アジアゴルフ紀行
【タイ編】古くから王室の保養地として発展したリゾート地“ホアヒン”にある帝王ジャック・ニクラス設計のゴルフ場
いつか海外でプレーしてみたい! そんな思いを持ったゴルファーの皆さん、アジア諸国から届いた旬なゴルフ事情を紹介しましょう。
配信日時:2023年8月27日 23時00分
◆Springfield Royal Country Club
バンコクの南西約200km、タイ湾に面したホアヒンは、古くから王室の保養地として発展したリゾートです。タイ湾を挟んで反対側、米軍の保養地として栄えた歓楽街のパタヤとは、趣を異にします。落ち着いたリゾートを求める方には、こちらのホアヒンがオススメです。今月、ホアヒン空港の国際化計画が持ち上がり、ますます注目を集めています。
今回ご紹介するのは、そんなホアヒン市内から北(バンコク方面)に20分ほどにある「Springfield Royal Country Club」。帝王ジャック・ニクラスが設計した、Mountain、Lake、Valleyの3コース、全27ホールのゴルフ場です。
MountainとLakeは雰囲気が同じですが、後から造られたValleyはガラッと変わります。Valleyは3673y(青ティ)のタフな作りで、飛ばし屋向きのコースため、他の2コースよりも空いています。Lakeの9番がシグネチャーホール、クラブハウス前の美しい池の浮島グリーンで、ここは外せません。18ホールの一体感を楽しみたい方は、LakeとMountain。前半後半で、変化を楽しみたい方は、LakeとValleyが良いでしょう。
Lakeの1・2番は、ウォーターハザードがありません。そのまま安心して3番に挑むと、右に池があるのに気づくことができません。右のバンカーが少し高く作られていて、右側の池がティグランドから見えないようになっているのです。1・2・3番と3ホールセットになった巧妙な罠がここに仕掛けられています。そして、ここから3・4・5・6・7・9番とガッツリ水が絡みます。4・5番は連続して池超えのグリーン。9番は前述の浮島グリーン。1番ホールに向かうときに9番のグリーンがよく見えます、また2打目の落としどころもよくチェックしておきましょう。
Mountainは、山岳ではなく緩やかなアップダウンがある程度。しかし、丘、コブ、クリーク、砂地が複雑に配置され、まるで探検しているかのようです。バンコクのゴルフ場とは違った雰囲気でのプレーとなります。特筆すべきは、さまざまな野鳥を見ることができ、運が良ければフクロウを見つけることも。ナイスショットからのフェアウェイを歩くのは気持ちが良いものですが、ここでは林に沿って歩きながらのバードウォッチも楽しみ方のひとつですね。
Valleyの1番は、日本の打ち下ろしのようなスタートホールでスタートしやすいですが、ホールアウト後に道路の下のトンネルを抜けると景色が一変します。2番は180ヤード(白ティ)の池超えティショットからの、打ち上げグリーン。グリーン奥の山が高低差を幻惑させる罠がしかけられており、イメージ以上に高低差は高いです。初見の方は、大抵がショートします。3番はミドルで450ヤードと長い、ティショットでいかに稼げるかが勝負の別れどころ。タフなホールが続きます、ファイト!
ホアヒンのゴルフ場全体に言えることですが、ホアヒンに永住している欧米人は15時頃からゆっくりゴルフを楽しむスタイルのようで、薄暮は欧米人が目立ちます。午前中の方が、比較的空いています。また、欧米人の利用者が多いためか、レストランもタイ料理よりもピザやハンバーガー、ステーキといったメニューが多く美味しいです。欧米人が好きな開放的なオープンエアのレストランで乾杯!
★寄り道観光ポイント★
ホアヒンの北側(バンコク方面)、当コースから30〜40分ほどのところにある『カオ・ルアン洞窟』です。小高い丘の内側に広がる巨大な鍾乳洞に大仏が鎮座し、仏像が祀られています。内部はお香が立ち込め割れ目から差し込む光が輝き、神秘的な空間に読経が響きます。
また、丘全体に多くの野生の猿が住んでいて、特に売店のある駐車場にたくさんいます。食べ物が入っている袋を持っていると、猿が奪いにくるので要注意。
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