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    頑張れ男子ツアー! その魅力を多くの人に伝えるためには?【原田香里のゴルフ未来会議】

    原田かおりの未来会議

    配信日時:2023年6月14日 02時30分

    • ゴルフライフ
    金谷拓実が優勝を果たした今季国内男子ツアー「BMW日本ゴルフツアー選手権森ビルカップ」
    金谷拓実が優勝を果たした今季国内男子ツアー「BMW日本ゴルフツアー選手権森ビルカップ」 (撮影:鈴木祥)
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    ゴルフを愛するみなさん、こんにちは。今日は私と縁の深いJLPGAツアーの話というよりも、日本男子ツアー(JGTO)を応援したい! というテーマでお話しします。つい先日開催された男子ツアーのフラッグシップトーナメント「BMW日本ゴルフツアー選手権森ビルカップ」をテレビ観戦しました。本当に素晴らしい戦いでした。

    優勝した金谷拓実選手の、リードしても守りに入ることなく最後まで攻め続けるゴルフ。同じ最終組でそれを追いかけた中島啓太選手、宋永漢選手、さらに前の組でプレーしていた岩田寛選手、稲森佑貴選手…。雨の影響でサスペンデッド続きだった疲れもあったはずなのに、晴れてスピードが速くなった難しいグリーンで最高のプレーを見せてくれたのです。これぞ、男子プロの戦い。そんな印象でした。
     
    個人的には、富村真治選手のプレーにも注目していました。今年の沖縄オープンで一緒にプレーしたことは、以前ここで書きましたね。その冨永選手が、ABEMAツアーの「太平洋クラブチャレンジトーナメント」で優勝したばかりだったからです。結果は一瞬ですが、そのための準備は日々の積み重ね。3年がかりの復活計画をサポートしてくれた恩人でもある、東北福祉大6年先輩の池田勇太選手とツアー選手権では予選ラウンドで一緒にプレー。9位タイで決勝ラウンドに臨んでいました。最終日は1つスコアを落としてしまいましたが、それでも20位タイ。今後につながる大きな戦いになったようです。頑張れ~。
     
    どのスポーツにも、男子、女子、それぞれのよさがあります。体力、筋力でなかなか男子にかなわないのは、生物として仕方のないところではありますが、女子にはそれを補って余りあるよさがあるのは言うまでもありません。
     
    ゴルフでも、飛距離、ボールの高さなど、男子のレベルは高く、プロの世界でも女子はそれを参考にしたり、教えられたりすることは多々あります。女子の素晴らしさ、男子のよさと両方楽しめるようになって初めて、プロツアーがさらに盛り上がると私は考えています。以前にも、そんな話はチラッとしたことがありましたよね。
     
    ご存じのように、現在、日本男子ツアーの試合数は26。年間38試合の女子に比べるとやはり寂しい印象は否めません。男子ツアーも、かつてはたくさんの試合があり、賞金額も世界で胸を張れるレベルだった時代がありました。日本の経済力など諸事情はありますが、やはりもう少し試合がほしいな、というのが正直な気持ちです。
     
    シーズン中に試合と試合の間が空いてしまうと、ファンのみなさんが週末、試合を見るのが当たり前、という習慣をなくしてしまいがちです。女子と男子、どっちを見ようか、という状況ではなく、どうしても毎週末、プレーが見られる女子ツアーを気にするようになってしまう傾向になってしまうというのもあります。
     
    ツアー選手権をご覧になっても分かるように、現在の男子ツアーにはいい選手がたくさんいます。松山英樹選手はマスターズで優勝したのをはじめとして、米ツアーのトッププレーヤーとしてすっかり定着しています。それに続こうと海外を目指す選手も増えており、期待できる要素はたくさんあります。
     
    ただやはり、試合数が…。シーズン後半になれば続けてあるのですが、序盤戦、中盤戦は空白の週があるのは残念な限りです。プロたち自身も危機感を持っており、SNSやYouTubeなどで情報を発信するなどの努力を続けており、そこからジワジワとファンが増えているという現状もあります。ただ、ツアープロは試合で活躍するのが本分です。海外でプレーする機会が増えているのはいいのですが、日本ツアーとしてその場が少ないのは、私個人としては残念に思っています。
     
    オールドファンの方はご記憶かもしれませんが、以前、日本では男女同時開催というツアー競技も行われていました。「ミズノオープン」と「東海クラシック」がそれです。前者は朱鷺の台CC(石川県)で90年まで、後者は三好CC(愛知県)で93年まで。いずれも違うホールを使いながらではありますが、同じクラブハウスを使い、表彰式も合同で行われていました。
     
    東海クラシックでは男子が青木功さん、女子は岡本綾子さんがそれぞれ優勝(1989年)し、表彰式で青木さんが岡本さんのほっぺにキスをしているシーンなどがあったのをよく覚えています。
     
    どちらのツアーも規模が大きくなったことなど、様々な事情があって、男女一緒の試合はなくなってしまいました。私も出場したことがありますが、いつもはほとんど会う機会のない男子のトッププレーヤーたちがいる状況は通常とは違うな、と感じていました。
     
    そういえば、2014年にパインハースト(ノースカロライナ州)で史上初めて全米オープンと全米女子オープンが2週連続で同コース開催されたこともありましたね。同時ではありませんでしたが、これも話題性抜群でした。
     
    現在、ありがたいことに女子ツアーの日程は、シーズン中ほぼびっしり埋まっていますが、何らかの形で男子ツアーとコラボすることは考えられないでしょうか。様々なハードルはあるでしょうが、男子ツアーの魅力をより多くの人に伝えるためには、乗り越える価値はあるはずです。
     
    男子ツアーが盛り上がることは、ゴルフ業界全体の今後に大きな意味を持っていると心から思っています。頑張れ! 男子ツアー。何かの形で、私にもできることを探しています。

    連載

    原田香里のゴルフ未来会議

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