【簡単に脱出】力まなくても大丈夫!バンカーショットの基本的な打ち方をレッスン
バンカーにはまって大叩きしたり、逆に力加減がわからなくてホームランしてしまった、という経験がある方もいるかと思います。バンカーショットは練習する機会があまり多くないため、特に初心者ゴルファーには苦手意識があるかもしれません。そんな皆様のためにALBAのバンカーレッスン記事から、バンカーショットの基本となるエッセンスをピックアップしてまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
配信日時:2024年3月8日 09時04分
- 1.「簡単に」脱出できるグリーン周りのバンカーショットの基本的な打ち方
- 【1】グリップを少し短く握る
- 【2】フェースを開く(上を向ける)
- 【3】体重配分は「右足4 : 左足6」
- 【4】アドレスではハンドダウンで腰を落とす
- 【5】クラブの入れ方はボール「1個」分手前
- 2.バンカーからなぜ「簡単に」脱出できないのか?
- 【1】バンカーの砂の抵抗によって飛距離が落ちるから
- 【2】バンカーショットになると力が必要だと思い力んでしまうから
- 【3】バンカー内で構えた時にクラブを地面につけることができないから
- 3.【応用編】特殊な状況でのバンカーショット
- 【1】目玉になっている時の打ち方
- 【2】アゴが高い時の打ち方
- 【3】グリーンまで距離がある時の打ち方
- 4.まとめ
1.「簡単に」脱出できるグリーン周りのバンカーショットの基本的な打ち方
グリーン周りのバンカーショットでは、ボールより少し手前にクラブを入れて砂の爆発を利用するエクスプロージョンショット(爆発ショット・砂を爆発させるショット)を使います。
このエクスプロージョンショットを習得すれば、バンカーから脱出するのは容易になります。以下、バンカーショットはエクスプロージョンショットを前提として、寄せる確率がより高まる打ち方を説明していきます。
【1】グリップを少し短く握る
バンカーショットでは、ミート率を上げるためにグリップを指2〜3本分短く握ります。打点のブレ幅を小さくすることで、バンカーからの脱出確率が高まります。
【2】フェースを開く(上を向ける)
基本的にバンカーショットをする時はフェースが真上を向くくらい思いっ切り開きます。砂の抵抗が少なくなるうえに、ソール側のバンスを使うことでクラブが砂に刺さるようなミスを防げるからです。
またボールを上げようと、すくい上げるような打ち方をしなくても、フェースを開くことでフワリと上げられます。
詳しくは『フェースを真上に向けてバンカー、一発脱出!』(連載「菊地絵理香 ゴルフはシンプルが一番!」)で紹介しています。もっと深く知りたい方はご覧ください。
【3】体重配分は「右足4 : 左足6」
「右足4:左足6」の体重配分で構えると、ヘッドを上からストンと落としやすく、またフェースを開いていることにより、バンスが使え、砂を薄く取ることができるためスピンも掛かりやすくなります。
【4】アドレスではハンドダウンで腰を落とす
バンカーショットはボール手前の砂を打って出すため、通常よりも腰を落として、手元を低く構えて打つと、前傾をキープして打てるためフワリと上がるボールが打てます。
アゴ(バンカーの縁)が高い場合でも、同じように腰を落とし、ハンドダウンで構えて打つことでボールの高さが十分に出しやすくなり脱出が簡単です。
【5】クラブの入れ方はボール「1個」分手前
バンカーショットではボールの手前を打ちます。エクスプロージョンショットでは、よほど強いスピンをかけるのでなければ、ボールの「1個」分手前からクラブ(ヘッド)を入れるのが目安です。手前からクラブを入れすぎて砂を多く取ってしまうとボールが飛ばずにバンカーから脱出できない可能性があります。
また、力んでしまうとクラブの刃から砂に打ち込んでしまい、砂を多く取りすぎて飛ばないということが起こります。
通常のアプローチより少し飛ばすくらいのスイングで距離を合わせることができます。力を入れて飛ばそうしなくてもバンカーから脱出することは可能です。
詳しくは『ボールの真後ろに打ち込める!打点がズレない!バンカーで最大の効果〜左1軸で振る【堀川未来夢/バンカーの打ち方レッスン】』で紹介しています。もっと深く知りたい方はご覧ください。
2.バンカーからなぜ「簡単に」脱出できないのか?
