40代から始めたいボケ防止! ラウンド中に認知症予防プログラム「コグニサイズ」を実践しよう
実は40代から認知症の原因物質は脳にたまり始めているという。いつまでも健康にゴルフを楽しみたい、それは誰もが思うこと。国立長寿医療研究センターの佐治直樹先生に話を聞いた。
配信日時:2024年2月14日 02時00分
「このゴルフ場、前にも来たことあった気がする……」「あのプロの名前、思い出せない」なんて、もの忘れ。年のせいと軽視していないだろうか。認知症の始まりはちょっとしたもの忘れで、兆候は40代から出始めるという。
はたして自分に認知症の予兆が出ているのか。その手がかりとなるのが、以下のチェックテストだ。認知症はいきなりなるわけではなく、周りは気づかないが本人は認知機能の低下に気づいており「SCD/主観的認知機能低下」という段階を経て進行していく。下記のテスト項目のうち、20~30代の頃と比べて思い当たるようになっていたり、頻度が増えたりしたことが一つでもあれば、主観的認知機能の低下が始まっている恐れがある。
□ 今、やろうとしていたことを忘れることがある
□ 表現したい言葉が、すぐに出てこないことがある
□ うっかりミスをすることが多くなった
□ 新しい家電の操作などが覚えられなくなってきた
□ 同僚や友人など、身近な知り合いの名前を思い出せないことがある
□ 相手に話を聞き返すことが多くなった
□ 買い物のときのおつりなど、簡単な計算が面倒になってきた
□ ちょっとしたことで怒ったり、気分が落ち込むことが増えた
□ 以前買ったことを忘れて、同じものを買ってしまうことがある
□ 先のことを予測したり、計画を立てるのが苦手になってきた
□ 別々の作業を同時進行で行うことが、上手くできなくなってきた
□ 趣味などにあまり関心がなくなってきた
(出典:40代からの認知症リスク低減機構)
脳寿命を延ばすためにおすすめなのが、国立長寿医療研究センターが開発した認知症予防のプログラム「コグニサイズ」だ。やり方は、軽く息が弾む程度の運動をしながら、頭の中で計算やしりとりをするだけ。運動で体の健康を促すと同時に、脳の活動を活発にすることで、認知症予防効果があると考えられている。
ゴルファー的コグニサイズとしておすすめなのが、ラウンド中、早足で歩きながら暗算をすること。例えば「100、93、86、79…」というように、100から7ずつ数を引く計算をしてみよう。これが簡単にできるようになったら、二桁の数字を引く、動物だけに限定したしりとりをするなど、種類や難易度を上げていくとよい。
もちろん、ラウンド中だけでなく、散歩のときや、通勤中階段を上りながら行ってもOK。コグニサイズを継続して、元気にゴルフし続けられる頭と体をつくっていこう!
教えてくれたのは
佐治直樹先生(さじ・なおき)国立長寿医療研究センター・もの忘れセンター客員研究員。臨床に従事するかたわら、認知症のリスク因子と予防、腸内フローラと脳機能の関係など、認知症のメカニズムをひもとく研究も行っている。著書に『脳の寿命をのばす食べ方』(Gakken)がある。