プロゴルファーのようにゴルフクラブを守りながら 夏旅のススメ【原田香里のゴルフ未来会議】
『移動が日常』だったプロゴルファー・原田香里が、旅行には欠かせないパッキング(荷造り)のコツについて語る。
配信日時:2023年8月2日 02時30分
ゴルフを愛するみなさん、こんにちは。原田香里です。夏本番! 今年は、久しぶりに旅行を楽しむという方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、『移動が日常』だったプロゴルファーの私から、旅行には欠かせないパッキング(荷造り)のコツなどをお話ししたいと思います。
みなさんの多くが考えていらっしゃる以上に、ツアーで戦うプロゴルファーは旅暮らしをしています。試合そのものは3日間、4日間ですが、大会前にはプロアマがあり、練習ラウンドもすることを考えると週に5日、長いときには6日、遠征していることになります。
1週間は7日しかありませんから(笑)、必然的に自宅にいるのは1日か2日で、そこに移動が入ることもある、というのがシーズン中は続きます。まぁ、これは極端な話ですが、出張の多い方にはなんとなくわかっていただけるかと思います。
さて、ゴルフを愛するみなさんに一番参考になる話としては、まずはゴルフバッグのパッキングでしょうか。近年は、トーナメントの合間にその他の仕事があったり、予選会があったり、過密スケジュールなのでクラブを自分で持って移動するのはプレー日に間に合わないときだけですかね。車移動以外のときには、とにかくクラブを守ることを考えます。
移動中、他の方の邪魔になる上、ホームまで行くのが大変なので新幹線にクラブを持ち込むことはあまりありません。それ以外となると、宅配便か飛行機ということになります。
宅配便業者さん、飛行機の荷物担当の方が丁寧に扱ってくださっていると思っていますが、万一、という事故があります。私たちにとってクラブは大事な大事な“武器”。仕事道具です。同じモデルの同じスペックのものでも、微妙に感覚が違ってしまうので気を遣うのは当然のことです。
みなさんの場合もクラブは大切な相棒なはず。細心の注意を払うことを考えましょう。とにかく、クラブヘッドがお互いにぶつからないようにします。ヘッドカバー、アイアンカバーをつけるのは基本ですが、バッグの中に隙間がないように気をつけましょう。
ガチャガチャと動くことでクラブが損傷しやすくなるからです。タオルなどを間につめるのもオススメです。バッグの中に入れる保護用の棒など専用のものも販売されていますので、チェックしてみてください。
ビニールの宅配便カバーも悪くはないのですが、少し丈夫なトラベルカバーがあるとなお安心です。ハードカバーはいいのですが、ご自宅が広めの方以外は大きすぎて邪魔者扱いされてしまうかもしれません。私たちが契約メーカーから配られているものも、大きくて丈夫なソフトカバーです。といっても、ものすごく大きいですが…。
私たちの場合は、シューズも1足では済まないこともあります。それをカバーの中に入れたりするのも定番です。飛行機なら搭乗手続きで荷物を預けるとき、宅配便なら送る手配のときに「天地無用」「壊れ物」などのシールを貼ってもらうのもオススメです。そう書いてあるものは、より丁寧に扱ってくれることが多いからです。
衣類などの荷物に関しては、なるべく用途別、あるいはコーディネート別にパッキングするのがおススメです。スタッフバッグや風呂敷などに包んで小分けにしてスーツケースに入れると、旅先で整理しやすく、コンパクトにまとめやすいからです。
ひとつだけ気をつけて欲しいのが、今では旅の定番となったキャリーバッグ(機内持ち込みができるサイズのキャスター付きスーツケース)の扱い方です。空港や新幹線のホーム以外の場所で見かけることも増えていますが、トラブルが増えているという話も聞きます。
誰かにぶつかってしまったり、足を轢いてしまったりすると大変なので、周りをしっかり見て歩いてください。スマホを見ながらなんて、もっての他です。私はキャリーバッグを転がしているときには、できるだけ人の少ない場所を歩くようにしています。
余談ですが、JLPGAがヤマト運輸さんと提携して試合から試合へゴルフバッグなどを運ぶ特別便を出すことを近頃発表しました。選手たちにとってはかなりありがたい話なのではないかと思います。
旅にゴルフを組み合わせるのは、ゴルファーにとってはうれしいものです。より楽しむためにも、上手なパッキングは欠かせません。
原田香里のゴルフ未来会議