まるで素振り! 驚異のFWキープ率81.5%を実現する古江彩佳の“ハンマー投げ”打法【世界で戦うドラテク】
古江彩佳の81.5%のフェアウェイキープ率を誇る正確無比なドライバーショットを、プロコーチの森守洋氏が解説する。
配信日時:2024年9月4日 23時21分
世界最高峰の米国女子ツアーでは、ドライバーで平均250ヤード以上飛ばし、70%以上の確率でフェアウェイを捉えてくる選手たちがしのぎを削る。今回取り上げるのは海外メジャー「アムンディ・エビアン選手権」を制した古江彩佳。81.5%のフェアウェイキープ率を誇る正確無比なドライバーショットをプロコーチの森守洋氏が解説する。
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古江さんは「何も足さない、何も引かない」というオーソドックスなスイングです。クラブが行きたいように振っていて、すごくきれいにヘッドが円を描く選手。写真では分かりませんが、動画で見ると加速度が安定しています。インパクトで強く叩くのではなく、まるで素振りしているかのような動かし方なんですよね。
スイング中は頭の位置が本当にほとんど変わりません。常に体とクラブを拮抗させているから、陸上のハンマー投げのように円を描く。この引っ張り合いが上手いので、スイング軸がまったくズレずボールが曲がらないのです。
古江さんのような良いスイングの選手は、始動と切り返しの2ポイントだけ力を加えています。静止しているクラブを始動で引っ張って、切り返しで引き戻す。クラブに身を任せて振っているので素振りのように見えるわけです。
練習法としては、竹ぼうきやドライバーより長い棒を使って素振りをすると、遠心力に負けないように反対方向に力を入れる感覚がつかめます。リズムがよくなり加速度も一定するので試してみてください。
■古江彩佳
ふるえ・あやか/2000年生まれ、兵庫県出身。正確なショットと勝負強いパッティングが持ち味で、日本ツアー通算8勝、米ツアーでは2勝を挙げている。7月の「アムンディ・エビアン選手権」では最終18番でイーグルを奪って自身初のメジャータイトルを獲得。日本勢4人目のメジャー優勝者に名を連ねた。富士通所属。
■森守洋
もり・もりひろ/1977年生まれ。静岡県出身。ゴルフを始めたのは高校から。95年に渡米しミニツアーを転戦しながらゴルフを学んだ。02年からレッスン活動を開始し、現在は原江里菜、堀琴音、香妻陣一朗のコーチを務めている。東京都三鷹市にある『東京ゴルフスタジオ』を主宰し、YouTubeチャンネル「森守洋のGolf TV」では、ツアープロや芸能人などへのレッスンを配信中。
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●世界ランキング1位に君臨するネリー・コルダ(米国)は、平均飛距離267ヤード、フェアウェイキープ率72.47%を誇る。関連記事の【松山英樹っぽい!? 世界女王のネリー・コルダは“ネジレ”も最強だった】では、プロコーチの森守洋氏が飛んで曲がらない秘密に迫っている。