ゴルフ「100切り」達成マニュアル! スコアメイクの考え方からコースマネジメント、ショートゲームのコツまで伝授
ゴルフ界には100を切ったら一人前という風潮があります。そのためラウンド日が近づき100切りにプレッシャーを感じている方もいるのではないでしょうか? では、果たしてゴルフの「100切り」は難しいことなのでしょうか?それとも簡単なことなのでしょうか? この記事ではそんな迷えるゴルファーのために、最短ルートで100切りを達成するための️マニュアルを紹介します。スコアメイクの考え方、コースマネジメント、そしてショートゲームのコツをそれぞれ詳しく解説していきます。
配信日時:2024年3月15日 23時00分
1.ゴルフの「100切り」は難しいのか?
ゴルフの100切りは決して簡単なことではありませんが、実現できる可能性は大いにあります。
少し古いデータではあるものの、公益社団法人日本パブリックゴルフ協会が平成24年に行った調査(PGSゴルフ需要調査 集計分析報告書)によると、ゴルフ歴5年以内のゴルファーで平均スコア「100未満」でプレーできる人の割合は13.5%(70台6.1%・80台2.8%・90台4.6%)と「1割強程度」という調査結果でした。
つまり逆に言えば、9割近い人はゴルフを始めて5年経っても平均スコアで「100」を切れていない、ということになります。
個人差があるのでもちろん一概には言えませんが、この調査に基づく限り、100切りを達成することが「簡単」とまではいえないでしょう。
しかしながら100切りは、コースマネジメントを覚えて、ショートゲームを中心に努力を重ねれば、決して達成できないものではありません。
2.ダブルボギーでOKと考えれば100切りしやすくなる
ゴルフで100を切りたい人は、「パー」(イーブンパー)という基準はいったん脇に置いて、目安とする規定打数を自分の中で変更してみましょう。皆さんがひとまず目指すべき基準は、ずばり「ダブルボギー」です。
18ホールすべてダブルボギーでプレーすれば各ホール「+2」で「108打」でホールアウトします。自分のなかでの規定打数を「108」に設定しておけば、ボギーを1つ取ったら「-1」になるので、9つボギーを取れば「99打」となり、100切りが達成できる計算になります。
ダブルボギー × 18ホール = 「108」
ボギー × 9ホール = 「-9」
「108」(ダブルボギーの規定打数) - 「9」(ボギーで稼いだ打数) = 「99」
1ラウンドで、ダブルボギー9ホール・ボギー9ホールが、100切り達成のひとつの目安と覚えておいてください。
3.100切りのためのコースマネジメントを覚えよう
ゴルフで100切りを達成するためは、パー以上を狙いスコアを稼ぐのではなく、スコアを大きく崩すリスクを回避しつつ、最低でもダブルボギーかボギーでまとめる、という考え方が重要になります。ここでは安全策を優先し、大たたきのリスクを減らすコースマネジメントを紹介します。
前提として自分の技量を把握する
ゴルフのコースマネジメントは、自分の技量を把握することから始まります。技量には、番手ごとの飛距離や曲がる方向・曲がり幅だけでなく、何割の確率でイメージ通りにその番手を打てるか?の成功確率、も含まれます。
現時点での自分の技量に基づき、各ホールをどのように攻略していくかを考えていきます。
安全にボールを前に運ぶ
コースマネジメントは、罰打のリスクを回避しつつ、なるべく次のショットが打ちやすい有利な場所を狙う、という戦略が基本になります。
特に罰打が加算されるOBやペナルティなどのミスは、100切り達成のためには、なるべく避けなければなりません。そして、安全な場所へボールを運ぶために、自分が距離と方向性を出しやすいクラブを選択する必要があるのです。
例えば、200ヤード以上飛ばすとフェアウェイが極端に狭くなるホールだとすると、200ヤード手前までの広いエリアを狙ったほうが安全です。このような場合、ティショットであっても、必ずしもドライバーを使用する必要はありません。成功確率が相対的に高い番手を選択することで、OBのリスクを軽減することができます。ドライバーが苦手な方であれば、例えばフェアウェイウッドを使用したほうがより安全でしょう。
セカンドショット以降も、カートナビなどでバンカーや池の位置など各ホールの特徴を把握することで、遠回りになってもハザードを避ける、確実にグリーンに届く番手を選択する、逆に短めの番手で刻む、などのコースマネジメントを考える事ができます。
グリーンからの距離を「逆算」して番手を考える
どこに、どの番手で打てば一番ミスの確率が少ないか、どうすれば次に自分の得意距離を残せるかを考えてコースマネジメントを組み立てましょう。その際、グリーンからの距離を「逆算」してコースマネジメントを組み立てていくと、使う番手が決めやすくなります。
例えば、280ヤードの短いパー4だとしましょう。ドライバーで200ヤード飛ぶけど、80ヤードの距離は苦手で、110ヤードのフルショットのほうが自信あり!という場合、170ヤード飛ばせるクラブでティショットを打てばOKです。
ティショットを始点に考えると、ドライバーで少しでも遠くに飛ばす!という考えになりがちですが、ゴールであるグリーンからの逆算で考えていくと、ホール内のハザードや、第2打・第3打で打ち込んではいけない場所(逆に狙うべき場所)が見えてきます。
グリーンは全てセンターを狙う
グリーンへのアプローチは、ピンではなく、センター(中央)を狙いましょう。100切りを達成していないゴルファーの飛距離と方向性のブレ幅(通常ブレ幅が大きい)を計算に入れれば、センターを狙った方が、グリーンに乗る確率が高まるからです。
また、カップ位置がグリーンの端に寄せて切られているグリーンの、グリーンエッジまでの距離が短い方のエリア側を「ショートサイド」と呼びますが、エッジからピンまでの距離が短いため、そちら側に外すと寄せるのが難しくなります。ピンではなく、センターを狙うことで、ショートサイドに外すリスクも回避しやすくなります。
