マンホール上にボールがあったときは無罰で救済を受けられる! 正しい救済方法を解説
ティショットがマンホールに止まっているとき「そのまま打つべき?」「動かしてもいいと聞いたことがあるもののやり方が分からない」と、悩んだ経験があるのではないだろうか? この記事では、そんなときの救済方法についてまとめている。特にこれから競技に出ようと思っている方にとっては、一打を左右する大切なポイントとなるため、覚えておこう。
配信日時:2023年3月29日 09時18分
1.【Q】マンホールに右足がかかったままショットしたのですが、救済は受けられたのでしょうか?
ティショットしたボールがマンホールの近くに落ちていました。マンホールの上に右足を置いてアドレスして打ちましたが、足元が滑ってチョロに……このような場合に救済は受けられたのでしょうか?
【A】マンホール上にボールがあるときやスタンスがマンホールにかかるときは無罰でボールを動かせる。
コース上のマンホールは「動かせない障害物」に該当するため、ボールが止まった場合やアドレスがかかる場合は無罰の救済が受けられる。マンホールがショットに影響しない地点にドロップしてから次のショットを打つことが可能だ。
2.マンホール上、または付近にボールがある時の正しい救済方法
マンホールの上にボールがあったり、マンホールにスタンスがかかったりした場合、以下の3つの流れで救済を受けよう。ここでは、各ステップの実践方法と注意点を解説する。
【STEP1】ニヤレストポイントを定める
【STEP2】1クラブレングス以内の救済エリアを定める
【STEP3】膝の高さからドロップする
【STEP1】ニヤレストポイントを定める
まずはニヤレストポイントを決定し、ティやグリーンフォークなど、目印となるものを地面に立てよう。
ニヤレストポイントとは、動かせない障害物を完全に避けて(スタンスもかからないように)ショットでき、ピンに近づかない、元のボールの位置から一番近い場所のこと。ボールをドロップする救済エリアを決める基点となるものだ。
例えば、円状のマンホールの真ん中にボールが止まっている場合、右打ちであればマンホールの左側がニヤレストポイントとなるケースが多いだろう。マンホールの右側は、スタンスを取る分ボールの位置がマンホールから遠ざかり「最も近い場所」にはならないからだ。
ただし、左打ちの場合はこの判断が逆になる。マンホールの左側はスタンスの分マンホールから遠ざかってしまうため、右側がニヤレストポイントとなることが一般的だ。
【STEP2】1クラブレングス以内の救済エリアを定める
ニヤレストポイントを基点にクラブを置き、クラブ1本分の長さを測った上で、ティやグリーンフォークなどを地面に立てて救済エリアを決定しよう。
クラブレングスとは、ラウンド中に持っている適合クラブのうち、パター以外で最も長いクラブのトゥからグリップエンドまでの長さのこと。「1クラブレングス以内」であればクラブ1本分の長さの範囲、「2クラブレングス以内」であればクラブ2本分の長さの範囲ということになる。
救済エリアを決定するとき、基本的にはドライバーを使うと覚えておこう。
ただし、必ずドライバーを使う必要はない。カートが遠くドライバーを取りに行くことでスロープレーになってしまうときなどは、手に持っているクラブの中で最も長いクラブを使って計測することも可能だ。
【STEP3】膝の高さからドロップする
膝の高さからボールを落とし、救済エリア内に止まれば救済措置が完了だ。目印にしていたティを拾ってプレーを再開しよう。
2019年のルール改正により、プレーヤーがまっすぐ立った時の膝の高さからボールをドロップすることとなった。この方法でドロップしたボールが救済エリア内に止まらない場合、やり直しが必要だ。それでも止まらないときは、最初に地面に触れたポイントにプレースしなければならない。
また、以前のルールのように肩の高さからドロップしたり、膝より下からドロップしたりすると、「誤ったドロップ方法」になるため、救済エリア内に止まっていたとしても完了したことにならず、膝の高さから再度ドロップする必要がある。もし、誤った方法でドロップしたボールを打った場合、救済エリア内にあれば1打の罰、救済エリア外であれば2打の罰が科されてしまう。
3.まとめ
マンホールの上にボールがあるときや、スタンスがマンホールの上になってしまうときは無罰で救済を受けられる。ニヤレストポイントから1クラブレングス以内の救済エリアに、膝の高さからドロップして救済を完了させよう。ただし、正しい方法でドロップしていない場合罰が科される可能性があるため注意が必要だ。