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    おやじゴルフニュース「説教してゴメン! だって危ないんだもん」

    ゴルフはそこそこそのキャリアを積んでいくと、マンネリや金欠、はたまた体の痛みなどさまざまな問題を抱えながら続けてゆくこととなります。そのとき感じているのは、ゴルフ道を極めようとガムシャラに目指していた目標を失う虚無感。ここらでひと息入れてみませんか。コラムニスト木村和久が、エンジョイゴルフの本質と核心、そしてこれからどうやってゴルフ生活を楽しんでいけばいいのかを提案し、マンガ家・とがしやすたかのイラストと共に旬なゴルフ情報をお届けします。

    配信日時:2024年8月20日 02時15分

    • ゴルフライフ
    イラスト・とがしやすたか
    イラスト・とがしやすたか
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    また性懲りもなく若者ゴルファーの話を書きます。だってこちらから求めていなくても、いろんなところで若者に偶然会っちゃうんです。例えばこのくそ暑い中、アプローチが全然ダメで夜の8時過ぎに練習場へ行くとするでしょう。どうせ暑くて誰も来てないだろうと。ところがどっこい、お客さんが結構いるんですよ。特に若い人が熱心に練習をしていました。

    腕前ばかり向上してもダメ! マナーも極めよう「同伴者のスカートの中が見えそう! こんなとき、どうする?」

    この熱気はバブルの頃に近いかな。あの頃は24時間練習場なんかあって、賑わっていましたから。令和のゴルフブームはまだまだ続きそうな勢いです。
     
    そんな感じで練習をしていると、後ろからドスッみたいな鈍い音がして来ました。恐る恐る振り向くと30歳ぐらいの若者が、ドライバーをぶん回していたのです。しかも大股開いてマン振りしてる割には、当たり損ねばっかりで、低い球しか出ない。野球でいうところのファーストゴロみたいな球を打ってるんですね。

    そうなると打球が流れ弾となって、こっちに飛んでくる恐れもある。練習はひと息ついていたので椅子に座り、初心者君の練習ぶりを眺めることにしました。いろんな初心者がいるけど、この人は万遍なく当たってないです。まだドライバーを持ってはいけないレベルかも知れない。アイアンもオーバースイング気味に振るし、力任せに打ってれば時期に当たると考えているタイプでしょう。
     
    これはレッスンに付くか、良き先輩や上司に教わったほうがよろしいと思います。こういう無茶苦茶な時代は誰にでもあるのですが、下手は下手なりにマナーを守るのがヘボの流儀だと思います。

    35年ぐらい前、自分の初心者時代、練習場の1階で打ったボールが天井を直撃しました。なんでそうなったかは不明です。隣にいたおじさんは「おいおい兄ちゃん大丈夫か、俺に当てないでくれよ」と半分冗談、半分マジで言ってましたから。

    それからどうしたか? その日は長いクラブの練習はなしで、ひたすら短いクラブでアプローチだけ打っていました。そしてまた別の日にドライバーのリベンジ練習です。でもまた変な球を打ったらどうしよう。だから朝早めのまだ誰もいない時間帯に、前後の打席が空いてる場所を選び練習したものです。

    この前見た青年は、あまりにも熱心になり過ぎて、周りが怖がっていることに気づいてないようでしたね。

    とボヤいていたら、今度は久々にボールの打ち込みに遭遇しました。仲間うちで親睦ゴルフをしていたら、なんと150ヤードほどのショートホールで、ボールを打ち込まれたのです。

    そこはティーイングエリアからグリーンが見える、眺めの良い打ち下ろしホールでした。けど乗用カートに乗る場所が、ブラインドになってて見えなかったのです。
     
    うちらはごく普通のペースでホールアウトして、どれ乗用カートに乗り込むかという矢先に、カートに乗り遅れた同伴メンバーのそばをボールが通り過ぎました。そしてボールは、そこから後方20ヤード地点まで転がった次第。

    これは一歩間違ったら、当たっていたかも知れません。相手側がファーと言ったか、今となっては謎ですが、言ったとしてもはっきり聞こえるようなファーではないです。そこで当たりそうになった同伴メンバーですが、我々の業界の先輩です。先輩はしばしその場に止まり、ボールの飛んだ先をクラブで指差し、打った人を睨んでました。
     
    やばい怒ってるじゃん。とりあえずプレーを進め、我々はネクストホールへ向かいました。次のホールはたまたまホールのインターバルがなく、後続組の顔が見える。相手もバツが悪そうで、ささ~っと近寄り、謝って来ました。

    なんと打ったのは女性でした。そこで先輩がかなり怒っているので、こちらも黙っているわけにはいかず、追加の注意をしたという次第。

    その女性の格好から見ると、結構ゴルフをやっている感じなので「あなたもベテランでしょう、ちゃんとマナーを守ってね」というと、謝りつつも「そんなに長くやってません」と言ってくるし。女性は『ベテランイコール年齢が上』みたいに思ったのか、そこだけは譲らず「まだ始めて間もないので、すいません」と若さを強調していました。とりあえず、その場は「今後注意してね」で終わらせ、ラウンドを再開しました。

    そこから数ホール後、今度はミドルホールでグリーンの空き待ちをしていたら、さっきの組が、また性懲りもなく打ち込んで来ました。距離にして我々の30ヤード手前近くにボールが落下です。

    「マジか~あれほど注意したのに、また打ち込むってさっきの仕返しなのか?」
     
    もはや犯罪じゃん、ブチ切れて怒鳴り込んで行くと思ったでしょ。実は何もしてません。無視してさっさとプレーを進めました。なんで怒らなかったか? 実は後ろのグループは、本当にゴルフを始めて2~3年で、打ち込みの概念を理解していないのではないか? みんなで話し合い、そういう結論に達したのです。

    打ち込みは直接ボールを打ち込まなければ良いと考えている人がいるみたいです。けど実際は、かなり手前にボールが落ちても、ボールの落下音がするだけでドキッとします。だからプレーヤーの約50ヤード手前まで、打ち込まないのがラウンドでの常識になっています。
     
    ちらっと後ろを見たけど、あっ打っちゃったという感じではないですね。ちゃんと言いつけ通り、打ち込んでませんって顔をしていましたから。ただ後方組はプレーのペースが速く、打ち込む予兆はありました。こっちは4人で後方組は3人、だからプレー速度はこっちが遅い。だから3人組から見れば、いつも待たされて、おっさん達プレーが遅いと感じてるわけです。

    だからこっちが打ち終えると、すぐ後ろから打ってくるケースが何度かありました。性格的にせっかちなのかも。加えて始めて間もないと言っていたから、成長期かも知れません。だから「私そんなに飛ばないから」とか言ってすげえ飛んだり、「ラフだから飛ばないし~」とか言って、フライヤーで飛び過ぎることもなきしにもあらずです。

    とかくゴルフは難しい。打ち込まないようにと距離を保ち過ぎて、プレーをしているとスロープレーと言われるし。遅れまいとさっさと打つと、打ち込みだろと言われる。なかなかさじ加減が難しいですね。
     
    ◇ ◇ ◇
     
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