ゴルフの打ちっぱなし料金はどれくらいかかる? 料金システムとお得で賢い利用方法を紹介
初心者にとって打ちっぱなしは、ゴルフ場へ行くよりハードルが低いもの。しかし、打ちっぱなしならではの常識やマナーがあるため、それらを予め頭に入れておいたほうが安心です。特に、ゴルフ未経験者には打ちっぱなしが“ゴルフ道”の第一関門となるため、ここをスムーズにクリアできるか否かでゴルフとの距離感が変わります。そこで本記事では、「球貸し」「時間貸し」など打ちっぱなしならではの料金体系や必要な持ち物、マナーなどを紹介。コスパ良く気分良く打ちっぱなしを楽しみましょう。
配信日時:2024年2月21日 05時45分
1.打ちっぱなしの代表的な料金システム
打ちっぱなし(ゴルフ練習場)の料金は主に球貸し、時間貸しの2つがあります。さらに最近は、定額料金でサービスが利用できるサブスクリプションも増えつつあります。
1球ごとの価格が決まっている球貸し
球貸しとはボール1球単位で料金が設定されており、ボールを打った分だけ支払うシステムです。決めた球数だけ打ってサッと帰りたい人、1球ごとに集中して丁寧に練習したい人、「今日は苦手な50ヤードのアプローチショットだけやる」など、練習の課題が明確な人におすすめです。
球貸しの料金は曜日や時間帯、打席の階数によって異なる場合がほとんどで、平日早朝が安く、土日祝日の日中~夜は高く設定されることが一般的です。ボール1球あたりの料金の相場は、東京都内にある打ちっぱなしの場合10~35円。地方にある打ちっぱなしの場合は5~10円ほどです。
打ちっぱなしにもよりますが、ボールの料金に加え打席料300~500円、夜間は照明代100~300円が別途かかることがあります。 仮に予算2,000円とし、打席料400円、ボール代1球15円とすると、106球打てる計算になります。
都心部は比較的価格設定が高いため、これより打てる球数が少なくなる可能性があります。一方、地方ではこれ以上にたくさん打てるでしょう。
時間内なら何球打っても同じ価格の時間貸し
「60分間打ち放題」など、時間内なら何球打っても定額料金なのが時間貸しです。球数を気にせず打てるので、ドライバーはもちろんアプローチなどさまざまなショットを練習したい人、新しいフォームを体に覚え込ませたい人、自分の課題改善に集中して取り組みたい人におすすめです。
特に、どんな練習をすればいいのかまだ分からないビギナーは、時間貸しを利用するとお得です。ボールを打っているうちに、自分の得意なショットや課題が見つかってくるでしょう。ただし、「元を取るために、時間内に可能な限り打つ!」という姿勢だと逆にスイングを崩したり、肩や腰を傷めてしまったりすることがあるので、球数を稼ぐように闇雲に打ちまくることはおすすめできません。
打ちっぱなしによりますが、時間貸しは30~90分間が一般的です。料金は曜日や時間帯によって異なる場合が多く、平日は安く、土日祝日は高く設定されています。打席料や照明代込みの料金になっており、 90分間の時間貸しの料金の相場は、東京都内にある打ちっぱなしの場合2,000~5,000円、地方にある打ちっぱなしの場合は1,000~2,000円程度です。
ほぼ毎日、一定時間使えるサブスクリプション
最近は、サブスクリプション(以下、サブスク)を取り入れている打ちっぱなしもあります。サブスクとは、定額料金を支払うことで一定期間サービスが受けられる仕組みです。「1ヶ月間、毎日50分間練習し放題」「平日60分◯回まで利用可能」など受けられるサービスは施設によって異なりますが、料金は月額1万円程度。暇さえあれば練習したいという人にとってはかなりお得です。毎月の練習にかかる費用が抑えられますし、わかりやすいのも魅力です。
サブスクは、インドアのゴルフ練習場で多く実施されています。天候に左右されないうえ計測器などの設備が揃っているため、より効率良く練習することが可能です。駅前のビルで営業している店舗もあり、仕事帰りや買い物のついでなどに通いやすいのもメリットです。屋外の打ちっぱなしでもサブスクを導入し始めたところがあるので、通いやすい場所にないかどうか、探してみてください。
