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    他人のスコアを書いていると自滅を招く【ゴルフが整う自律神経のトリセツ】

    ゴルフはスコアを競うゲーム。しかし「1打勝った、1打負けた、と一喜一憂したら自滅します」と、順天堂大学医学部教授の小林弘幸氏。自律神経をコントロールするには他人のスコアはつけないようにして、自分のプレーに集中するといいそうだ。

    配信日時:2023年3月20日 23時30分

    • ゴルフライフ
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    他人のスコアを書く行為はストレスになり、自律神経のバランスを崩す
    他人のスコアを書く行為はストレスになり、自律神経のバランスを崩す (撮影:イラスト・のり)
    • 小林弘幸/順天堂大学医学部教授 日本スポーツ協会公認スポーツドクター
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    親しい仲間とゴルフをするとき、私はスコアカードに自分のスコアだけ記入することにしています。もちろん競技やコンペに出場するなら同伴競技者のスコアもきちんとつける必要があります。初対面の方とご一緒するときや接待ゴルフのような場面でも同じだと思います。

    ■他人のスコアを書く行為はストレスになり、自律神経のバランスを崩す
     
    ただ、私はゴルフを始めてからずっと自律神経への影響を自分で調べながらラウンドしているのですが、「他の人のスコアを聞く、書く」行為はストレスになり、自律神経のバランスを乱すことが分かりました。
     
    ですから、仲間内で回るときはあえて他の人のスコアはつけないゴルフを実践しているのです。それでも次のホールで打順を迷うことは案外ありません。同伴競技者のスコアは大叩きした人でもいない限り、だいたい把握できるものです。
     
    パー3がいい例でしょう。自分(Aとします)は第1打でグリーンを外し、寄らず入らずのボギーだったとすれば、それがある程度基準になります。「BとCも1オンしなかったが、Bは寄せワンのパー。Cはアプローチがカップをかすめてバーディ逃しのパー。Dだけ1オンしたが、下り傾斜から3パットのボギー」という感じです。パー4やパー5は、その延長と考えれば分かりやすいでしょう。
     
    ■気分の上げ下げで血流が乱れ、自滅を招く
     
    さて、パー3の例ではホールアウト直後、こんな会話が予想されます。
     
    C「Dさん、もったいない!」
    D「1オンした私だけボギーか」
    A「いえ、私もボギーですよ」
    B「あとの二人はパー。Cさんも惜しかった! あれは参考になりました」
     
    スコアを口に出して確認し合うことで気持ちは前のホールへ引き戻され、次への切り替えが遅れます。Aはアプローチで寄せきれなかったことを反省、Cはチップインしなかったことを悔しがり、Dはファーストパットの距離感を悔やむでしょう。
     
    ミスを思い出すことによって、各人のストレスはD>A>C>Bの順に増大してしまうことも想像できます。さらに、スコアカードに人のスコアを書くと自分との比較材料になってしまい、どうしても1打勝った、1打負けた、と一喜一憂しがちです。
     
    このような気分の上げ下げを毎ホール繰り返すと血流が不安定になります。交感神経は上がりっ放しの状態になり、冷静な気持ちでボールに向き合うことができません。反対に副
    交感神経は下がったままでやる気を失い、結果的に自滅してしまうでしょう。
     
    練習場ではいいのにコースに出ると自滅しがちな方は、ぜひ一度お試しあれ。人に惑わされず、自分のプレーに集中することができます。(文・小林弘幸 構成・野上雅子)
     
    ●小林弘幸/順天堂大学医学部教授 日本スポーツ協会公認スポーツドクター
    1960年生まれ、埼玉県出身。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手やアーティストのパフォーマンス向上指導にかかわる。自律神経のバランスを意識的にコントロールすることにより心身の潜在能力を最大限発揮できることを提案し、テレビ番組等で解説している。著書も多数あり、2022年12月『ゴルフが上達する自律神経72の整え方』(法研)を刊行。

    小林弘幸/順天堂大学医学部教授 日本スポーツ協会公認スポーツドクター

    小林弘幸/順天堂大学医学部教授 日本スポーツ協会公認スポーツドクター

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