【飛距離アップに効く】ゴルフ向けの「筋トレ」メニューを5つ紹介!
ゴルフで飛距離が伸びないことに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。スイング改善がもちろん一番重要ですが、飛距離の伸び悩やみについては、筋トレ(フィジカルトレーニング)で改善される側面もあります。しかし一方で、鍛え方を間違えると、逆にパフォーマンスが落ちてしまう可能性もあると考えられています。そこで、この記事では、ゴルフの飛距離アップに効果的な「筋トレ」メニューを5つ紹介していきます。
配信日時:2024年9月6日 06時49分
1.筋トレでゴルフに起こる嬉しい効果
適切な筋トレ(フィジカルトレーニング)に取り組むことで、ゴルフのパフォーマンスに、以下の嬉しい効果が期待できます。
・スイングの安定性が増す
・飛距離が伸びる
実際に練習に筋トレを取り入れているプロ選手は多く、例えば男子プロの石川航は、スイング改造に加えて、週4の筋トレで11kg増量し、ドライバーの飛距離を270ヤードから290ヤードに伸ばしました。
詳しくは「石川航が巨大化! 週4筋トレで体重+11キロ&飛距離+20ヤード「届かなかったパー5が届くようになった」」をご覧ください。
それぞれの効果について詳しく解説していきます。
スイングの安定性が増す
主に下半身の筋力を強化すれば、スイングの安定性が増します。「安定性をあげるには、むしろ上半身の強化じゃないのか?」と疑問に思う人もいるかもしれませんが、下半身を鍛えれば、激しい動きをする上半身に、体全体で耐えることができて、どっしりとスイングできるのです。
実際に女子プロの佐久間朱莉も、40kgのバーベルを担ぎながらスクワットする様子をインスタグラムに投稿しています。
詳しくは「女子プロが普通にやっているハードなスクワット 佐久間朱莉がトレーニング動画を公開」をご覧ください。
また、体幹を鍛えれば、体の軸が安定するため、スイングも安定します。
体幹とは腕・脚・首から上を除いた胴体部分のこと。体幹を鍛えればバランスが崩れそうになった時にもグッと耐えられるので、上半身を素早いスピードで回転させてもバランスを崩さずに、安定したスイングをすることができます。
飛距離が伸びる
筋トレで筋力をアップさせると、飛距離が伸びます。筋肉が強化されれば、それだけ速くクラブを振れるようになるため、ヘッドスピードが速くなることがその理由です。
ヘッドスピードをあげるには、体幹の筋肉が重要です。バランスを取る力がつくので安定感が出ることは前の項でも伝えましたが、安定感があるからこそ、素早く上半身の回転ができ、腕やクラブのスピードも速くなるのです。
ただし、筋トレを行っても飛距離が伸びないこともあります。スイングフォームや使用しているクラブに課題がある場合もあるためです。飛距離が伸び悩んでいる場合、筋トレで解決することもありますが、筋トレだけでは効果を感じられない場合は、スイングやクラブの改善を検討しましょう。
2.筋トレがゴルフに悪影響を及ぼすことも?
筋トレがゴルフに悪影響を及ぼす可能性もあります。筋肉をつけすぎるとスイングの邪魔になったり、クセがついたりするからです。鍛えすぎていけない筋肉は、以下の2つです。
・胸
・腕
胸の筋肉は、鎖骨の下からアバラ骨の中央付近まで広がっています。胸の筋肉を極端に大きくしてしまうと、スイングの際に腕の動きを邪魔してしまいます。
また、ゴルフのスイングは本来、主に上半身の「回転する力」を利用するもので、腕の筋肉をつけてもあまり意味がありません。必要以上に鍛えると、過度な手打ちの原因にもなります。
3.ゴルフの飛距離アップに効果的な筋トレメニュー【5選】
ここまで説明したゴルフと筋トレの関係を踏まえて、飛距離アップに役立つ、効果的な筋トレメニューを5つ紹介します。
【1】スクワット
【2】ランジ
【3】クランチ
【4】プランク
【5】バックエクステンション
どれも器具なしで簡単に自宅でできるものばかりです。ぜひトレーニングに取り入れて、飛距離アップを狙いましょう。
【1】スクワット|下半身を鍛える
スクワットは、太モモ周辺やお尻が鍛えられる筋トレです。しかし、誤ったフォームで行うとヒザや腰に痛みが出るケースもあるので、正しいフォームをしっかり確認しましょう。
1.足を肩幅に開く
2.お尻を突き出す感覚で腰を下げる
3.この時、ヒザがツマ先と同じ方向を向き、ヒザがツマ先より前に出ないように注意する
4.太ももと床が平行になったら、太ももとお尻の力を使ってゆっくり元の体勢に戻る
(10回×3セットほどを目安に)
自分では正しく行っているつもりでも、フォームは崩れやすいです。お尻を突き出しながら沈めることを意識し、慣れるまでは鏡で見ながら行って正しいフォームを身につけるのがおすすめです。ヒザがツマ先より出ないようにするフォームがどうしても難しい場合、壁の目の前で行うと、正しいフォームの感覚をつかめます。
また、スクワットには足幅を広げて行うワイドスタンススクワットや、片脚で行うブルガリアンスクワットなどバリエーションがあるのも特徴です。普通のスクワットに飽きたら、別の形のスクワットを取り入れてみてもいいでしょう。
