中国では若い人たちが金の豆をガラス容器に貯めていると聞くが、今は「有事の金」で金投資が人気らしい【物価高騰の中でのゴルフ資金作り】
ゴルフ代捻出を考えている編集K。彼の耳に飛び込んできたのが「中国の豆金情報」。そこでKは、このコラムでもおなじみの最も頼りにしているトレーダーのもとを訪ねた。
配信日時:2024年7月17日 02時15分
日々、ゴルフ代の捻出ばかりを考えている編集者K。だが物価高の昨今、なかなかゴルフ代は貯まらない。そんな彼の耳に飛び込んできたのが、中国の豆金情報だった。豆金はゴルフ代の捻出になるのか? 信頼を置く美人トレーダー、若林史江さんに疑問をぶつけてみた。
――中国の若い人たちが金色の豆をガラス容器に貯めている光景が国際映像で出ていたんですが、あれは何なんですかね?
それは「金色の豆」ではなく、「豆の形をした金」。「豆金」という商品です。
――本物の金なんですか?
そうです。金といえば、皆さんがイメージするのは、ドラマなんかに登場する金の延べ棒(インゴット)ですよね。金は現物購入が中心ですから。
――相当お高いですよね。
それは中国の若者たちも同じ。それで彼らの間ではやり出したのが、この豆金。大粒の豆の大きさ、約1グラムで約1万2,000円で買えるんです。これは中国の話ですが、普通に宝飾店で購入できるので月1回などコツコツ貯めているようですね。これが投資として今流行しているそうです。
――なんでそんなにはやっているんですか?
今、中国はここ15年で最大のデフレ。景気が後退している局面で不動産の下落、株価の下落、あとは戦争の影響もあり、要するに投資先がないわけですよ。「有事の金」という言葉があります。戦争が起こったり、コロナみたいな恐慌など世界が混乱するときに金価格は上がるんですね。
――お金よりも、金のほうが頼りになるってことですか?
Kさんも多分、紙幣にすごい価値があると思っているようですが、国が発行しているただの紙切れですからね。そんなのは、いつ本当の紙切れになってもおかしくない。でも金は世界共有の資産。埋蔵量も決まっていて採れる量も決まっている中で取引しているので、世界共通の価値、現物資産なのです。
――ちょっと待って! 今、田中貴金属のウェブサイトを見てますけど、金って10年前と比べてほぼ倍になってますね。2013年の年間平均値で1グラムあたり4,453円だったのが2023年には8,834円。これは魅力ですね~。
気がつきましたか? 日本でも実は金を投資として購入する人が増えていて、流行しているんですよ。しかも金は世界中どこへ行っても換金できる。
――すごいですね。皆さん、どんな金の投資をしてるんですか?
金投資は『投資信託』や『ETF』『純金積立』などいろいろあります。金の投資信託とは、金の価格変動による利益を狙った『投資信託』や、金に関連する商品を運用する『投資信託』が挙げられます。また、『ETF』は金融商品取引所などに上場している投資信託のことであり、金相場に価格が連動するように運用される商品があり、これらに投資することを指します。
――なるほど。金でゴルフ代を捻出することも可能ですね。金相場をまずはチェックします。
【覚えておきたい用語】
豆金:中国のアクセサリーブランドが売り出している金商品のひとつ。金の豆は重さ1グラムほどで、加工の手間いらずで、人件費もかからないのが特徴。販売価格は相場によって決められている。
ETF:「Exchange Traded Funds」の略称で、日本語では上場投資信託とも呼ばれる。通常の投資信託は日ごとの基準価額によって取引されるが、ETFの場合は株式と同様にリアルタイムで変動する値動きを見ながら売買可能。
解説/若林史江
20歳で株式投資を始めた元祖・美人トレーダー。近著に『証券口座の開き方から教えます! 投資の学校 1年生1学期』(宝島社)。TOKYO MX『5時に夢中!』出演中。ゴルフ歴23年、ベストスコア76。
(取材・文/日本ゴルフジャーナリスト協会会長・小川 朗)
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