ゴルフコース改修でプレーヤーの満足度アップ コンセプトは「攻める楽しみと爽快感の両立」
ゴルフクラブやボールの進化に合わせて行われたコース改修の真相を、金乃台カントリークラブの天宮利史支配人に聞いた。
配信日時:2023年7月27日 22時00分
ゴルフ場では定期的に改修工事が行われるが、内容については意外と一般ゴルファーは知らないことも多い。そこで大規模な改修を経て、昨年4月にグランドオープンした金乃台カントリークラブの天宮利史支配人(以下、天宮支配人)に“どこをどう変えたのか”聞いた。
まず、改修コンセプトは「攻める楽しみと爽快感の両立」だという。例えば同ゴルフ場の1番パー4は従来だとティショットの際、フェアウェイ真ん中に鎮座する木が圧迫感を与えていた。「木を伐採して“滑走路のように気持ち良く飛び出せるホール”を目指したんです」と、天宮支配人。思いっきりティショットを打てる爽快感を実現したのだ。
他には6番パー5のグリーン手前にあった大きな池を無くし、2オンへの挑戦意欲を駆り立てるホールにリニューアル。池の影響でセカンドショットを池の手前に刻むマネージメントに限られていたが、アグレッシブに楽しめるようになった。
さらに「バンカーや池なども全ホールで一度見直しを行い、必要なところは移動や新設、撤去などを行っています。以前は200ヤード付近にバンカーが多かったのですが、ボールやクラブの進化で全般的にティショットの飛距離が伸びたため、バンカーを効果的に配置する意味で250ヤード付近へ移動しました」というように各ホールのバンカー位置を見直して、『左右どちらを狙うのか』というコースマネジメントを明確にするコースレイアウトにした。
アップデートされたのは、コースだけではなかった。以前は歩きのラウンドのみだったが、年配のゴルファーでも快適にプレーできる環境を目指し乗用カートを導入。また、「クラブハウスも、プロショップをはじめフロント、ロッカー、トイレなどを一新しています」と、付帯設備のリノベーションもバッチリだ。
このコース改修により「スタートから徐々に戦略性が高くなり、ホールアウト後に充実感が味わえるコースに生まれ変わりました!」と、天宮支配人はゴルフ場の若返りに成功したことを強調する。進化しているのはクラブやボールだけではない。ゴルフ場も定期的にブラッシュアップして、大幅に利便性を上げており、その進化がプレーの楽しみを広げているのだ。