2023年のメルセデスランキング1位かつ年間獲得賞金1位の山下美夢有は、ショットの安定感が最大の武器だ。いったいスイングのどこがいいのか？ どう真似すればいいのか？ 女子プロたちのプレーを間近で見ている大西翔太コーチに聞いた。

「手元とクラブを体の正面で常にキープし、体の回転で振っていくのが山下美夢有プロの同調スイングです。スイングのどの部分を切り取っても、背骨の向きに対してフェースが平行、つまりスクエアな状態になっているので、インパクトの再現性が高いのです。

そんな山下プロを真似るならトップの形を見るのがオススメです。左手首が一直線に伸び、フェースがスクエアに保たれた形が作れれば、ショットの方向性は間違いなく向上するはずです。左手首が甲側に折れているとフェースが開いた状態、手のヒラ側に折れればフェースが閉じた状態です。インパクトで真っすぐに戻せるかどうかは、もう半分は運次第ですよね。

オススメの練習方法があります。グローブの甲側にペンを通してバックスイングしてみてください。手首が甲側に折れるとペンが手の甲に刺さるので、セルフチェックが簡単です」。

■山下美夢有
やました・みゆう／2001年生まれ、大阪府出身。国内ツアー通算11勝。2022、24年のメルセデスランキング年間女王。ショットの安定感は女子プロでも屈指。加賀電子所属

■大西翔太
おおにし・しょうた／1992年生まれ、千葉県出身。青木瀬令奈のコーチ兼キャディを務めてツアーを転戦。スイング理論に精通し、ジュニアゴルファーの指導も行うなど、多方面で活躍している