戦略を楽しむ
パー5の2打目を刻むとき、フェアウェイの左右どちらを狙うかがスコアの分かれ道!【上手い人の頭の中】
グリーンの手前にレイアップするにしても、スコアにつながる“刻み方”があるという。距離を落とすだけではない、その戦略とは?
配信日時:2024年4月30日 23時15分
パー5の2打目でグリーンを狙うのが難しければ、手前にレイアップしてやさしいアプローチを残すのが得策です。その場合、3打目となるアプローチのベスポジは、受けているグリーンに“正対”して打てる(球が止まりやすい)ところなので、フェアウェイの真ん中になります。その次にやさしいところはフェアウェイの右サイド。ナゼなら、狭いコースほどグリーン周りの右サイドはツマ先上がりになっていることが多くて、アプローチが打ちやすいからです。
フェアウェイの真ん中が平らだとしても、両サイドまでフラットとは限りません。実は狭いコースほど、グリーン周りのフェアウェイが“おわん”のように傾斜で囲われていることが多いのです。真ん中を低く、両サイドを高くして、打球が左右に外れたり隣りのホールに行くのを防ぐためでしょう。ということは、グリーン手前の真ん中は平ら、右サイドはツマ先上がり、左サイドはツマ先下がりになります。大半のアマチュアは、ツマ先下がりよりもツマ先上がりのアプローチの方が、やさしく打てるように感じるのではないでしょうか。
ツマ先下がりではエラーが起きやすく、大ケガにつながる
ツマ先下がりのアプローチはミスショットの確率が高まります。ウェッジなどのヘッドが重いクラブは、重力によって体から離れた位置に落ちるので、球がネックに当たって右へ飛ぶ“シャンク”になりやすい。逆に、ツマ先上がりはヘッドが体に近い方に落ちやすいので、フェースのトゥ側に当たることはあっても大ミスにはなりません。さらに、ツマ先下がりのアプローチは、ボールが低くてヘッドが届かなくなり“トップ”をしてグリーンの奥へ飛んでしまったり、球をつかまえようとして引っ張って左に行くことも。これらのミスはグリーン周りでは致命傷=大叩きになりかねません。
2打目でレイアップをするときに、ベスポジとなるフェアウェイの真ん中を狙うと、球が引っかかったら“NGゾーン”の左サイドへ行ってしまいます。そうではなくフェアウェイのやや右サイドを狙って、球が思ったよりつかまったり逃げたりしたときの“保険”をかけておく。3打目のアプローチがいいライから打てれば、パー5でバーディチャンスにつく可能性が高まりますよ!
■中井 学
なかい・がく/1972年4月14日生まれ、大阪府出身。ケガによって片手でゴルフをした経験が、コースマネジメントの開眼につながった。YouTubeで「中井学ゴルフチャンネル」を開設して、自身が培ったノウハウを積極的に配信する。
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