フェアウェイウッド打ち方のコツとオススメ練習法
アイアンよりも長くて難しいフェアウェイウッド。なかでも3番ウッドになると当たる気がしないという人は多い。確かにピンを狙えるようになるまで上達するのはかなり時間が必要だが、“そこそこ”打てるようになるのはそうハードルは高くない。せめて平らなライからであれば自信を持って打てるようになるためのコツを、伊藤有志に教えてもらおう。
配信日時:2023年7月14日 08時00分
低い球を打ちやすいのが3番ウッド
3番ウッドはボールが上がりにくい。そう思うとボールを上げたくなりますよね。実はそれが間違いのもと。ロフト角が少ないので「ボールが上がらない=低い球が打ちやすい」のが正解です。低いライナーボールでランを多く出して距離を稼ぐのが3番ウッドの目的ですから、低い球を打つ気持ちでスイングしましょう。
「ソールを滑らせる」という勘違いがミスの元
「ソールを滑らせて打つ」とか「ホウキで払うようなイメージ」などといいますが、これも3番ウッドを難しくしてしまう要因。ソール面の全体を芝の上で滑らせるように横から払い打つと、結果的にすくい打ちになります。3番ウッドは7番アイアンよりもボールを1個分左にセットするだけで、スイングは基本的に一緒と考えてください。ボールの先のターフを薄く取るつもりでクラブを上から入れれば、ソールのフェース寄りの部分が勝手に滑っていきます。フェースの刃から入れるイメージでもいいくらいです。
あえてのヒールアップでガッツリ左に踏み込む
低い球を打つつもりでスイングするにはクラブを上から入れることが前提となります。そこでトップからダウンスイングへと向かうときに左足に体重を乗せてガッツリ踏み込む意識を持ってください。左足体重でインパクトすることでミート率が上がり、ダフリやトップなどのミスが激減します。
左足の踏み込みを強調させるコツとして左足のヒールアップを取り入れると効果的。バックスイングで左カカトを浮かせれば上体を大きく回せますし、切り返しで左カカトを下ろす踏み込み動作がとてもシンプルになります。足踏みの感覚で下半身の体重移動を使うのですが、ヒザが左右に流れたり上体がブレたりしないように注意しましょう。
ミスしにくいインパクトイメージは右手のヒラで
3番ウッドでダフリやトップといったミスが出やすい人は、インパクトで左半身が起きてしまっていることが多いです。胸が早く浮いてヘッドアップするからフェースの芯に当たらないのです。左足が踏み込めず体重が右足に残る。ボールをすくい上げるために、手首をこねたり右手を返したりしてしまう。ミスを減らすにはこうした悪循環を断ち切りましょう。
ポイントは右手のヒラでボールを押し込む感覚でヘッドを低く出していくこと。右手のヒラでフェース面をイメージするとショットの方向が安定しやすくなりますし、胸が早く浮くことがなくなります。
地面を這うような低い弾道でフェアウェイの幅に打ち、グリーンに近づけたら大成功です。いつも100点満点のショットを打とうと欲を出さず、平均して60~80点のショットが打てるようになることを目指しましょう。
テープドリルでスイングの完成度をチェック
3番ウッドの練習法としては、テープドリルもオススメです。ボールの12~13センチくらい手前側にテープを縦に貼って実際にボールを打ってみてください。テープに触れずにボールを打てればヘッドが上から入っている証拠。テープに触れたりはがれたりすると、すくい打ちになっています。いいスイングチェックにもなりますよ。
伊藤有志
いとう・ゆうし/1994年12月15日生まれ、三重県出身。167㎝、65㎏。東北福祉大ゴルフ部を経て2017年プロ転向後はABEMAツアー、レギュラーツアーに出場。アイシングリーンシステム所属