ゴルフをやっていると、必ずしびれる場面が出てきます。例えば、バーディパットであったり、良いスコアでまわれそうな時であったり。しびれるとは、どういうことなのかについて考えてみたいと思います。

　これがバーディパットだと意識してしまうとしびれる状態に陥ります。このホールをパー、もしくはボギーで上がればベストスコアという状況でもしびれてしまうでしょう。この、「しびれ」というものが厄介なのですが、自分でしびれてると意識してもどうにもならないのが現実です。プロの中では、しびれたら足が止まるとよく言います。しびれて足が止まってどフックになってしまう例はたくさんあります。たとえば、今までの自分のゴルフよりも良いスコアで午前中ターンした場合、午後のハーフは、なんとなくアドレスがしっくり来ないし、フワフワした状態でゴルフをしないといけないと思います。「意識しないぞ！」と言い聞かせても体は全く言うことを聞いてくれません。メンタルの本を見てみると「自分で自分の状況を把握して、自分が緊張しているのを理解して、受け入れればその困難を受け入れられてリラックスして打てるようになる」などと都合のいい事が書いてありますが、実際にそう解決できる人は訓練された人のみであり、過去にそういう失敗をした人だということを覚えておいていただきたいです。

　結論からいうと、以前に大失敗をした人だからこそ、そういう困難を乗り切れられるのです。しびれた状態を毎回うまくかわすなんて無理な話なんです。「ここをボギーで」と思ってボギーが打てれば誰も苦労しないんです。必ず、ミスをするのです。過去のミス、失敗をトラウマととるのか、次へのステップと割り切って受け入れるのかが一番大事なところなのです。人生、成功の連続で成功している人は絶対にいません。少なからず何らかのミスをして、経験して強くなっていくのです。大成功してる人に限って大失敗を過去にしているはずなのです。ミスの経験ってすごく怖い経験です。そんな怖い経験から逃げ出す人もたくさんいますし、そこからメンタルの病気になってイップス(怖くてクラブが振れなくなる人、失敗が怖くて挑戦できなくなる人)になる人がたくさんいるのです。ましてや、逃げるのって簡単だし、楽でしょうがないと思います。

　たとえば、ベストスコアがかかっているホールで、OBを打って、「もうOB打ちたくない」とか、「暫定球もOBに飛んでいってしまうかも」と思ってしまうのが当たり前なんです。でも、以前にそういう苦い経験をしている人が同じ過ちを繰り返すのかというと、それは、その人の意志の強さにあると思うのです。

　僕が今回言いたいのは、失敗を恐れず、向かっていくということなんです。これからベストスコアを出す機会はたくさん来ると思います。一回くらいミスをしても良いじゃないですか！同じようにプレッシャーのかかる状況がこれからもたくさん来ると思うのです。そこで、どんどん失敗をしていかなければ、反省、成長できないということなんです。ゴルフの場合、緊張すれば、足は固まり、腕は動かなくなるものです。それは、未知の領域であるからなのです。以前に失敗していて、もう同じ過ちは繰り返さないと考えられれば自然と動くようになってくるのです。それは、物凄く勇気のいることかもしれませんが。ぜひ、打ち勝って欲しい。良い経験も悪い経験も必ずあなたの成長の糧になるのです。