「乾いたタオルで汗をふくのはNG」間違いだらけの夏ゴルフ匂い対策 もしかしたらアナタもスメハラ加害者?
今年も猛暑が予想されるが、これからの季節で悩ましいことのひとつに体の匂いがある。正しい匂い対策で爽やかなゴルファーでありたいものだが……。
配信日時:2024年5月15日 02時15分
夏ゴルフで悩ましいのが体の臭い匂い。車に乗ってきた途端窓全開にされたり、カートでさりげなく距離を空けて座られたりするようなスメルハラスメントは、何としても避けたい!! 匂わないためにできることを、今のうちに知っておこう!
汗や頭皮など、これからはイヤな匂いが気になる季節だ。「誰でも汗はかく」「年をとったら多少匂うのは仕方ない」と開き直ることなかれ。実は他人に与える悪印象の原因ワーストワンがイヤな匂いだ。
「自分が感じているより、周りはあなたの匂いに敏感です」と教えてくれた桐村里紗先生。いったいなぜなのだろう。
「腐った食べ物など、イヤな匂いによって私たちは危険を察知します。でも、自分の匂いは危険ではないため、脳が自分の匂いはないものとして感じにくくさせます。自分の匂いには順応しやすく、他人にとって悪臭でも、気づかないのです」
ご存じの通り、他人に向かって「あなた臭いよ」とは指摘しにくいもの。つまり、無自覚な加害者になっている可能性も高い。
「イヤな匂いは、体が発している不健康のシグナルでもあります。匂い対策をすることは、将来の病気予防にもつながります」
だが匂い対策は一歩間違えると、さらなる悪臭を引き起こすこともあるという。良好な人間関係&自分の健康を守るために、正しい対処法を実践しよう!
●朝晩と毎日2回以上シャンプーをするのは間違い!
シャンプーで皮脂を取り過ぎることで、かえって皮脂が出やすくなるケースも。よほど脂っぽくなった場合でなければ、毎日2回以上シャンプー剤を使うのは洗いすぎだ。
●香水で臭い匂いをごまかすのは間違い!
自分の体臭と香水の香りをいい方向にマッチングさせられるのは、相当な香り上級者。香水でごまかそうとすると、さらなる「香害」をまき散らす恐れがある。香りをまとうなら精油(エッセンシャルオイル)をチョイスしたい。精油は植物由来の芳香成分なので、香害になりにくい。
●乾いたタオルで汗をふくのは間違い!
汗は気化熱で体を冷やし熱中症を予防する効果もある。乾いたタオルで汗をふくと体が冷えにくく、さらに汗をかきやすくなる。ただし汗をかきっぱなしだと、臭い匂いの元となる常在菌が増えやすい。濡れタオルでふき皮膚がしっとり湿っていれば、気化熱で体を冷やせる。濡れタオルや汗ふきシートを使おう。
●汗をかいてから制汗剤を使うのは間違い!
制汗剤は汗を抑えるものなので、汗をかく前に使うのがベター。汗をかいた後なら、汗をふいてから使おう。また、汗には体を冷やす働きがあるので、汗がかけなくなるのは危険。制汗剤はワキや足の裏など、特に匂いが気になる場所に使うこと。
●汗をできるだけかかないようにするのは間違い!
汗には「匂う汗」と「匂わない汗」があり、汗をかかない人ほどベタベタした「匂う汗」になりやすい。汗は積極的にかくのが正解。本来、体温調節のためにかく汗にはイヤな匂いはない。たとえ夏場でも、日ごろは冷房の効いた室内で過ごし、お風呂はシャワーだけという生活だと汗腺機能が低下する。湯船につかって汗をかき、汗腺を鍛えておきたい。日常的に汗をかくことで、匂わないサラサラの汗になる。
また、ゴルフのときは速乾性の機能下着を着用しよう。速乾性が高いと汗が早く乾き匂いにくい。
桐村里沙先生
きりむら・りさ/医師。地域創生医。東京大学大学院工学系研究科道徳感情数理工学講座共同研究員。プラネタリーヘルス・イニシアティブ代表。著書に『日本人はなぜ臭いと言われるのか 体臭と口臭の科学』(光文社新書)など。
◇ ◇ ◇
胸を張って「自分のゴルフマナーは完璧だ」と言えますか。実は知らないところで無作法なことをしているのでは? 関連記事→カップに入ったボールを拾うとき「カップの近くを踏むな」と言われた。なぜ?【今さら人に聞けないゴルフのマナー&作法 厳選シチュエーション10】