女子プロの成田美寿々も、独自メニューとしてスクワットをアレンジしています。バックスイングを想定して、左脚を真横に踏み出し、重心を下げながら、上体は右に回すメニューです。下半身をトレーニングしながら、捻転に必要な筋肉も一緒に鍛えられます。
何も持たなくても効果がありますが、重いものを持つとより高負荷に。家にあるペットボトルやお米などでもいいので、慣れてきたら負荷をかけてやってみるのもおすすめです。
成田美寿々の筋トレ方法について、詳しくは「【ゴルフ運動・筋トレ編】成田美寿々を飛距離アップさせた体幹トレーニング」をご覧ください。
【2】ランジ|下半身を鍛える
ランジもスクワットと同じく、太モモやお尻など下半身周りに効果のある筋トレメニューです。スクワットと違うのは、脚を前後に開いた体勢でバランスを取りながら行うため、体幹も一緒に鍛えられる点。
すでに紹介した通り、ゴルファーにとって体幹は重要なので、ランジをすれば体幹と下半身、どちらも鍛えられて一石二鳥です。
1.直立して両手を胸の前で組み、両足を肩幅程度に開く
2.右足を一歩半前に踏み出し、左足を後方に下げる
3.右脚が床と平行になるまで腰を落とす。この時、右ヒザは90°ほどで、右ヒザが右ツマ先より前に出ないよう注意
4.腰を上げて下げる動作を繰り返す
(左右10回×3セットほどを目安に)
グラグラしやすいので、慣れないうちはテーブルや壁など、支えにできるものが近くにあると安心です。
下半身を鍛える筋トレについては、「上がり3ホールで大崩れ…そうならないために蹴り上げエクササイズでバテない下半身を作ろう」もぜひ参考にしてください。
【3】クランチ|体幹(腹筋)を鍛える
クランチはシックスパックとも呼ばれる「腹直筋」を鍛える筋トレです。
1.仰向けに寝転び、ヒザを90度に曲げた上体で脚を浮かせる。手は頭の後ろで組む
2.腰が上がらないよう注意しながら、ヘソを見るように上体を丸める(腹筋を丸めるだけ)
3.上体を床に戻す。この時、頭は床に置かずに床ギリギリのところで浮かせたままにする
(20回×3セットほどを目安に)
一般的に知られる腹筋運動(シットアップ)とは異なり、上体を完全に起こさず、丸めるだけにとどめるのがポイントです。反動を使うと効果が薄くなるため、お腹の前側の筋肉を使って上体を起こすように意識しながら、ゆっくりと行いましょう。
体幹を鍛えるには、下腹のトレーニングも有効です。「軸ブレしないキレのあるスイングは下腹を鍛えて作る!ぽっこりビール腹にも効くカンタン3分エクササイズ」もぜひ参考にしてください。
【4】プランク|体幹を鍛える
プランクは、腹直筋や脇腹にある腹斜筋、インナーマッスルと、お腹周り全体を鍛えられる筋トレです。
1.うつぶせの状態から、両ヒジから先を地面につける
2.ツマ先を地面につけて腰を浮かせ、肩~カカトまでが真っすぐになる姿勢をキープする
(正しい姿勢を維持することが重要、30秒~1分ほどを目安に)
体勢をキープしている途中できつくなってくると、お尻が上がったり逆に下がったりしやすいです。しっかり体を直線にする意識を持ちましょう。
プランクは運動強度が低いので、筋肉痛がなければ毎日やっても問題ありません。顔の下にスマホやタブレットを置きながらやれば、動画などを見ながらのトレーニングもできます。ただし、動画に夢中になってしまうと体勢が崩れやすいので、注意してください。
【5】バックエクステンション|背筋を鍛える
バックエクステンションはいわゆる背筋運動で、背中を広く覆う広背筋の下部と骨盤から背骨、頭部までをつなげる脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)を鍛えられます。
1.うつぶせの状態から、上半身を背筋の力を使って無理なく上がる高さまで上げる
2.ゆっくりと上半身を下げ、胸が地面に着く直前で止める
3.この上げ下げの動作を繰り返す
(10回×3セットほどを目安に)
反動を使っては効果が少ないので、ゆっくりと行うのがコツです。
また、無理に上体を上げるために腰を反らせると、腰に負担がかかります。腰痛が出ることもあるので、腰を反らさず無理のない範囲で上体を動かしましょう。腰を反らせて上体を浮かすのではなく、肩甲骨に力を入れて背中の筋肉を使う意識で行うとしっかり背中の筋肉に効かせられ、腰痛も起こりにくいです。
4.筋トレは毎日やった方がいい?
運動強度にもよりますが、同じ部位の筋トレを毎日行うのはかえってNGです。筋トレを毎日行うと、トレーニングにより傷がついた筋繊維が回復できないからです。
そもそも筋肉が育つ仕組みは、トレーニングで筋繊維についた傷を、栄養を取り込んで回復・修復が行われることで、筋肉が前よりも大きく育つというもの。そのため48時間~72時間の休息日を設けた方が、筋肥大の効率が良いと言われているのです。
「毎日トレーニングしたい!」という熱心な人は、日ごとに別の部位をトレーニングするか、プランクのような強度の低い運動を行いましょう。
5.まとめ
ゴルフで飛距離アップの効果が期待できる筋トレを5つ紹介しました。実際に、筋トレを積極的に取り入れて、飛距離を伸ばしているプロゴルファーが多いのも事実ですが、筋トレは正しいフォームで無理なくやることが最も重要です。
この記事や、記事内で紹介している記事も参考にしながら、正しく筋トレを行い、飛距離アップを目指してください。