米国男子ツアーの公式インスタグラムで公開された動画には大きく「OH DEER」の文字。そして次の瞬間、コースをものすごいスピードで走り抜ける鹿の姿が映し出されていた。

ジャスティン・トーマスとジョーダン・スピース（ともに米国）が同組でラウンドしていた2022年大会の2日目。ショットをしようと準備する彼らの目の前に現れたのは2頭の鹿だった。

まずはトーマスがショットを打つ直前に1頭目が現れ、フェアウェイをダッシュで駆け抜け、ギャラリーの後方にある林の中へ姿を消した。トーマスが打ち終え、スピースが準備していると、ギャラリーから「気を付けて！」と声がかかる。スピースが前を見ると、違う鹿が現れたのだ。2頭目はフェアウェイ、ラフ、バンカーと縦横無尽に駆け回り林に入っていった。

「RBCヘリテージ」が開催されるハーバータウンGLは、赤と白の縞模様の灯台があることから海沿いのイメージが強いだろう。しかし、1番から15番までは林間コース。木々が生い茂っており、鹿が暮らしていてもなんらおかしくない環境である。

一打を争う緊迫する場面で、こういったトラブルが起きると集中力がそがれてしまいそうだ。しかし、野生生物はコントロールしようがなく、まさに「Oh dear（おやまあ）」としか言えないだろう。今年も彼らが姿を現すかにも注目しよう。