世界中のツアー通算113勝(うち日本ツアー94勝)、賞金王12回、年間最多8勝など一時代を築くとともに、日本ゴルフをけん引した不世出の天才ゴルファー・ジャンボ尾崎。ジャンボは、トップ女子プロの西郷真央や原英莉花、佐久間朱莉らの師匠でもある。令和の今でも色褪せないジャンボのスイングを、金子柱憲に解説してもらった。
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ジャンボ軍団はオフになると左手を鍛えていました。それくらいジャンボさんは、左手で押し込む動きを飛ばしの大事な要素と考えていました。左手を長く使ってフォローを取ることで、低く長いインパクトゾーンを作り出す。これで厚い当たりを作っていたのです。
この動きを60歳ゴルファーがマスターするなら、PWなどを使っての左手打ちドリルが有効です。ハーフショットでやや右に打ち出してください。左に飛ぶのは左手をコネている証拠。またフィニッシュでは、左手甲を目標か、目標のやや左に向けるように意識すると、シャフトが立つ形が作れます。
この形を目指せば、左手を長く使ってボールを押し込む感覚がつかめます。それと、ドリル中は左手の小指、薬指、中指を締めることも意識。ここが緩むと手首が返りやすくなるので注意してください。
■尾崎将司
おざき・まさし/ 1947年生まれ、徳島県出身。5年連続を含む計12度の賞金王に輝き、前人未到の通算100勝を達成。ジャンボの愛称で親しまれる。現在は笹生優花、西郷真央、原英莉花らを指導。
■金子柱憲
かねこ・よしのり/ 1961年生まれ、東京都出身。日大ゴルフ部出身。83年プロ入り後にジャンボ軍団入り。同期の東聡と切磋琢磨し、通算6勝。96年尾崎に次ぐ賞金ランク2位に輝く。
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