ただし例外として、花道などグリーンの低い方にピンがある場合は、ショートサイドにグリーンを外しても、上りの比較的寄せやすいアプローチが残るので、センターを狙う必要はありません。この場合、センターを狙うと、ピンをオーバーして難しい下りのパットが残るリスクが高まります。
林に入ったら無理せず真横に出す
トラブルが発生した際にどのように対処するかもコースマネジメントのひとつです。例えば林の中から打つ際に、わずかな隙間からグリーン方向を狙う選択肢のほかに、安全に横へ出して次のショットにつなげるという選択肢もあれば、落ち着いて対応できます。
100切りを目指すゴルファーは、一か八かで無理をするくらいであれば、真横などの出しやすい場所にコロがして、とにかく一度林から脱出することを優先しましょう。
なお、林の中から脱出する時は、なるべくロフト角の立ったアイアンを使います。ボールが上がって木の枝にぶつかるリスクを避けるためです。
4.100切りに役立つショートゲームの3つのコツ
グリーンまで残り100ヤード以下の距離から、いかに少ないスコアでホールアウトするか、すなわちショートゲームの出来が、スコアアップにはとても重要になります。実際ドライバーで上手く飛ばすことができても、残り30ヤード以内でトップやダフりを起こして、+3打、+4打という経験は皆さん多々あることと思います。
確実にグリーンに乗せて、少なくとも2パットで上がれば、スコアは格段によくなります。そこで、ここではショートゲームで大叩きするリスクを低減させるコツを紹介します。
【1】グリーン周りからはコロがして寄せる
グリーン周りではコロがしが、アプローチの基本と覚えておきましょう。まずはパターでコロがせないかを検討し、次に9番アイアンかPWでランニングアプローチが使用できないかを検討します。
ウエッジを使って、コロがしで寄せる場合、ボール位置は中央ではなく右足の前に置き、クラブを短く持ち、ハンドファーストで構え、手打ちにならないように腕と体を同調させながらクラブを振ります。
バンカー越えやピン近などでピッチショットが必要な状況もまれにありますが、100切りを優先するのであれば、ミスが出やすいサンドウェッジは最後の選択肢と考えてください。
↓↓↓「コロがし」でビシッと寄せるアプローチテクニックを映像(ALBA TV)で学びたい人はこちら↓↓↓
「コロがし」アプローチレッスン特集
【2】バンカーからはエクスプロージョンショットで1発で出す
ボールをクリーンヒットするホームランも警戒すべきですが、100切りを達成していないゴルファーの場合「何度打っても出ない」というケースの方がはるかに多いと思います。そのため対策すべきは「何度打っても出ない」というトラブルであり、とにかく「バンカーから1発で脱出できる」技術を身につけることが、その解決策となります。
バンカーから1打で出すためには、どこにヘッドを入れたらボールが出やすいか、どのようにエクスプロージョンショットを行えばよいかを知る必要があります。
エクスプロージョン全体を仮にターフとして考えた時、右利きの場合「ボール位置の右手前から真ん中」くらいまでがエクスプロージョンの効果範囲です。ですので、具体的なイメージとしては、ヘッドをボール「1個分」手前に入れれば、基本的にはバンカーから1打で脱出することができる、と覚えておいてください。
通常のアプローチより少し飛ばすくらいのスイングで距離も合わせることができます。コンスタントにヘッドをボール1個分手前に入れられるよう、バンカー練習をしましょう。
↓↓↓バンカーショットを確実に1打で脱出したい人は、この記事がおすすめ↓↓↓
【簡単に脱出】力まなくても大丈夫!バンカーショットの基本的な打ち方をレッスン
【3】パットは2パット以内に収める
300ヤードのドライバーショットも、1mのショートパットも同じ1打です。100切りを達成するためには、3パットを回避し、いかに2パット以内でカップインさせるかを考えてプレーすることが大切になります。
3パットを回避するパッティングのコツは、1パットで入れるのをベストと考えつつも、「外れてもここらへんに転がれば2打目で入るだろう」と推測することです。2パット目で入れやすい場所にいかに止められるかがポイントとなります。具体的にはカップから「1m以内」を目標に1打目のパットをつけましょう。
ただし、1打目が2パット目で入れやすい場所に打てたとしても、短い距離は必ず残ります。短い距離のパター練習なら家でもできるので、しっかり練習しましょう。1m以内の短い距離のパターが安定して入るようになると、3パットの確率もぐんと減りスコアも良くなります。100切り達成にパター技術の向上はかかせません。
なお、パッティングは一般的に、上りラインの方が、下りラインよりも簡単とされています。そのため下りラインの場合カップはオーバー気味に強気で打ち、上りラインの場合ショート気味で残すように打つのが基本となります。
↓↓↓パターの基本的な打ち方を知って3パットを減らしたい人は、この記事がおすすめ↓↓↓
3パットしないパターの打ち方【ツアープロに学ぶ春の強化月間】
5.まとめ
この記事では、最短ルートで100切りを達成するための考え方、コースマネジメント、そしてショートゲームのコツを紹介しましたが、その基本戦略は、現時点での自分の技量に基づき、スコアを大きく崩す減点リスクを巧みに回避するというものです。
これらはある意味、自分の弱い部分で戦うのを避ける戦略ですが、苦手なクラブを少しでも減らし、得意な番手についても成功確率をさらに高めていくことができれば、その時の技量なりにまた違ったコースマネジメントを考えることもできます。ぜひ練習を積み重ねて、自身のコースマネジメントの幅を広げていってください。