ベアグラウンドからでも諦めない!“ふんわりアプローチ”は、どう打つ?
ただでさえ難しいベアグラウンドからのアプローチ。激近のピンに寄せるにはエクスプロージョンを使うといい。
配信日時:2024年6月27日 22時32分
ラウンド中、バンカー越えのアプローチに遭遇することは意外とあるが、そのときのライがベアグラウンドだったらどう打つべきか。しかもピンが手前ともなれば、難易度は格段にアップする。「安パイは無理にピンに寄せようとせず、グリーンに乗せることですが、土の硬さ次第ではピンを狙うことも可能です」と話すのは、かつて世界一にも輝いた宮里藍の父でありコーチの優氏。ベアグラウンドからでも球を上げて止めるにはどうしたらいいの?
「完全に乾いたカチカチの状態では打てませんが、土に柔らかさがあればできないこともありません。イメージ的には、砂が薄くて下が硬いバンカーから打つのと同じ感覚です。つまり、バンカーのように砂を爆発させて打つ“エクスプロージョン”が有効になるのです。この打ち方で特に神経を使うのがフェースの開き加減。開き過ぎればバンスが地面に弾かれ、逆にまったく開かなければ、球にスピンがかからず高さもでないため、バンカーを越えてすぐのところにあるピンに止めることはできません」
通常のバンカーぐらいフェースを開いて打ってみると、バンスが跳ねてトップのミス。だからといって、フェースを開かないエクスプロージョンでは、リーディングエッジが地面に刺さってしまいヘッドが抜けない。これはかなりシビアな打ち方のようだ。
「フェースの開きについては、ギリギリのところを模索するのが成功の条件としかいえず、これは感覚でつかんでいくしかありません。土の硬さの判断、バンスの跳ね返りの判断、どちらも経験がモノをいいます。ですが、打ち方は説明したとおり、砂が薄くて下が硬いバンカーショットと同じ。下が硬いと力任せにエクスプロージョンしたくなりますが、強く速く打ってはバンスが跳ねるだけ。下が硬いときほど、バンスが跳ねないスピードでクラブを振ることが重要です。つまり、“ゆっくりと柔らかく”打つように心掛けてください」
かなりの練習と技術が要求される打ち方だが、ベアグラウンドからのアプローチを攻略する一つの方法として覚えておくのもいいだろう。ちなみに、ボールの下の土がカチカチだった場合について聞いたところ、「5番アイアンなどを使い、強いランニングアプローチをしてバンカー内をコロがし上げるしかないでしょう」とのことだった。
もし、球がベアグラウンドに止まってしまったら、ピンまでの位置関係と土の柔らかさを確認した後、上げるかコロがすかの選択をして挑戦するといいだろう。
◾️宮里 優
29歳でゴルフをはじめ、独学でゴルフ理論を構築。36歳の時に男子プロトーナメントの大京オープンにアマチュアとして出場。その後、ティーチングプロの道を歩む。子供たちと一緒に楽しみたいとやらせたゴルフだが、結果的に聖志・優作・藍の3人共プロゴルファーの道を選んだ。
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