2024年のPGAティーチングプロアワードでは最優秀賞を受賞した町田祐基プロ。「多くのゴルファーは利き目に依存しているから、アドレスやスイングにズレが生まれる。両方の目を均等に使って見る“両眼視”なら、体が思い通りに動きやすくなりますよ」という。一体どんなレッスンなのか?
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利き目に依存すると片方の目しか使わないので視界が狭くなります。ゴルフの場合、利き目依存の傾向が強い人ほど、ボールだけを見てしまう。アドレスの姿勢としては顔がボールに近づいて猫背になりやすい。視界が狭くて姿勢が悪くなるとスムーズな始動(テークバック)はできません。
両方の目を均等に使う“両眼視”なら視界が広くなる。ゴルフの場合は実際のボールの左右1メートルくらいまで見えているのが理想です。ボールだけではなく全体を見ることが大切。よくプロゴルファーが「ボールをぼんやりと見る」と言うのは無意識に両眼視で見ているからです。
人間の体の反応として、視界が広くなると体がダイナミックに動きます。逆にずっとボールを見ているとスイングは小さくなりやすい。スイング中こそ両眼視による広い視界を活用することが大切です。
トップでは顔を右に向けて左からボールを見る。インパクトのときは真上に戻してフォローでは目標方向を見る。視界を動かした方が体の動きが良くなるのでヘッドスピードアップにつながります。
よくプロゴルファーが少しずつ振り幅を大きくする素振りをやっていますが、実は視界も一緒に動いています。視界が動くことで「これから大きな動きをします」というメッセージを脳に伝える効果もあるのです。
両眼視になるためのトレーニングとしては、利き目を手で覆い、非利き目側でボールをお手玉することが有効。利き目が左の場合は、左目を隠して右手だけでボールをお手玉しましょう。顔は正面に向けて視線だけを動かしながら、段々と遠くするとより効果的です。
■町田祐基
まちだ・ゆうき/ 1973年生まれ。2008年にPGAティーチングプロA級合格。2017年にAim point資格を取得。ゴルフアカデミー「LOL GOLF」を主宰。東宝調布スポーツパーク所属
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