ゴルフの90切りに必要なゴルフスキルとコースマネジメントを考察!
100切りを達成した人の次の目標は、90切り。しかしなかなか90が切れずにもどかしい思いを抱えている人も多いのではないでしょうか。90切りは上級者への入り口と言われるだけあって、一定以上のゴルフスキルと適切なコースマネジメントが欠かせません。いったいどれほどのスキルがあればいいのか、適切なマネジメントとは何なのか。本記事では、ゴルフの90切り達成のために欠かせない、ゴルフスキルとコースマネジメントについて考察します。
配信日時:2024年6月18日 08時44分
1.ゴルフの90切りとは
アマチュアゴルファーが最初に目指す100切りを通過して、スコアも安定してくれば次なるターゲットは90切りです。90切りを達成すれば80台の世界。シングルプレーヤーやスクラッチプレーヤーなどと呼ばれる上級者への道が見えてきます。
すこし古いデータですが、平成24年度日本パブリックゴルフ協会の調査推計によれば、平均スコア別ゴルフ人口の割合は、70台3.6%・80台26.3%・90台43.4%・100台19.9%・110台4.8%・120台以上2%となっています。
90切りと平均スコア80台とは意味合いが違いますが、平均スコアが80台以上のゴルファーは全体の29.9%と「3割弱」しかいません(体感ではもっと少ない気もします)。
90切りのスコア目安
一般的なゴルフコースはパー72。全てボギーで回ると「90」になります。となると、90を切るためにはどこか1ホールをパーで上がる必要があり、かつダブルボギーは1ホールも叩けません。
仮にダブルボギーを叩いた場合は2ホールでパーが必要となり、90切りを目指している段階のゴルファーにとっては、途端に厳しい目標となるのではないでしょうか。
90を切りを達成するためにはボギーを死守することが第一優先であり、ボギーゴルフを高確率で達成するための戦略が、イコール90切りの戦略となります。
2.90切りの具体的方法
ボギーゴルフの典型的なケースは、パーオン(規定打数よりも2打少ない状態でボールをグリーンに乗せること)ができずに、アプローチで乗せて2パットというものでしょう。このケースに比べると、1パットや3パットのボギーはそれほど多くないと推測されます。
逆に言えば、ボギーゴルフ=90切りのためには、パーオン失敗後のアプローチで確実にグリーンに乗せるスキルと、2パット以内でカップインするゴルフスキルが必要ということになります。
加えて、この段階のゴルファーには、大たたきを回避することを目的としたコースマネジメントも欠かせません。
以下、コースマネジメント、ゴルフスキル、練習方法の順で、90切りの具体的方法を解説していきます。
【1】コースマネジメント
プロや上級者は綿密なコースマネジメントに基づいて、コースを攻略します。ショットであればグリーンのピンの位置から逆算してフェアウェイの右を狙うか左を狙うか、あるいはアプローチであればボール位置のライから狙う場所の芝や傾斜の状況までじつに細かく分析しながら一打一打の方針を練っています。
しかし、90切りの段階ではそこまでしなくても大丈夫です。気を付けることはただひとつ、「無理をしなければいい」のです。
無理をしないコースマネジメントとは?
無理をしないコースマネジメントとは、自分のスキルを考慮して、ミスを出す確率をなるべく少なくするゴルフです。90切りを目指すゴルファーが大たたきする原因のひとつは、スキル以上の無理をするからなのです。結果、ミスがミスを呼んで、ダブルボギーやトリプルボギーになってしまいます。
深いラフや林の中に入ったボールは、リスクを冒してグリーン方向ばかりを狙うのではなく、たとえ距離を犠牲にしても一度フェアウェイに出してしまいましょう。ボールがフェアウェイにあれば、その後のプレー如何では取り返せる可能性はあります。また、そもそも私たちの戦略ではパーオンを狙っていません。
グリーンまで届くクラブがないのに、少しでも近づけようと、一番飛距離の出る長いクラブを選択するのも考えものです。長いクラブだと飛距離は出ますが、大きく曲がる可能性も高くなります。また、たとえグリーン近くまで飛んでも、バンカーや深いラフにはまる可能性もあります。
正確に打てる可能性の高い、少し短いクラブを選択するようにして、フェアウェイからの安全なアプローチショットを残した方が結果はよさそうです。
コースマネジメントは確率論で考えるのがポイントなのです。
超安全なコースマネジメントについては、以下の記事がおすすめです。是非一度ご覧ください。
◆ゴルフ「100切り」達成マニュアル! スコアメイクの考え方からコースマネジメント、ショートゲームのコツまで伝授
【2】ゴルフスキル
ボギーゴルフには一定以上のゴルフスキルも必要です。
以下、ショット、アプローチ、バンカー、パッティングごとに、必要なスキルを細かく見ていきましょう。
ショット
まずドライバーショットは同じ方向に打てるスキルが必要です。スライス系でもフック系でもストレートボールでも、ほぼ一定の球筋が出るのであれば、現時点においては飛距離はある程度目をつぶってもかまいません。
セカンドショット以降に使うクラブも、番手ごとの飛距離の打ち分けができて、ほぼ狙った方向に飛んでいかせるスキルをまず手に入れましょう。
パーオンすれば儲けもの、アプローチ圏内にボールが止まれば、ボギーで上がる可能性は高くなります。
スライスの悩みについては、以下の記事がおすすめです。是非一度ご覧ください。
◆【即効レッスン】ドライバーのスライスの直し方|ティショットを曲げないコツ
◆ドライバーでスライスしないためにはスイングに合ったヘッドを選ぶべし! タイプ別おすすめランキングも紹介
◆ゴルフでインサイドイン軌道が理想といわれる理由と練習方法
スコアを悪化させるミスのひとつである、ダフリについては、以下の記事がおすすめです。是非一度ご覧ください。
◆【ダフリの原因を知ってスイング改善】次のラウンドに備えて安定したショットを手に入れよう!
