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    高速道路では一番左の車線がオススメ「スピードの出しすぎが打ち急ぎの原因」【ゴルフが整う自律神経のトリセツ】

    車の運転はゴルフに影響する。乗っていて疲れにくい高級車が有利かと思いきや、車種や性能は関係ないそうだ。「運転そのものが第1打につながるのです」と、順天堂大学医学部の小林弘幸教授。どういう運転をすればいいショットを打てるのかを聞いた。

    配信日時:2023年4月30日 23時30分

    • ゴルフライフ
    イラスト・のり
    イラスト・のり
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    ゴルフ場へ行く交通手段として、大半の方は自家用車を利用されていることと思います。時間帯や荷物の量などを考えると電車で行くより便利なことが多いようですが、その代わりドライバーは相当な神経を使います。

    長距離、長時間の運転は自律神経のバランスを崩す要素が多く、その後のラウンドに大きな影響を及ぼしますので注意が必要です。
     
    ■一番左の車線を走って、追い越しも一切しない
     
    かくいう私もゴルフのときは自分で車を運転していくことがほとんどです。しかし、運転によって自律神経を乱すことはありません。その理由は、高速道路では必ず「一番左の車線を走る」ことを守っているからです。
     
    追い越しは一切しません。そのため他車の影響やヒヤッとする場面に遭いにくい。よく行くゴルフ場までの所要時間は右側車線を走るより10分くらい長くかかりますが、それでもスタート1時間前にはゴルフ場に着いています。
     
    運転中はゴルフのことばかり考えているわけではありません。今日の調子やスイングはどうだろうといった確認はゴルフ場のレンジに着いてからすればいいからです。車内ではFMラジオから流れてくる音楽やたわいもない話を聴き、肩の力を抜いて運転に集中しています。
     
    流れに沿ってゆっくり安全走行をしますから交感神経が高ぶることがないのです。
     
    ■速度を出している間は呼吸をしていない
     
    運転で最も危険なのはスピードの出しすぎです。とはいえ、分かっていながらスタート時間に遅れそうだ、早く着いて食事や練習をしたい、などの理由でつい速度を上げてしまう方も、残念ですが少なくないようです。
     
    自律神経の面から見ると、スピードを出しているとき普通の人は呼吸をしていません。していたとしてもごく浅い呼吸しかつけず、脳への酸素供給が不足して血流も滞ってしまいます。これは典型的な緊張状態、それも危険と隣り合わせの過緊張状態から交感神経は限界まで高まった状態です。
     
    車を降りても、スタートホールに立ってもなかなか収まりませんから、朝イチのショットはまずダメです。運転のスピード感がそのまま残って切り返しが早くなり、まともに当たらないか大スライスしてしまうでしょう。
     
    車の運転、特に速度はそのままゴルフのリズムにつながると私は考えています。たった10分早く着くためにスピードを出し、緊張して神経を使って自律神経を乱すのは得策ではありません。危険なだけです。
     
    そうならないように「一番左の車線を走る」、「スタート1時間前にコースに着く」といった決め事があるといいでしょう。時間と気持ちに余裕ができます。車をゆっくり走らせられれば、コースに着いて練習場まで歩く足取りもゆっくりし、落ち着いてスタートできますよ。(文・小林弘幸 構成・野上雅子)
     
    ●小林弘幸/順天堂大学医学部教授 日本スポーツ協会公認スポーツドクター
    1960年生まれ、埼玉県出身。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手やアーティストのパフォーマンス向上指導にかかわる。自律神経のバランスを意識的にコントロールすることにより心身の潜在能力を最大限発揮できることを提案し、テレビ番組等で解説している。著書も多数あり、2022年12月『ゴルフが上達する自律神経72の整え方』(法研)を刊行。

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