悪天候のゴルフも雨具で快適に! 雨ゴルフの服装の選び方&マナー
ゴルフに使う雨具を準備したいと思いつつ、普段のレインウェアは使えないのかと悩んでいませんか。ゴルフショップには様々な雨具が展開されていますが、日常用のものとの違いがよくわからずに選びきれない人もいるでしょう。実はゴルフのときに着用するレインウェアには、いつものように快適にプレーするための必須性能が3つあります。選び方のポイントとマナーもおさえて、雨のゴルフもストレスなく楽しみましょう。
配信日時:2024年3月18日 09時02分
1.雨天のゴルフには雨具を準備しよう
特に天候が不安定な時期、雨の中でのゴルフも珍しくありません。そんなとき、よりよいスコアを目指すのはもちろん、体調を崩さないためにも雨具は必ず準備しておきたいものです。ゴルフには以下のような雨具があればよいでしょう。
・上下レインウェア
・傘
・レインキャップやハット
・レイングローブ
・防水機能のゴルフシューズ
このうち、一番持っておきたいのはレインウェアです。傘はカートに常設されていますし、ほかのアイテムは全天候型があるほか、防水スプレーで対応することもできます。
雨が降っても気にせずそのままプレーする人もいますが、ウェアがぬれると肌に張りついて不快です。体が冷えて動きが悪くなるとスイングリズムが乱れてしまい、ミスショットして飛距離をロスすることもあります。さらに、ゴルフで無理して体調を崩した……なんてことがあったら、仕事や日常生活にも影響が出てしまうでしょう。
レインウェアはゴルフ用がおすすめ
レインウェアを選ぶ際は、ゴルフ用のものをおすすめします。
もちろん雨にぬれさえしなければなんでもよく、ゴルフの雨具だからといって特別な決まりはありません。けれども、日常使いのレインウェアは動きにくく湿気がこもってムレるため、雨は防ぐものの快適なプレーとはかけ離れてしまう可能性があります。
ゴルフ用として売られているレインウェアのほうが、動きやすく機能性に富んでいてプレーの邪魔をしないように作られています。どれも一定の基準を満たしているため、シンプルにデザインの好みで選んでも失敗がありません。
レインウェアは、寒さや風対策のウィンドブレーカーとしても重宝します。一着よいものがあると、さまざまなシーンで快適さをサポートしてくれるでしょう。
雨のゴルフにあると便利な雨具と持ち物
レインウェアのほかに、準備したい雨具と持ち物は以下のようなものです。
・防水スプレー
・防水のゴルフバッグカバー
・多めのタオルや替えのグローブ、替えのウェア、靴下など
防水スプレー
ゴルフ場に入場するときの革靴やスニーカー、バッグ、傘、ゴルフシューズやウェアなど、防水スプレーはあらゆるものを雨から守ってくれます。ただしスプレーできない素材もありますので、使用する前に缶の説明をよく読みましょう。
防水のゴルフバッグカバー
バッグの金具部分やクラブのスチールシャフトは、ぬれたまま放置するとサビやすくなります。乗用カートを利用すればバッグがぬれる心配はほとんどありませんが、そうでない場合は工夫が必要です。特にクラブのサビは、スイング中に破損する危険性もあります。使用後は水分をふき取るようにし、防水のゴルフバッグカバーを使って、できるだけぬらさないよう万全の対策をしたいものです。
多めのタオルや替えのグローブ、替えのウェア、靴下など
また、タオルやウェアなどをハーフ休憩で交換すれば、昼からは快適な気分でプレーできます。グローブはこまめに替えられるように、愛用品を数枚準備しておくとよいでしょう。予備としてゴルフ場で新しいグローブを買っても構いませんが、グリップの感覚が変わるといつもの調子が出ないかもしれません。
2.ゴルフ用レインウェアの3つの必須性能
雨のゴルフに使うレインウェアには、最低限必要な必須性能が3つあります。
・耐水性10,000mm以上
・透湿性8,000g以上
・はっ水性
以上はレインキャップやハットを選ぶ際にも基準にできます。
いずれの数値も新品未使用時のもので、使用や経年で劣化します。なお、素材によって品質保持のメンテナンス方法が異なるため、お手入れ前には製品の洗濯表示やメーカーのホームページを必ず確認しましょう。
【1】耐水性
一番大切な性能は耐水性です。防水性とほぼ同じですが、専門的には「防水性は“完全に”水を防ぐ(防水)」、「耐水性は“ある程度”水を防ぐ(耐水)」といった違いがあります。
耐水性は「耐水圧」と表示されていて、どのくらいの水の圧力に耐えられるかを数値で表します。ゴルフに使うレインウェアの場合、耐水圧の目安は10,000mmとされています。これは大雨を想定した数値で、みぞれや強い風も通しません。ちなみに、一般的なナイロン傘の耐水圧は250mm程度で、JISマークのついたレインウェアは耐水圧2,000mm以上です。