アプローチ
90切りのポイントはアプローチにあります。具体的にはパーオンできなかったボールを、確実にグリーンに乗せるスキルが必要です。
そのためには、ランニングアプローチでコロがすだけでなく、上げて寄せるアプローチショットもかかせません。ピッチ&ランを覚えると、バンカー越えや深いラフ越えのアプローチがやさしくなります。
グリーンに乗せられさえすれば、あとは2パットでボギー、1パットだとパーが取れるという計算が成り立ちます。
アプローチショットについては、以下の記事がおすすめです。是非一度ご覧ください。
◆チップショットとピッチショットの違いは? それぞれのアプローチの特徴とチップショットの打ち方を解説
◆ウェッジをスマートに使い分けよう! ウェッジ基本の「き」を解説
◆中途半端な40、50、60ヤードのアプローチをきっちり打ち分けて寄せワン連発!
バンカー
一度や二度のガードバンカー入りは仕方がありません。しかしバンカーからは、ピンに寄らないまでも、一回で脱出できるスキルは必要です。
バンカーショットが苦手な人は、ボールを上げようとして、すくい打ちをする傾向があるようです。バンカーですくい打ちをすると、クラブがボールの下に潜らずにエッジがボールに当たるトップになります。すると、低く出たボールはバンカーの土手を越えることができずに、バンカーに逆戻りしてしまいます。
バンカーではエクスプロージョン(砂の爆発)でボールを飛ばすのが基本です。具体的にはヘッドをボール「1個分」手前に入れれば、バンカーから1打で脱出することができる、と覚えておいてください。
バンカーショットについては、以下の記事がおすすめです。是非一度ご覧ください。
◆【簡単に脱出】力まなくても大丈夫!バンカーショットの基本的な打ち方をレッスン
パッティング
パッティングは1パットで入れるのをベストと考えつつも、2パット目で入れやすい場所に、いかに止められるかがポイントとなります。具体的にはカップから「1m以内」を目標に1打目のパットをつけましょう。
無論、1打目のパットがいつもOKの範囲に寄るわけではなく、2パット以内に収めるためには、1m以内のパッティングが決定的に重要になります。1m以内のショートパットを確実に入れられるスキルを身につけておきましょう。
パッティングについては、以下の記事がおすすめです。是非一度ご覧ください。
◆【目標は3パット撲滅】パターの握り方から練習方法まで、パターの打ち方の基本を解説
【3】練習方法
練習場に行ったときはアプローチ主体の練習がおすすめです。基本的に長いクラブは難しく上達するまで時間が掛かるもの。同じ時間を使うなら、上達が早い短いクラブを練習して、アプローチに自信を持った方が90切りには役に立ちます。
また、1m程度の短い距離のパター練習なら家でもできるので、しっかり練習しましょう。1m以内のショートパットの成功が、90切り「最後の鍵」を握ります。
3.まとめ
本記事では、ラウンドで90を切るために必要なゴルフスキルと、コースマネジメントについて考察しました。
すでに十分なスキルは持っているのに90切りができない人は、コースマネジメントを見直してみましょう。逆に、スキルが足りないと思った人は、本記事で紹介したレッスン記事なども参考にスキルを徐々に上げていってください。
ゴルフの90切りは上級者への入り口です。90切りのために培ったゴルフスキルやコースマネジメント能力は、平均スコア80台に定着して、上級者の仲間入りをするためにも役に立つでしょう。