コースに着いたら練習場に直行! コレがそもそもの間違いだった 「まずはロングパット」がプロの常識
コースに着いたらドライバーやアイアンを持って練習場に直行! でも待って、練習の順番が間違っているぞ。
配信日時:2024年4月1日 04時30分
スタート前、あなたはどんな練習から始めるだろうか。アマチュアの多くは練習場に球を打ちに行くが、「パッティングのあとに球を打つべき」と話すのは、宮里藍の父でありコーチの優氏。かつて精度の高いパッティングを武器に世界一にも輝いた宮里藍は、繊細なタッチを生かしてどこからでも入れていたが、ショット練習を先にすると、パッティングに必要なタッチに悪影響を及ぼすという。
「ドライバーを振り回した後では、グリッププレッシャーが強くなってしまい、パッティングに必要な指先の繊細なタッチが出せなくなってしまいます。ですから、ショットの前にまずはパット。そして、その日のグリーンの速さをつかむために、短い距離ではなく、ロングパットから始めるのが正解です。ただし、いきなり目標を決めて打つのではなく、まずは自分が一番気持ちいいと思う振り幅で漠然とコロがしてください。目標を決めると、『あそこに寄せなくては』という変な力みが入りやすい。そして、打ち過ぎて目標よりコロがってしまえば、『今日のグリーンは速い』という先入観が生まれてしまい、本番でもそのイメージが先行してタッチが合わなくなります」
つまり、自分が一番気持ちよく振ってどれくらいコロがるのかを見たほうが、正確なグリーンの速さがつかめるということだ。そのためにも、できるだけ平らなところでコロがりを確認することが重要となる。
「さて、ロングパットの次は、1メートル半から2メートルほどの真っすぐなラインを繰り返しコロがします。簡単なラインで何度もカップインし、球がカップに落ちる音を耳になじませて自信をつけましょう。『短いパットは外さない』という自信が持てれば、長いパットでも怖がらずに強めに打っていけるようになります」。
パット練習が終わって、ようやくショット練習に移るわけだが、これはあくまでウォーミングアップ。「飛ばそうとしてはいけません。ハーフショットで、クラブの芯で球をとらえる感覚をつかみましょう。ドライバーは仕上げに4、5発で十分です」と優氏。このとき、ドライバーでもグリッププレッシャーが強くならないように、ふわっと小鳥を包むような優しい握りを心掛けるといい。
自分が一番気持ちいいと思う振り幅で打つことや、ショートパットで自信をつけることは、緊張をほぐしてリラックスする効果もある。これなら、朝イチショットで気持ちのいい快音を響かせられそうだ。
◾️宮里 優
29歳でゴルフをはじめ、独学でゴルフ理論を構築。36歳の時に男子プロトーナメントの大京オープンにアマチュアとして出場。その後、ティーチングプロの道を歩む。子供たちと一緒に楽しみたいとやらせたゴルフだが、結果的に聖志・優作・藍の3人共プロゴルファーの道を選んだ。
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