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    たった1ホールの大叩き プレーを投げ出す前にやるべきことがある【ゴルフが整う自律神経のトリセツ】

    朝から大叩きをして「もうスコアなんてどうでもいいや」と思ったことはないだろうか。順天堂大学医学部の小林弘幸教授は「たった1ホールで投げてしまうのは早すぎます」いう。大叩きした後のホールを無駄にプレーしないための秘訣についてお聞きした。

    配信日時:2023年4月10日 22時00分

    • ゴルフライフ
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    イラスト・のり
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    出だしのホールでいきなりOB! 久しぶりのゴルフには、そういうこともあるかと思います。そのホールをダブルボギーか、せめてトリプルボギーで収められれば御の字。ダブルパー以上の致命的スコアを打ってしまうとガッカリしますよね。

    ■朝イチの大叩きはやる気を削ぐ
     
    特にスタートホールや早い段階での大叩きはイヤなものです。朝まだ体がほぐれないうちにミスショットをすると、さらに緊張して力が入り交感神経は急激に上がります。その日最初のミスに対する不安は大きく、落ち着くのにも時間がかかります。
     
    「今日こそいいスコアを出したかったのに1番で終わったな……」、「これから頑張っても90を切れないな……」とどうしても敗戦処理のようなゴルフを予想して、やる気も楽しみも半減してしまいます。
     
    人によっては自分に対する怒りや苛立たしさから冷静さを欠き、交感神経MAXの状態で投げやりなプレーをしてしまうケースも見られます。
     
    ■3ホール区切りをその場でやめる
     
    しかし、たった1ホールの大叩きでプレーを投げてしまうのは早いのではないでしょうか。私は普段3ホールを一つの区切りと考えてプレーしています例えば、その日の目標スコアが90切りなら、3ホールで2オーバーか3オーバーまで打てるわけです。
     
    あるホールでダブルボギーを打ってしまっても、他の2ホールをパーで上がればプラスマイナス0、というように3ホール内で調整することでスコアを管理しやすくしています。
     
    ところがもし、パー4で8や9の大叩きをしてしまったら、その場でその考え方をやめます。次のホールから1ホールごとの評価に切り替えるのです。90切りが目標なら本来は各ホールパーを目指しつつボギーまでが許容範囲。
     
    ティイングエリアに立ったら、そのホールでパーを取るための攻め方を決めるのです。例えば、「ここは距離があるパー4だから寄せワンを狙おう。それには第1打と第2打をユーティリティで打って、アプローチに得意な距離を残す」というふうに組み立てます。
     
    各ショットの目標がはっきりすると、目の前の一打に集中し、丁寧に向き合えます。自分の決めたとおりに打ってパーが取れればささやかな達成感があり、自律神経も落ち着き
    ます。
     
    この方法でパーを重ねた結果、最初の大叩きをカバーして目標スコアをクリアした、ということも案外あるものです。
     
    プレーを投げ出す前に、この方法をぜひ試してみてください。(文・小林弘幸 構成・野上雅子)
     
    ●小林弘幸/順天堂大学医学部教授 日本スポーツ協会公認スポーツドクター
    1960年生まれ、埼玉県出身。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手やアーティストのパフォーマンス向上指導にかかわる。自律神経のバランスを意識的にコントロールすることにより心身の潜在能力を最大限発揮できることを提案し、テレビ番組等で解説している。著書も多数あり、2022年12月『ゴルフが上達する自律神経72の整え方』(法研)を刊行。

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