念のために覚えておきたいことは、かかった圧力が耐水の性能を超えると水が染みてしまう点です。75kgの人がぬれた場所にヒザをつくと、11,000mmの圧力がかかるといわれています。場合によっては、より耐水性のあるレインウェアを選ぶ必要があるかもしれません。
【2】吸湿性
内部のムレを軽減する「透湿度」もチェックしましょう。これは、生地1m2(平方メートル)あたり24時間で何gの水分を透過するかを表した数値です。ゴルフ用として使う場合の目安は透湿度8,000g以上で、1m2(平方メートル)あたり24時間で8,000gの水分を透過します。代謝のいい人なら、10,000〜20,000g以上も選択肢に入るでしょう。
背中やワキに「ベンチレーター」という通気口があれば、さらに快適になります。中に着るウェアにも通気性と速乾性のあるものを選んで、ムレないように工夫しましょう。
夏ゴルフの雨はムレ対策を臨機応変に
夏の雨の日は湿度が高く不快になりやすいので、特に対策が必要です。夏場はレインウェアの中にハーフパンツをはくのもよいでしょう。裾がぬれず快適で、着たり脱いだりしやすくなります。
【3】はっ水性
水をはじく「はっ水性」が高ければ、水切れがよく手入れも簡単になります。雨だけでなく泥などの汚れもつきにくく、ゴルフ用のレインウェアには必須の性能です。はっ水は高性能なものから順に5~1級と分けられていますが、はっ水試験に合格したJISマークのついた製品の場合、「はっ水性がある」とだけ表示されていることがほとんどです。
3.ゴルフ用レインウェアのおすすめの選び方
ゴルフ用にレインウェアを選ぶ際、必須の性能3つのほかにもチェックしたいポイントをまとめました。ぜひ参考にしてください。
【1】スイングしやすさ・動きやすさ
日常用と異なり、ゴルフ用のレインウェアには、プレーの邪魔にならない機能性が必要です。ストレッチ性のある素材が使われていたり、ヒジやヒザにカッティングがあったりすると、体を動かしやすくプレーに集中できます。また、袖が取り外せるレインウェアは季節や雨の強さに合わせられるので、着用のストレスを軽減できるのではないでしょうか。
可能なら、実店舗での試着をおすすめします。サイズ感や動きやすさはもちろん、ムレや布地が擦れる音など、実際に着てみないとわからない点もチェックできます。試着したら軽くスイングしてみましょう。
【2】ぬれにくい工夫
シームレス(縫い目なし)加工やシームテープ加工が施されていると、縫い目からの浸水を防ぎます。シームテープ加工とは、縫い目部分に裏から防水加工のテープを施したものです。ぬれやすい袖口や裾にはゴムやスナップ、面ファスナーがついていれば、雨の侵入をしっかりガードしてくれます。
また、スルーポケットになっているかどうかも確認しましょう。スルーポケットとは、レインウェアの中に着ている服のポケットから、小物類を直接出し入れできる仕様のことです。ボトムスのポケットに入れたティーやボールに簡単にアクセスできるため、ウェストからぬれた手を入れる必要もありません。
ぬれにくい素材としては、ゴアテックスも人気です。経年劣化が起きにくく、防水耐久性・透湿性・防風性を兼ね備えています。様々なメーカーに取り入れられ、多くのアウトドア製品に使われています。
【3】清潔感を保つ色とデザイン
雨のゴルフでは、ぬれた芝や泥ハネがいつのまにか体についてしまうものです。かといってこまめに拭いてもいられないので、レインウェアには汚れが目立つ白以外の色を選びましょう。好みもありますが、ダークカラーやビビッドカラーは泥などがついても汚く見えないのでおすすめです。
スカートの女性には、ワンピース型のレインウェアや雨用のレッグカバーもあります。おしゃれにコーディネートすれば、雨の日のラウンドも楽しくなるでしょう。
4.クラブハウスに入る前にレインウェアを乾燥機にあてるのがマナー
クラブハウスには雨具を持ち込まないようにしましょう。レインウェアを着たままのハーフ休憩はマナー違反です。多くのゴルフ場ではクラブハウスの前に乾燥機が設置されています。レインウェアは休憩に入る前に脱いで、乾燥機で乾かしておきましょう。
ちなみに朝から降っている場合、レインウェアはスタート直前のロッカールームで着用するとよいでしょう。ラウンド後、キャディマスター室前で脱ぐとスマートです。
また、雨天でも長靴での入場やラウンドはできません。晴天時と同様のドレスマナーを守りましょう。
5.まとめ
雨のゴルフで集中してプレーするためには、体のコンディションを保つ雨具が欠かせません。お気に入りの快適なレインウェアがあれば、テンションが下がりがちな雨の日でも、晴れの日と同じ楽しいラウンドになるはずです。