パワーヒッター・岩井明愛の曲げない動き 手首を固めて体の回転でインパクト!【女子プロのドラテク】
今季の海外メジャー第一戦「シェブロン選手権」に出場する岩井明愛のスイングを、石井忍が解説。
配信日時:2024年4月15日 23時00分
2024年も盛り上がりをみせる国内女子ツアー。彼女たちのスイングには効率よく飛ばす要素が詰まっている。今回、取り上げるのは前週の「KKT杯バンテリンレディス」で優勝争いを繰り広げた岩井明愛。今週は今季海外メジャー「シェブロン選手権」に出場するパワーヒッターのスイングを、石井忍が解説する。
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明愛プロは少しフラットめに上げて、フラットめに下ろしていきます。上げていく軌道と下ろしていく軌道が近いのです。切り返しでうねらせながら、上げていくプレーンよりも低い位置に下ろした方がスピードは上げやすいのですが、彼女はそうではありません。
バックスイングの早い段階でコックして手首の角度を決めたら、あとは体を回転するだけでインパクト。スピードは出しにくい動きですが、パワーがあるから飛ぶ。曲がらなさを追求したスイングとも言えます。
パワーヒッターらしき動きは下半身にも。低いトップから手元が低い位置に下りていきますが、右足の強い蹴り上げがないと、スイング軸が右に傾いてダフってしまう。切り返しでグッと下に沈み込んで、インパクトに向かって蹴り上げることで、軸をキープしたままインパクトできるのです。
パワーやスピードはあるけどコースで曲がってしょうがないという人は、明愛プロのスイングを真似てみましょう。オススメの練習はストップ&ゴーです。
ハーフウェイバックまでクラブを上げたらここで一度ストップ。左手首を少し手のヒラ側に折ってフェースを閉じたインパクトの形を作ったら、その手首の形をキープしたままスイングを再開して打ちます。実際にスイングするときも、ハーフウェイバックでインパクトの形を作って、体の回転で振ると曲がりにくくなりますよ。
■岩井明愛
いわい・あきえ/2002年生まれ、埼玉県出身。レギュラーツアー本格参戦2年目となった昨シーズン、初優勝を含む3勝を挙げて、メルセデス・ランキング3位と躍進。双子の妹・千怜とともに女子ツアーに旋風を巻き起こしている。高い身体能力による飛距離が武器で、昨年のドライビングディスタンス部門では平均257.88ヤードを記録して5位に入った。Honda所属。
■石井忍
いしい・しのぶ/1974年生まれ。千葉県出身。98年にプロ転向し、かつてはツアープレーヤーとしてレギュラーツアーで戦っていた。現在は『エースゴルフクラブ』を主宰し、プロゴルファーやアマチュアの指導を行うほか、軽快なトークで解説者としても人気を博す。
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