バンカーショットの多くの場合は、ボールが柔らかな砂に少し埋もれている状態なので、普段練習しているようなマットや、コースの芝から打つショットと同じ、というわけにはいきません。
ボールが砂に埋もれていると脱出が困難になる、主な原因としては、以下の3つが考えられます。
【1】バンカーの砂の抵抗によって飛距離が落ちるから
グリーン周りのバンカーショットはボールだけではなく砂も一緒に打つため、砂の抵抗によって飛距離が落ちます。通常のショットとは違い、ボールを直接打つのではなく、ボールの手前を少しダフるように打つからです(エクスプロージョンショット)。そのため、いつもと同じような振り幅で打っても飛距離が落ちるため、距離感が合わずバンカーから脱出できないということが起こります。
エクスプロージョンショットでは、通常のアプローチより少し飛ばすくらいのスイングで距離を合わせることができます。また、ボールの「1個」分手前にクラブを入れるのが目安です。
【2】バンカーショットになると力が必要だと思い力んでしまうから
バンカーショットで力むと、バンカーにクラブを突き刺したり、砂を多く取りすぎてボールが全く飛ばなかったり、ボールに直接当ててしまい、グリーンをオーバーしてしまうホームランといったミスにつながります。
砂の抵抗に負けないように振らないといけない、というようなイメージを持っている人は、砂の抵抗に負けないように力んでしまいがちですが、すでに述べたように、通常のアプローチより少し飛ばすくらいのスイングで距離を合わせることができます。力まなくてもバンカーからは簡単に脱出できると覚えておいてください。
【3】バンカー内で構えた時にクラブを地面につけることができないから
フェアウェイやラフからのショットと違いバンカー内では、打つ前にクラブを地面につけること(ソール)ができません。
そのためバンカーショットでは、体とボールとの距離が合わず、打点がバラつくミスがおきやすくなります。しかし、バンカーでソールしてはいけないのは、ゴルフのルールなので練習などを通して慣れるしかありません。
3.【応用編】特殊な状況でのバンカーショット
グリーン周りのバンカーでも、目玉(ボールが半分以上砂に埋まっている状態)や、アゴが高い(バンカーの縁部分が大きくせり上がっている)場合は、通常のバンカーショットよりも難易度が高くなってしまいます。ここでは、そのような特殊な状況での打ち方を紹介します。
【1】目玉になっている時の打ち方
目玉になっているときは、思いっきりに左足体重で構えることが大切です。また通常よりも砂を多く取るため、大きくスイングします。
目玉の時はフェースを開かずにスイングし、ボールよりも先に手が降りてくるハンドファーストでインパクト(下写真)とします。
大叩きを防ぐためにも、ピンに寄せることよりもバンカーから脱出することを優先に考えるといいでしょう。
詳しくは『アゴ高&目玉バンカー しっかり出す!きっちり寄せる!(講師・原口鉄也)』で紹介しています。もっと深く知りたい方はご覧ください。
【2】アゴが高い時の打ち方
前傾を意識し、フェースを開いて、ハンドダウン(グリップの位置を低く構える)でボールから少し遠くに立ち、打つ時はインサイドに引かずに少しアウトサイドに上げ、体を起こさないようにスイングすることが大切です。
基本の打ち方に加えて、前傾をキープしたままクラブをアウトサイドに上げてショットします。
ボールを上げようとすると、無意識のうちに体が起き上がり、打点がばらついてしまうので注意してください。
【3】グリーンまで距離がある時の打ち方
振り幅ではなくアドレス時の体とボールとの距離を変えます。30ヤードのような少し距離がある時は、ボールの近くに立ちましょう。そうすることで、アップライトなスイング軌道になり、ヘッドを上から入れてボールの手前の砂を強く叩けるため飛距離が出ます。
反対に、10ヤードのように短い距離の時は、ボールから離れて立つイメージです。スタンスを広げて腰を落として、重心を落として構えます。その結果、ヘッドが少し低いところから入り、ボールが高く上がるため、飛距離が抑えられます。
詳しくは『浅地洋佑はバンカーでの距離の打ち分けをボールとの距離で決める【勝者に技アリ!】』で紹介しています。もっと深く知りたい方はご覧ください。
次にスタンス幅を狭めて距離を出す打ち方です。バンカーから30〜40ヤードを飛ばす時は、スタンス幅を狭めます。そして短い距離を打つときよりも腰を高くします。スタンス幅を狭めることで、体重移動が使えるようになり、ボールを遠くに飛ばすことができるからです。
反対に腰を落として、スタンスを広げると、体重移動がしにくいため飛距離を抑えることができます。短い15ヤードくらいの距離を打つ時は、試してみてください。
詳しくは『勝みなみの寄せるが勝ち!【第3回】距離のあるバンカーはスタンスを狭めて体重移動を使います』で紹介しています。もっと深く知りたい方はご覧ください。
4.まとめ
フェースを開いて、やや左足体重にし、ボールの1〜2個分手前にクラブを入れることができれば、基本的にバンカーからは脱出することができます。
バンカーショットだからといって、力む必要はありません。無駄に力が入りすぎることによって、砂を多く取りすぎてボールが全く飛ばなかったり、ボールを直接打ってグリーンをオーバーしてしまうミスにつながるのです。
バンカーから1発で出すことができれば、大叩きが避けられ、スコアもグッと縮められるはずです。ぜひ本記事と、そして参考にあげているレッスン記事を参考にしてみてください。