優勝者のスイング
直近5試合で3勝! 川崎春花の身長158cmでも平均240Y以上飛ばすジャンプ打法【優勝者のスイング】
前週の「CAT Ladies」で優勝し、直近5試合で3勝を挙げた川崎春花。そのスイングから学ぶべきポイントをプロコーチの南秀樹に聞いた。
配信日時:2024年8月19日 22時05分
前週の「CAT Ladies」では3日間首位を守る完全優勝で川崎春花が今季3勝目を飾った。直近の5試合で3勝と強さを見せ、今週は海外メジャー「AIG女子オープン」に出場するために、“ゴルフの聖地”セント・アンドリュースに乗り込む。
ジュニア時代から川崎を知るプロコーチの南秀樹は「2試合連続優勝をしてからは、連続して予選落ちを喫しましたが、その次の試合で再び優勝の成績を見ると、修正力の高さを感じます。以前だったら、どうすればいいか試行錯誤を重ね、調子を取り戻すのに時間がかかっていましたが、今は試合で悪かった点をすぐに修正できているのだと思います」と分析。ツアー参戦3年目を迎え、自分の型を確立しつつある。
川崎は身長158センチ、体重51キロと小柄ながら、現在のドライビングディスタンスは243.58ヤードで32位とツアー平均を上回る数字をマーク。そのスイングはメジャー2勝のジャスティン・トーマス(米国)にも似ている。インパクトで左足内側がめくれるほど下半身を積極的に使いながらも、その動きを安定させることで飛距離と方向性を両立する。
力強さと安定をもたらしているのが、インパクトでの力感だ。「左ヒザの内側で体重を受け止め、インパクトに向かってその力を開放することで、シャフトのしなりが使えます。この力を最大限に使う手段のひとつがジャンプ。切り返しで踏み込んだ際に、しっかりと左ヒザ内側でパワーを受け止めることで、腰が割れずに、上体も開かず、ボールをつかまえることができるのです」。
腰が割れてパワーが逃げるとコスリ球が出る。また、レベルに振りたいドライバーと、上から入れたいアイアンでは、体重を受け止める箇所のイメージが異なるという。「ドライバーは左ヒザの内側、アイアンでは左のお尻をイメージするといいでしょう」。
こうしたインパクトを体感するには、練習場ならヘッドをマットの端に当てて(段差に引っ掛けて固定)、体全体で押す感覚を養いたい。「グリップを強く握り込んで腕でヘッドを押し込むのではなく、ソフトに握って足や腰でヘッドを押し込んでください。軸は右に残りながらも体重は左へ。左右の引っ張り合いができれば、大きく飛ばせます」。
そのとき、腹筋に力を入れておくと、前傾がキープしやすくスイングが安定する。「腹筋に力を入れてくださいというと、息を止めて力む人が多いのですが、これでは、すぐに力が抜けてしまいます。呼吸ができる範囲で、お腹に力を入れたままにするのが、前傾キープにつながる力感。普段、おしゃべりする時に軽くお腹に力を入れるなど、日頃から意識することで、体幹が安定しやすくなります」。
程よくお腹に力をいれるのは、ショットからパットまですべてのショットの再現性を高めるポイント。日常生活に取り入れることで、ゴルフで効果を実感できるだろう。
■南秀樹
プロゴルファーである父の影響でゴルフを始め、高校卒業後にティーチングプロ資格を取得。クラブを使うことを主とする指導法が高い評価を得ている。幼少期から鈴木愛を指導するなど、ツアーで活躍する数多くのプロをサポートしている。新宿中央クリニック所属。
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