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    電気自動車EQシリーズの第6弾はラグジュアリーSUV

    日々、ニュースになっているように世界はEVへと舵を切っている。なかでもドイツはその先駆けで、メルセデス・ベンツはEQシリーズを展開、多くの魅力的なモデルを発売している。今回、新たに加わったのが、EQS SUVだ。すでに発売されているEQSのSUVモデルという位置づけで、こちらにもメルセデス・ベンツらしい高級車作りのノウハウと高い安全性が盛り込まれている。新しいラグジュアリープレミアムモデルとして注目したい。

    所属 MUSHROOM
    近藤暁史 / Akifumi Kondo

    配信日時:2023年6月16日 08時00分

    • ゴルフライフ
    • こちらはEQS 580 4マチック SUV スポーツで、ホイールなどがEQS 450 4マチック SUVと異なる
    • クルマとしての完成度は今まで通りで、そこにうまくEQらしさをプラスしている
    • イルミネーションが光ると、より先進感が高まる
    • ラゲッジは広大な容量を確保しているので頼もしさ十分。使い勝手自由自在だ
    • 内外観のデザインも独自となるEQの販売ディーラー。今後は続々と増えていくことだろう
    この記事の写真 6 枚を見る

    優れた静粛性や走行性能、高級車としてのEQの資質は高い


    こちらはEQS 580 4マチック SUV スポーツで、ホイールなどがEQS 450 4マチック SUVと異なる

    こちらはEQS 580 4マチック SUV スポーツで、ホイールなどがEQS 450 4マチック SUVと異なる

    メルセデス・ベンツの電気自動車、EQシリーズ第6弾として登場したのがEQS SUVだ。Sが付くことから分かるように、全長5mを超える7人乗りのフルサイズSUVとなる。そのボディサイズは全長5130mm ×全幅2035mm×全高1725mmで、セダンのEQSが5225mm×1925mm×1520mmと比較すると、全幅は110mm、全高は205mmそれぞれ大きく立派。ただし位置づけとしてはGLSのEQバージョンとなるが、実際に目にするとGLSほどの高さはなく、ラグジュアリーなクロスオーバーSUVといった印象となる。
     
    電気自動車専用プラットフォームに合わせてデザインされたエクステリアは、ホイールベースが3210mmと長いのが特徴となる。フロントグリルにはEQシリーズ共通となる「ブラックパネル」を採用していて、ひと目で電気自動車であることがわかる。ちなみに、内部には超音波センサーやカメラ、レーダーなどの運転支援システムに関係するさまざまなセンサーが備えられている。
     
    インテリアはインパネ全体に広がっている「MBUXハイパースクリーン」と呼ばれる巨大なモニターに目を奪われる。ダッシュボード全体を1枚のガラスで覆うワイドスクリーンで、エアコンや走りの設定などの各種操作をしたり、助手席では走行中でもさまざまなエンターテインメントを楽しむことができるもので、未来感が十分だ。
     
    車内でセダンのEQSと大きく異なるのは、7人の乗車が可能なこと。広々とした空間にダイヤモンドステッチをあしらったナッパレザーのシートを装備していて、なかでも2列目はかなり広々としている。また、前後130㎜の電動スライド機能、電動リクライニング機能も標準装備されるなど、じつにラクジュアリーだ。
     
    気になる3列目はフロアから起こして使用するため、簡易なものと思ってしまうが、実際に座ってみても窮屈さなどはなし。着座位置も自然で、こちらにもシートヒーターが標準装備されている。
     
    ラゲッジルームは、3列目シートを使用した状態でも195Lものスペースを確保しているし、2列目を一番後ろで880L。2列目シートを倒すこともできて、この場合は最大2100Lにもなる。ゴルフ場への足としても最強のキャラクターと言っていい。

    クルマとしての完成度は今まで通りで、そこにうまくEQらしさをプラスしている
    イルミネーションが光ると、より先進感が高まる
    ラゲッジは広大な容量を確保しているので頼もしさ十分。使い勝手自由自在だ
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    クルマとしての完成度は今まで通りで、そこにうまくEQらしさをプラスしている

    気になる走りも最新のシステムを採用


    パワートレーンは前後にモーターを搭載する4WD。フロントとリアの電気モーターは連携していて、常に効率よくすべての車輪にトルクが伝えられる。 リチウムイオンバッテリーの容量はグレードによって異なっていて、450は最高出力265kW(360ps)、最大トルクは800Nmを発生。さらに580になると400kW(544ps)、858Nmにもなる。航続可能距離はそれぞれ593km、589kmとなるので、不満のない性能を確保している。
     
    高級車らしい配慮としては、エンジン音がない電気自動車で問題になりがちな高周波の風切り音などについて、ボディのシールや通常目に見えないアンダーボディまでも徹底的に手が加えることで軽減。空気抵抗もスポーツカー並みに小さくて静粛性や燃費の向上に貢献している。
     
    充電は200Vの普通充電と、急速充電(CHAdeMO規格)に対応していて、150kWの急速充電なら、わずか49分でバッテリー残量を10%から80%まで増やすことが可能だ。
     
    また日本仕様で注目なのが、車外へ電力を供給できる双方向充電も採用していること。家庭の太陽光発電システムで発電した電気の貯蔵装置となるだけでなく、停電した場合などに電気を家庭に送る予備電源として災害時などにも威力を発揮してくれる。
     
    肝心の走りだが、SUVを名乗るだけあって、荒れた路面で本領を発揮するオフロードモードも用意されていて、ラグジュアリーな車内と、本格的な悪路走破性兼ね備えているのはEQS SUVならではだ。また、ボディサイズから想像できない最小回転半径5.1mというのも特筆すべきポイントで、これは最大操舵角が10度もあるリア・アクスルステアリング(後輪操舵システム)のアシストも効いている。メルセデス・ベンツの伝統である取り回しの良さはEQS SUVでも健在というわけだ。

    メルセデスEQ横浜に続く、拠点を東京・青山にも開設


    内外観のデザインも独自となるEQの販売ディーラー。今後は続々と増えていくことだろう

    内外観のデザインも独自となるEQの販売ディーラー。今後は続々と増えていくことだろう

    気になるEQS SUVの車両価格は450 4マティック SUVが15,420,000円で、580 4マティック SUVスポーツが19,990,000円。GLSの車両価格が14,200,000円から24,200,000円なので、電気自動車の「EQシリーズ」はもはや次世代のモデルではなく、現実的な存在になってきたと言っていいだろう。
     
    これまで日本では2022年に約2000台のEQシリーズを販売し(グローバルでは約15万台)、2022年12月には世界初となるメルセデス EQ専売の「メルセデスEQ横浜」をオープンしている。2023年はさらに大きな伸びを示していることもあって、今秋にEQ専売拠点2号店を東京の青山・神宮外苑に開設する予定とのことだ。
     
     
    メルセデス・ベンツ EQS 450 4マティック SUV
    ◆全長_全幅_全高:5,130×2,035×1,725mm ◆車両重量:2880kg ◆動力形式:モーター ◆システム最高出力:265kW(360ps) ◆システム最大トルク:800N・m ◆ミッション:─ ◆WLTCモード一充電走行距離:593km ◆定員:7人 ◆価格:1542.0万円
     
    お問い合わせ
    メルセデス・ベンツ日本 https://www.mercedes-benz.co.jp/

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