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グリーンの芝は主に2種類! ベント芝と高麗(コーライ)芝の違い&芝目の読み方4つのポイント

グリーンの芝は主に2種類! ベント芝と高麗(コーライ)芝の違い&芝目の読み方4つのポイント

ゴルフ場で高麗芝のグリーンを使うことになり、「ベント芝との違いは何?」とか「芝目の読み方が難しい……」と思ったことはないでしょうか。日本のゴルフ場ではベント芝と高麗芝の2種類が使われていることが多く、グリーンはその2種類を用いた2グリーン、というケースも多くあります。ベント芝と高麗芝には相反する特徴があるので、違いを覚えることがグリーン攻略の近道です。芝目の読み方のポイントもまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2024年3月19日 13時28分

1.ゴルフ場の芝は主に“ベント芝”と“高麗芝”の2種類

グリーンに限らず、日本のゴルフ場に使われている芝は主に2種類です。ベント芝が最も多く、次に高麗芝、まれにバミューダ芝も使われています。ごくまれに使われるティフトン芝はバミューダ芝の改良品種で、沖縄などの暑い地方で用いられます。

芝の種類

特徴

ベント

西洋芝の一種

寒さに強く常緑性がある

柔らかく細い

刈り込みに強い

高麗

日本特有の芝

寒さに弱く冬は薄茶色に枯れる

硬くしっかりしている

バミューダ

西洋芝の一種

暑さに強い・生長力が高い

太くふかふかした厚みがある

ベント芝

ベント芝

高麗(コーライ)芝

高麗(コーライ)芝

日本で2種類の芝が使われている理由は“四季があるから”

日本のゴルフ場ではもともと高麗芝が使われていましたが、1932年に東京ゴルフ倶楽部が朝霞コースへ移転した際に、植物学者の相馬孟胤によって初めてベント芝が導入されました。

しかし西洋芝(洋芝)は暑さに弱く、夏には枯れてしまいます。そのため、夏は高麗芝、冬は西洋芝の2種類を用いるようになりました。1つのホールにグリーンが2つある日本独自の2グリーンは、日本の気候風土を考慮して生まれたのです。

また、2グリーンは農薬の使用量をおさえられるため、規制の厳しい地域で積極的に導入されたという側面もあります。ゴルフ場によっては、ベントグリーンを「B.G」、高麗グリーンを「K.G」などと表示して区別します。

「メイングリーン」と「サブグリーン」、「Aグリーン」と「Bグリーン」

ちなみに、「メイングリーン」と「サブグリーン」あるいは「Aグリーン」と「Bグリーン」などの表記では、両方ベント芝である可能性もあります。これは2つのグリーンを交互に使用して芝を守ったり、農薬を削減したりできるためです。

2.ベントグリーンと高麗グリーンの違いと芝目の読み方

ベント芝と高麗芝には相反する特徴があり、それが違いとなってグリーン上のボールに影響します。

種類

特徴

ベントグリーン

芝目が出にくい、弱い

コロがりが速い

スピンがかかりやすい

高麗グリーン

芝目がきつい、強い

ボールのコロがりが遅い

スピンがかかりにくい

冬は枯れてコロがりが速くなる

基本的にベントグリーンでは芝目はあまり出ないため、傾斜を見るとよいとされています。「芝目」とは芝の生えている方向のことで、葉先の向きによって名称が異なります。

名称

葉先の向き

ストロークの注意点

順目

(じゅんめ)

カップの方を向いている

コロがりやすい

下りの場合は特に注意

逆目

(ぎゃくめ)

カップの逆を向いている

コロがりが遅い

強めに打つため距離感が狂いやすい

高麗グリーンの芝目の読み方

「芝目を読むのが難しい」といわれる高麗グリーンですが、その読みづらい芝目の影響が大きく出てしまうため、プロを含めた多くのプレーヤーを手こずらせます。下り傾斜でも遅い、スライスラインでも曲がらない……そういうケースもよく聞かれます。

ただ、いくつかのポイントをおさえれば、ある程度ラインを読みやすくすることは可能です。またこれは、あえてゲーム性を高めた長めのベントグリーンなどにも使えます。ほかの人のパッティングも参考にしつつ、いくつか取り入れてみてください。

【芝目の読み方1】グリーン上の光の色

グリーンを照らす光の色を見て、反射した色が白ければ順目、暗ければ逆目です。グリーン全体ではなく、ボールとカップの間に注目しましょう。

【芝目の読み方2】カップの縁

カップを上からのぞき込むと、縁にかかる葉先から芝が流れている方向がわかります。これはプロもやっている、わかりやすい芝目の見方の一つです。

【芝目の読み方3】エッジの境目

グリーンのエッジの境目は、伸びた芝の流れが見やすくなっています。葉先がどちらに向いているか、注意深く確認しましょう。

【芝目の読み方4】自然環境

水や日差し、風などの自然環境は、コース全体の芝目を見るときにも参考にできます。

たとえば、芝は流れる水でクセづくので、池や川に向かって順目です。昼間は生長しますが、太陽の動きに合わせて伸びるため、次第に西向きに順目になります。風の強いゴルフ場なら、風下に葉先がなびきやすい特徴もあります。

ゴルフ場の様々な自然環境が与える影響を想像すると、近くで見ることができない場合でも、芝目の推測はある程度可能です。

3.フェアウェイの芝の攻略ポイント

グリーンほどではないにせよ、フェアウェイの芝にも攻略のポイントはあります。ただし、ベント芝と高麗芝の特徴は正反対ですので、覚える際には注意が必要です。

ベント芝のフェアウェイと高麗芝のフェアウェイ

柔らかいベント芝では、ボールが沈みやすくダフリやすい特徴があります。一方、硬い高麗芝ではボールが浮きやすいため、テンプラやフライヤーになってしまうこともあります。

これらの特徴は芝が長いほど影響力を持つため、ゴルフ場の芝の種類を確認するだけでなく、芝の刈り込み具合にも注目してみましょう。

順目と逆目の影響

フェアウェイでも、ボールは芝目の影響を受けます。おおまかには、順目ならヘッドの抜けがよく、逆目なら多少引っかかったような感じがする、といった体感の違いがあります。フェアウェイからのナイスショットを狙うには、それぞれの場面で打ち方を工夫する必要があるでしょう。

4.まとめ

2グリーンでは、ベント芝と高麗芝といった逆の性質を持つ2種類の芝が使われている場合もあります。特に慣れていないゴルフ場では、ラウンド前に練習グリーンで芝の感覚を確かめることをおすすめします。ラウンドが始まったら、スロープレーにならない程度に芝目や傾斜を読んで、いつもとはまた違った新鮮なゴルフを楽しみましょう。

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