西郷真央はゴルフスイングの原理原則「引く」ができているから飛んで曲がらない【世界で戦うドラテク】
米ツアー参戦1年目ながらポイントランキング14位に位置し、来季のシードを決めている西郷真央の平均飛距離263ヤード、フェアウェイキープ率74%のドライバーを、プロコーチの森守洋氏が解説する。
配信日時:2024年8月29日 21時43分
世界最高峰の米国女子ツアーでは、ドライバーで平均250ヤード以上飛ばし、70%以上の確率でフェアウェイを捉えてくる選手たちがしのぎを削る。今回取り上げるのは米ツアー参戦1年目ながらポイントランキング14位に位置し、来季のシードを決めている西郷真央。平均263ヤード、フェアウェイキープ率74%のドライバーを、プロコーチの森守洋氏が解説する。
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スタンスを広めにとって、あまり下半身が暴れないようにしています。なんといってもインパクトからフォローにかけての手首の返しが理想的。ゴルフスイングの原理原則は「押す」ではなく「引く」。ずっと手元を引っ張る方向に力を入れているからフォローで勢いよく手元が返せます。
インパクトゾーンでも手元が体の近くを通っていて、ヘッドを押す動きがありません。インパクトで合わせる動きがないので、飛んで曲がらないのです。実際、日本ツアーではドライビングディスタンスとフェアウェイキープ率の順位を合算したトータルドライビングのタイトルを獲得したこともありますね。
グリップを強く握ってしまうと引く動きができないので、練習ではグリップを人差し指と親指でつまんで素振りをするといいでしょう。ビューンとヘッドが走って手首を返していく動きが分かりますよ。
■西郷真央
さいごう・まお/ 2001年生まれ、千葉県出身。日本ツアーで通算6勝を挙げ、今年から米ツアーに参戦。「CPKC女子オープン」では自己最高の単独2位に入った。最も活躍したルーキーに贈られる「ルイーズ・サグス・ロレックス・ルーキー・オブ・ザ・イヤー」では、現在ポイントランキング1位に立っている。島津製作所所属。
■森守洋
もり・もりひろ/1977年生まれ。静岡県出身。ゴルフを始めたのは高校から。95年に渡米しミニツアーを転戦しながらゴルフを学んだ。02年からレッスン活動を開始し、現在は原江里菜、堀琴音、香妻陣一朗のコーチを務めている。東京都三鷹市にある『東京ゴルフスタジオ』を主宰し、YouTubeチャンネル「森守洋のGolf TV」では、ツアープロや芸能人などへのレッスンを配信中。
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●世界ランキング1位に君臨するネリー・コルダ(米国)は、平均飛距離267ヤード、フェアウェイキープ率72.47%を誇る。関連記事の【松山英樹っぽい!? 世界女王のネリー・コルダは“ネジレ”も最強だった】では、プロコーチの森守洋氏が飛んで曲がらない秘密に迫っている。