中には、ゴルフレッスンやゴルフスクールのサブスクもあります。少し料金は高くなりますが、最初こそ基本を固めることが大切。初期投資だと思って、通ってみるのも一つの選択肢です。
2.打ちっぱなしを安く・お得に楽しむ3つのポイント
曜日や時間帯、打席の階数を上手に選ぶと、練習費用が節約できます。同じ打ちっぱなしに頻繁に通う人は、打ちっぱなしのメンバーになるとお得です。
【1】平日の早朝や夜遅くに利用する
打ちっぱなしでは通常、曜日や時間帯によって異なる料金が設定されています。
ゴルフ場など他のレジャー施設同様、平日より土日祝日の料金のほうが高いことが多いため、お得に練習したい人は土日祝日ではなく、平日に練習時間をつくるのがおすすめです。
場所によっては早朝にオープンし、ナイター施設のあるところは深夜~翌早朝まで営業しています。その場合、料金がもっとも安いのは早朝で、次が深夜、もっとも高いのは午前から夜です。ただ、日没後は照明代が別途かかることがあります。夏場は早朝や深夜のほうが涼しいうえに安いこともあり、人気です。
【2】2階以上の打席を利用する
打ちっぱなしでは1階か、2階以上かによっても料金が変わります。1階のほうが高く、2階以上は安いのが通例です。
ただ、いずれの階にも料金だけではジャッジできない良さがあります。1階打席は短い距離のアプローチ練習に適していますし、2階以上の打席はボールの落下地点が見やすいというメリットがあります。「練打ちっぱなしでは絶対に2階」などと決めず、機会があればぜひ両方試してみてください。
【3】打ちっぱなしのメンバーになる
自宅近くなど頻繁に通いやすい打ちっぱなしにメンバー制度があるなら、入会を検討するといいでしょう。メンバーとはいえ、ポイントカード会員のような気軽なものもあります。
料金は打ちっぱなしによりますが、入会金や年会費を支払うと打席料が無料になったり、球貸しや時間貸し料金が割引きになったり、さまざまな特典が得られます。定期的に練習に通うモチベーションにもなるはずです。
ただし、「“幽霊会員”になるかも……」と入会前から不安な人は自分の練習頻度を鑑みて、メンバーになったほうがお得なのか否か、ざっとシミュレーションしておくといいかもしれません。
3.打ちっぱなしをスマートに利用する5つのポイント
打ちっぱなしに行ったからには、充実した練習時間を過ごしたいもの。そこで、スマートに利用するためのコツをお伝えします。
【1】動きやすい服装で行く
打ちっぱなしにドレスコードはありませんが、体を動かすので運動に適した服装がベストです。特に肩の部分が窮屈なウェアを着ていると、スイングのたびに違和感を覚えます。丈が短いトップスはショットするごとにお腹が出るので、地味に気が散ります。そのため、ストレッチ性の高いゆったりしたウェアがおすすめです。
革靴やハイヒール、サンダルだと踏ん張りが効かなかったり、滑ったりすることすることがあるため思うような練習ができず、せっかくの練習時間や費用が無駄になることも。打ちっぱなしに行く時はスニーカーなど運動に適したシューズを持参、または履いて行きましょう。街にも馴染むデザインのスパイクレスシューズを履いていると、思い立った時に気軽に練習に行けるので便利です。
なお、グローブはゴルファーの必須アイテム。打ちっぱなしでも販売していますし、場所によってはレンタルグローブもあります。ただし、好みのメーカー、サイズを取り扱っていない場合もあるので、できるだけ持参しましょう。かさばるものではないので、常にバッグに入れておいてもいいかもしれません。
【2】クラブは必要な本数だけ持って行く
