ゴルフのミニスカートが際どくてハラハラ……! 恥をかかないための注意点は?
ゴルフシーンで、もはや定番となったミニスカート。ゴルフはウェアの自由度が高く、街着とは違った色合いやデザインも楽しみのひとつですが、TPOをわきまえないと“イタい”ゴルファーとして恥をかくことも? そこで本記事では、ゴルフシーンでミニスカートを上品に履くにはどうしたらいいのか、注意点や選び方をふまえて解説します。
配信日時:2024年4月24日 08時37分
ゴルフは他のスポーツと違ってウェアの自由度が高く、街で着るのとは違った色合いやデザインのファッションができるのも楽しみのひとつです。女性ゴルファーにとってミニスカートはその筆頭ですが、TPOをわきまえないと“イタい”ゴルファーとして恥をかくことがあるかもしれません。
そこで、女性ゴルファーがゴルフシーンでミニスカートを上品に履くにはどうしたらいいのか、注意点や選び方をふまえて解説します。
1.女性用ゴルフウェアにミニスカートが多い3つの理由
女性ゴルファーの定番ファッションとなった、ポロシャツ+ミニスカートのコーディネート。夏だけでなく冬場でもミニスカートを履き、それに厚手のタイツやレッグウォーマーを合わせたスタイルが見受けられるほど、人気です。
でも、なぜミニスカートはゴルフシーンにおいてここまでメジャーなアイテムになったのでしょうか。考えられる理由を3つに分けて紹介します。
【1】女子プロが履いている
女子プロは見事なショットやプレー中の葛藤を見せるだけでなく、華やかなファッションで観客を魅了することも仕事のひとつ。ゴルフウェアは、いわば舞台衣装なのです。
そのため、アパレルメーカーは契約プロがより輝いて魅力的に見えるようおしゃれなウェアを提供しており、そのアイテムのひとつがミニスカートです。ミニスカートは活動的でスタイルがよく見えますし、コーディネートの幅も広がります。
トーナメント中継などで女子プロのミニスカート姿を見る機会が増えたことから、一般ゴルファーにとっても馴染みあるアイテムとなった経緯があります。本記事では、2024年のトーナメントで選手たちが着用していたミニスカコーデ写真を多数掲載していますので、是非コーディネートの参考にしてください。
【2】動きやすくて快適
最近のゴルフ用ロングパンツはストレッチが効いてスムーズな動きをサポートするものも多いのですが、やはりしゃがんだりした際には、多少なりとも太モモやヒザ裏に窮屈な感じを覚えます。
その点、ミニスカートの動きやすさは別格です。動きを遮るもの(布)がないので突っ張り感はなく、しかも通気性がいいので夏は涼しく快適です。
【3】コーディネートの幅が広がる
ミニスカートはロングパンツよりも、カラーやデザイン、素材で遊びやすいのもポイントです。たとえば、チェック柄のパンツには手を出しにくくても、布地の面積が少ないミニスカートなら、気軽に取り入れやすく、コーディネートのアクセントにもなります。
ごくシンプルなものから、スポーティなタイプ、プリーツ入り、エレガントなリボン付きなどデザインのバリエーションも豊富なので、ゴルフファッションの脱マンネリにも役立ちます。
2.ゴルフの日のミニスカートが残念……になるケース
かわいくて動きやすく、ゴルフファッションの定番となったミニスカートですが、一歩間違えるとイタい人になることも……。そこで、典型的なミニスカ失敗例を紹介します。
【1】丈が短すぎる
ミニスカートがイタくなる一番の要因は、丈が短すぎるケースです。
ラインを読むためにしゃがんだり、カートに乗ったりする時などは前側をガードしやすいのですが、後ろ側は無防備になりがちです。しかし、まわりのプレーヤーはゴルフのプレースタイル上、正面よりも後ろ姿を見る機会が多く、お尻や露出している脚にどうしても目が行ってしまいます(同性でも)。
スイングの際に裾がめくれるのではないか、後ろポケットに入れたスコアカードを取り出す際、裾がずり上がるのではないか……。まわりの人をハラハラさせる丈のミニスカートは、ゴルフにふさわしいとは言えません。
USLPGA(米国女子ツアー)でのスカートの扱い
USLPGAでは 2017年より、ミニスカートに関するドレスコードについて、「立っている時も屈んでいる時も、いついかなる時も、ボトムエリアが隠れる長さでなければならない」という規定を設けています。ボトムエリアとは、いわゆるお尻の部分で、選手はオーバーパンツ(アンダースコート)を履いていても、お尻が見えないよう、しっかり隠さなくてはいけないのです。
【2】(本物の)下着が見える
ミニスカート着用時の最悪の事態は、(本物の)下着が見えてしまうことです。極端に丈の短いスカートで、しかもアンダーパンツを履いていなければ想定しうることでしょう。
本人は気づいていない、または確証が持てないケースもあると思いますが、目撃者は「見てはいけないものを見てしまった」という気持ちになり、居心地の悪さを覚えます。それが1回だけならまだしも、1ラウンドの間に何度もパンチラを見せられては、さすがに辟易します。ひいては「だらしのない人」と思われて、ゴルフに誘われなくなってしまうかもしれません。
【3】全体的に露出度が高い
短すぎるミニスカートに加えトップスまでも露出度が高いと、さすがに「ゴルフ場に何しに来たの?」状態に。特に真夏のゴルフは開放的な気分になるうえ、暑いからとスイングのたびにお腹が見える丈のポロシャツや、ノースリーブのトップスを着用するゴルファーもいるようです。
それら露出度が高いスタイルがドレスコードで認められているゴルフ場ならいいのですが、日本ではNGとするゴルフ場がほとんどでしょう。
3.女性ゴルファーのドレスコードをおさらい
