用意するのは“ティ2本”だけ 河本結のコーチに聞いた“いいコロがり”で打てるパット練習法
パッティングはショットよりも振り幅が小さいこともあって、ヘッドを真っすぐ真っすぐ動かそうとしがち。「真っすぐ引こうとすると、クラブヘッドと体との距離が離れて、フェースがスクエアに戻ってきません」と、河本結や佐久間朱莉などを指導するパッティングコーチの橋本真和氏はいう。
配信日時:2024年8月14日 08時31分
パッティングはショットよりも振り幅が小さいこともあって、ヘッドを真っすぐ真っすぐ動かそうとしがち。「真っすぐ引こうとすると、クラブヘッドと体との距離が離れて、フェースがスクエアに戻ってきません」と、河本結や佐久間朱莉などを指導するパッティングコーチの橋本真和氏はいう。
女子ツアーで平均パット1位(1.7350)に立つ河本のパッティングを見ると、ドライバーやアイアンと同じように弧を描きながらフェースを開閉して打っているのが分かる。「開閉するといっても、軌道に対してフェースはずっとスクエアです」。
そう言って橋本コーチは2つのドリルを教えてくれた。1つは『ティ』を2本使う。「パターのシャフト部分に、セロハンテープでティをタテとヨコの2方向に取り付けます。制作時間は1~2分くらい。そのパターで練習すると、3Dでヘッドの動きを感じることができます。フェースではなくティの向きを意識して、軌道に対してフェースの開閉が大きくなり過ぎていないか、ライ角が変わっていないかをチェックしましょう」。
2つ目のドリルで用意するのは100円ショップなどで売っている『つっかえ棒』。アイラインゴルフの『ペンディラムパッティングロッド』のような専用の練習器具もある。「つっかえ棒の片方はパターヘッド、もう片方は胸にセット。胸をストロークの支点として、その円の大きさが縮んだり伸びたりしないように打つと、ヘッドと体の距離を変えずに打つ練習ができます」。
これはトーナメントのパッティンググリーンで、ツアープロたちも行っている。ヘッドを真っすぐ真っすぐ動かそうとすると、ヘッドが地面から離れないが、つっかえ棒を使うとバックスイングでもフォローでもヘッドが地面から斜めに上昇していくのが分かる。今回の2つのドリルは同時に行ってもOK。きれいな円運動でストロークできれば、河本結のような順回転の割合が多いコロがりのいいボールが打てる。
■橋本真和
はしもと・まさかず/1984年生まれ、三重県出身。日本では数少ないパッティング専門コーチ。最新機器を駆使しながら河本結、河本力、佐久間朱莉、金子駆大(こうた)などを指導している。
◇ ◇ ◇
●5年ぶりに優勝した河本結が、驚異的な成長を遂げたのがパッティング。現在河本のパーオンホールの平均パット数は『1.7350』で1位。昨年は『1.8263』で60位だった。関連記事【平均パット1位の河本結はグリーンによってアドレスを変えていた!】では、データを重視したパッティングへの取り組みを紹介している。