打ちっぱなしにはレンタルクラブがありますが、やはり自分のクラブで練習したいもの。とはいえフルセットだと大荷物になるので、持っていくならドライバー、7番アイアン、ウェッジの3本だけでも十分です。クラブケースに入れていけば、公共交通機関で打ちっぱなしに通うことも苦になりません。
自分のクラブで練習するのが一番とはいえ、例えば「出かけた先に打ちっぱなしがあって、急に練習がしたくなった」「別の用事があるので、手ぶらで行きたい」という人は、打ちっぱなしにあるレンタルクラブを上手に利用しましょう。“練習=自分のクラブで”と思い込みすぎると、せっかくの練習の機会を逃しかねません。新モデルを揃えているところもあるので、前向きに利用してはいかがでしょうか。
特に、「ゴルフを始めたいけれど、クラブ購入まではちょっと……」という人は、打ちっぱなしが用意するレンタルクラブで試すのが一番です。
【3】マナーを遵守する
ゴルフ場ではないからといって油断したり自分勝手な行動を取ったりしてはいけません。ほかの人に迷惑になりますし、ケガや事故にもつながります。
大声を出すのはNG
ゴルフ場で誰かがショットを打つ際は「Be Quiet(お静かに)」が常識なのと同様、打ちっぱなしでも大声を出すことはマナー違反です。もちろん、友人と一緒に楽しむことは問題ありませんが、なるべく大きな声を出しすぎないように意識しましょう。また、携帯電話で通話する際は打席から離れてください。
危険行為はNG
練習に夢中になるとまわりが見えなくなりがちですが、後方に下がりすぎて隣の打席に近づいたり、通路の近くで素振りをしたりする行為は大変危険です。周囲とは常に適切な間隔をキープしましょう。また、クラブや物を落としたからといって、勝手にフェアウェイに入るのも絶対にやめてください。他の人が打ったボールが当たれば大ケガになりかねません。クラブが飛んで行ってしまったときや物を落としたときは、練習場スタッフに申し出てください。
コースボールの使用はNG
コースボールを使用するのも禁止です。実践を想定してコースボールを打ちたい気持ちはわかりますが、コースボールはレンジボール(打ちっぱなしで使用するボール)と特性が異なり、ネットが破れたり、的が壊れたりと設備を傷める場合があります。
コースボールで練習することにこだわりのある人は、コースボールを練習用に使用している打ちっぱなしがあるので、探してみてはいかがでしょうか。
【4】付帯施設を積極的に使う
打ちっぱなしによってはドライビングレンジだけでなく、パッティンググリーン、バンカー、アプローチの練習施設を備えていることがあります。利用にはそれぞれ300~500円の別料金がかかる場合がありますが、ドライビングレンジの打席からではできない練習が可能なので、積極的に利用するのがおすすめです。
特にバンカーショットやアプローチショットに対して苦手意識を持っているゴルファーは、少なくありません。アプローチショットの練習は打席でもできるものの、よりリアルな状況で練習したほうが断然効果的です。バンカーショットは数をこなせばこなすほど、簡単に脱出するコツがつかめます。地味な練習ですが、これらを繰り返して腕を磨けば必ずやスコアアップにつながるはずです。
【5】弾道測定器を使う
最近のゴルフ場には、弾道測定器が設置された打席があります。自分の各種弾道データがチェックできるので、長所や欠点を客観的に把握することができます。また、ゲーム感覚で楽しめる機能などもあるので、練習メニューのマンネリ防止にも役立ちます。
弾道測定器が初めてという人は、スタッフに聞いて使い方を教えてもらいましょう。弾道速的を用いたレッスンを実施しているところもあるので、チェックしてみてください。
4.まとめ
打ちっぱなしはゴルフ場と違って気軽に利用できる環境と料金が魅力ですが、だからこそしっかり目的を持ち、コスパ&タイパ良く練習を楽しみましょう。料金や設備の充実度、ロケーションなどをチェックして、自分に合ったお気に入りの打ちっぱなしが見つかれば、上達への道は拓けたも同然。お得に賢く利用することで、ゴルフの腕前は必ず上がるはずです。