホールを終えてしまうより、和やかな雰囲気で回るほうがいいに決まっています。自分も気が楽になります。そのために、よく話しかけて相手に自分を「話しやすい人」と思ってもらうよう心がけているのです。
     
    それによって相手も聞かれたことに答えるだけでなく、自分のことを話したりしてリラックスできるからです。そうして上がった誰かの副交感神経は周囲に伝染します。パーティみんなの交感神経が整って、それぞれがいいショットを打つこともよくあります。
     
    ■マイルールを心の中で設定
     
    とはいえ、どうしても相手とリズムがかみ合わないこともあるでしょう。気疲れするばかりでゴルフを楽しめなかったりバカらしく思えたりすることもあるでしょう。精神的な負担が大きすぎて副交感神経だけでなく交感神経のレベルも下がってしまうと、まったくやる気がない状態に陥ってしまいやすいので注意が必要です。
     
    そうならないようにする方法として、あくまで緊急避難的ではありますが、同じ組の人とラウンドをしながら自分だけのゲームを楽しむのも一つのアイデアです。
     
    どういうことかというと、例えば「セカンドショットを必ずバンカーに入れる」、「奇数ホールではウッドを使わない」、「100ヤード以内はPW1本だけで打つ」など、自分で自分に“縛り”を課し、それに沿うようプレーするのです。
     
    スロープレーになってはいけないのは当然ですが、他の人に不快感を与えたり迷惑をかけたりしないマイルールを作れば問題はないでしょう。自分の楽しめる決め事ならやる気が出るし、できるだけ苦手クラブの練習や新発見につながる決め事を作れば上達の役に立つのでベターです。
     
    コミュニケーションのタイミングがうまく取れず気疲れするようなときに思い出し、心の中でちょっとした自分勝手をしてみましょう。(文・小林弘幸 構成・野上雅子)
     
    ●小林弘幸/順天堂大学医学部教授 日本スポーツ協会公認スポーツドクター
    1960年生まれ、埼玉県出身。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手やアーティストのパフォーマンス向上指導にかかわる。自律神経のバランスを意識的にコントロールすることにより心身の潜在能力を最大限発揮できることを提案し、テレビ番組等で解説している。著書も多数あり、2022年12月『ゴルフが上達する自律神経72の整え方』(法研)を刊行。

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