ゴルフ場には、その場にふさわしい装いのマナーやガイドラインをまとめたドレスコードがあります。特に女性ゴルファーの服装は、スカートという選択肢があることで、男性よりバリエーションが増えますから、初めてのゴルフ場や格式の高いゴルフ場を訪れる際は、事前にドレスコードをチェックしておきましょう。
基本的には、クラブハウスではジャケットと襟付きのシャツ、ロングパンツ、または短すぎないスカート、パンプスや革靴を着用します。プレー中はポロシャツ、ロングパンツ、または短すぎないスカートかキュロットスカートを着用し、トップスの裾はボトムスの中に入れるのが鉄則です。
一部のリゾートコースなどを除き、ほとんどのゴルフ場では女性ゴルファーが極端に丈の短いスカートといった露出度の高いウェアで来場したり、プレーしたりすることをNGとしています。
たとえば、神奈川県にある名門ゴルフ場のドレスコードには、超ミニスカート、テニス用スカート、ショートパンツのほか、タンクトップ、キャミソールはふさわしくないと明記されています。そうした服装をしているとゴルフ場スタッフから注意を受け、場合によっては入場を断れられることもあるので十分に注意しましょう。
不安な場合は事前にゴルフ場に問い合わせしておくと安心ですが、常識的に考えて「これはアウトだろう」というものはわかるはずです。
また、スカートは丈だけでなく素材や柄にも気をつけてください。デニムやスエット生地、ド派手な色、迷彩柄のものはドレスコードにひっかかるので、避けてください。カーゴタイプのデザインもNGです。
JLPGA(国内女子ツアー)でのスカートの扱い
JLPGAのトーナメント規約・規定集には、「選手は、JLPGAトーナメントの会場で、ジーンズ、迷彩柄のウェア並びにポケットが膨らむヒダつきカーゴタイプのパンツ及びスカート(レインウェアを含む)を着用してはならない」(選手の心得11)と記されています。スカート丈の長さの規定はありませんが、協会が品位を重視しているのが見てとれます。
4. ゴルフで履くミニスカートの選び方
ミニスカートを取り入れたコーディネートを品よく楽しむためにも、購入の際はデザインだけでなくゴルフにふさわしいものなのかどうか、しっかりチェックすることが重要です。
【1】丈をチェック
一番のポイントは、丈です。ミニスカートはヒザ上15〜20cmの丈のものが一般的ですが、プレー中はしゃがんだり脚を広げたりする機会が多いもの。購入の際はできるだけ試着をして、体を動かした時の前後左右の見え方を確認しましょう。
ネットで注文する際も、見た目だけでなく丈をちゃんとチェックして選んでください。
【2】ゴルフに必要な機能の有無を確認
ゴルフウェアブランド以外のミニスカート、いわゆる街で履くようなミニスカートはポケットやベルトループが付いていない、伸縮性が不十分、裾がめくれやすいなど、ゴルフプレーに必要な機能が備わっていない場合が多々あります。
特にファストファッションブランドのアイテムはリーズナブルで手が出しやすいのですが、タウンではよくてもゴルフコースで着用となると、履き心地や使い勝手の悪さを感じることがあるかもしれません。
また、機能面では合格でもデニムやスエット生地、迷彩柄、カーゴタイプなど、素材や柄、デザインによってはゴルフにふさわしくないものもあるので、気をつけてください。
【3】オーバーパンツを履く
ミニスカートを着用する際は、もしもに備えてオーバーパンツ(アンダースコート)、いわゆる“見せパン”を履くようにしましょう。仮にスカートがまくれ上がっても心理的ショックが軽くてすみますし、スカートの中を目撃してしまった人も、「中にちゃんと履いて、備えているのね」と、ちょっとホッとします。
ただし、オーバーパンツを履いているからといって、無防備になってはいけません。オーバーパンツはあくまでも保険で、ボトムエリアが十分に隠れる丈のスカートを着用することが大前提です。
オーバーパンツの代わりにスパッツ、レギンスなどを合わせる人もいますが、この組み合わせをNGとするゴルフ場もあるので注意しましょう。
【4】キュロットスカートを選ぶ
一番安全なのは、キュロットスカートです。一見スカートですが中にインナーパンツが付いているので、快適にプレーをすることができます。ゴルフウェアブランドから、さまざまなデザインのものが出ているので、探してみてはいかがでしょうか。
ただし、いくらキュロットスカートだからといっても、極端に丈の短いものはやはりNGです。
5.ミニスカート着用時の注意点
ミニスカート着用の際は、ロングパンツを履いている時以上に、振る舞いに注意する必要があります。
プレー中は、ボールを置く・拾い上げる時、グリーンでラインを読む時、バンカーや傾斜地などで脚を開いて足元を安定させる時、カートを乗り降りする時などが要注意のシーンです。特に後半は気が緩みがちなので、気をつけましょう。
クラブハウス内では、レストランで食事をする時、ロビーのソファーに腰掛ける時などは注意してください。ミニスカートは快適で動きやすいのですが、さまざまな制約があることも忘れてはいけません。
6.まとめ
ゴルフで履くミニスカートは、楽しい気分をさらに盛り上げてくれる魔法のアイテム。かわいくてスタイルがよく見え、しかも快適ですから、ハレの日のコーディネートに取り入れたいものです。
ただし、ミニスカートは存在感の強いアイテムでもあるので、まわりの目は意識する必要があります。ゴルフにふさわしい丈やデザイン、素材のミニスカートを選び、振る舞いにも気をつければ、おしゃれで品のいいゴルファーになれることでしょう。
本記事では、2024年のトーナメントで選手たちが着用していたミニスカコーデ写真を多数掲載していますので、是非コーディネートの参考にしてください。