佐藤心結「プロになって3年目 年々ネガティブになっている思考を修正して優勝をつかみとる」
“黄金世代”に対抗して、自分たちを“ダイヤモンド世代”と名付けた2003 ~2004年生まれの選手たち。佐藤心結もそのうちの1人。まだツアーでの勝利はないが、飛ばし屋として注目を集める彼女。今シーズンに懸ける意気込みを4月25日に発売されたALBA891号の取材で語ってもらった。
配信日時:2024年5月4日 02時45分
“黄金世代”に対抗して、自分たちを“ダイヤモンド世代”と名付けた2003 ~2004年生まれの選手たち。佐藤心結もそのうちの1人。まだツアーでの勝利はないが、飛ばし屋として注目を集める彼女。今シーズンに懸ける意気込みを語った。
佐藤は2年連続シード権獲得。無難なツアープロ生活の滑り出しだが、同学年の川﨑春花、尾関彩美悠、櫻井心那、神谷そらが次々と優勝を遂げ、心中穏やかではいられなかったはずだ。
「人と比較することはあまりしないのですが、みんなが堂々とプレーをしているのが眩しくて。それに引き換え私は、ただ試合をこなしているだけ。何とかしないと、という思いはありました」
浮上のきっかけになればと、シーズンオフには川﨑、櫻井とタイで合宿を張った。
「みんなといるときに、アプローチで球を上げたり球をコロがしたりいろいろ試しました。自分のイメージするボールスピードや高さを打っていたのですが、せっかくみんながいたので、どうやって打っているとか聞いて参考になりました。充実した1週間を過ごし、少しは成長できたような気がします」
「3人とも個性が違うのですが、3人で集まると意外とまとまりますね」と話すように、同世代3人での合宿は実のあるものとなったという。そして、初優勝を飾るためには何が必要か。彼女が真っ先に挙げたのは、メンタル面での変化だった。
「プロになって今年で3年目なんですが、年々自分がネガティブ思考になっていったんですよね。例えば、試合中もミスをするとそのことを考え過ぎて、さらに不安になって、集中力が切れてしまう。まずはそこを修正するために、トータルのスコアを考えずに、ポジティブに目の前の1打に集中しようと思っています。自分の殻を破って堂々としたプレーで優勝をつかみとりたいです」
技術的には100ヤード以内の精度を上げる練習に多くの時間を費やしている。ただボールを打つだけではなく、トッププロの動画を見ての研究にも余念がない。
「全部を真似するというよりは、何か1つでもその映像から気付きがあればいいなと思っています」
特によく見るのはリディア・コの映像だとか。
「リディア・コさんは昔からの憧れで、彼女のように世界で戦ってメジャーで勝つのが夢。去年のアルバでパターのレッスンが特集されていたときは、すぐに買って読みました(笑)」
目標は初優勝だが、その先には、米ツアーも見据える。
「昨年、全米女子オープンに出たとき本当に楽しくて、ここに来たいという気持ちが強くなって。また、憧れのリディア・コさんとも同じフィールドで戦いたい。そのためにも、しっかり前を見て、堂々とした態度で戦っていきたいと思います」
今年の7月で21 歳。まだ焦る必要はない。
■佐藤心結
さとう・みゆ/ 2003年生まれ。神奈川県出身。21年のプロテストで合格。22年の「日本女子プロ」で4位タイ、23年の同大会でも8位タイに入る。今季、初優勝を狙う。ニトリ所属
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