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    【稲見萌寧はいつだってバーディ狙い:第2回】曲げたくなければアドレスとテークバックを丁寧に!

    稲見萌寧がピンポイントで狙えるアイアンショットのとっておきテクニックを初公開。第2回のテーマは『曲げたくなければアドレスとテークバックを丁寧に!』。

    配信日時:2020年5月11日 04時26分

    • レッスン
    目次 / index
    • ボールを左足ツマ先の前にセットしたら、直立した姿勢をつくり、体の正面でクラブヘッドが真上を指すように持つ。ヘッドをボールに合わせると同時に、左足を2足分左に、右足を2・5足分右に広げる
    • 右に傾いているときは、一度左に大きく傾くと修正できる。その上でボールをできるだけ真上から見ると、頭と上体が傾きにくい
    • 腹筋に力を入れると背中から腰にかけてのラインが真っすぐになる
    • 反り腰で構えると、バックスイングで上体が起き上がってしまう
    • 体、手、クラブを同時に動かす
    • 左足で地面を押していくと、左ヒザが動かず、上体もしっかり捻転できる
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    第2回 曲げたくなければアドレスとテークバックを丁寧に!

    昨年、78.2079%でパーオン率第1位に輝いた稲見萌寧が語るアイアンショットのテクニック。第2回のテーマはアドレスとテークバックについて。実は、インパクトでクラブフェースをスクエアに戻せるかどうかは、アドレスとテークバックにかかっている。逆にいえば、アドレスとテークバックがうまくいけば、かなりの確率でスクエアインパクトを迎えられるのだ。幸い、動きの小さなアドレスとテークバックならアベレージゴルファーにも真似できるはず。早速試してみよう!

    取材・構成 山西英希 取材協力:北谷津ゴルフガーデン

    グリップエンドが左足の股関節を指す

    ボールを左足ツマ先の前にセットしたら、直立した姿勢をつくり、体の正面でクラブヘッドが真上を指すように持つ。ヘッドをボールに合わせると同時に、左足を2足分左に、右足を2・5足分右に広げる

    ボールを左足ツマ先の前にセットしたら、直立した姿勢をつくり、体の正面でクラブヘッドが真上を指すように持つ。ヘッドをボールに合わせると同時に、左足を2足分左に、右足を2・5足分右に広げる

    アイアンショットのアドレスではハンドファーストに構えるべきだといわれるが、稲見萌寧にはその概念がない。そうかといって、ハンドレートにするのはあり得ないという。

    「ハンドファーストに構えすぎると右へのこすり球が出るし、ハンドレートに構えるとテークバックで上体がスエーするからです。アドレスではなるべく体の軸が地面と垂直になるように心がけています」

    スイング中に体重移動は行うが、イメージとしては背骨を中心とした一軸スイングを行なっているだけに、頭と体の軸をスイング中に傾けないことが重要となる。そのために稲見はボールの見方を工夫している。

    「できるだけボールを真上から見るようにしています。右サイドを見ると体の軸が右に傾いてしまうからです」

    とはいえ、飛距離を稼ごうとしたり、打ち上げホールを迎えると、いつの間にか体の軸が右に傾いていることがある。そんなときはあえて上体を左サイドに大きく倒すことで調整する。

    一度左に体を向け、真上から球を見る

    右に傾いているときは、一度左に大きく傾くと修正できる。その上でボールをできるだけ真上から見ると、頭と上体が傾きにくい

    右に傾いているときは、一度左に大きく傾くと修正できる。その上でボールをできるだけ真上から見ると、頭と上体が傾きにくい

    反り腰にならないように構えよう

    腹筋に力を入れると背中から腰にかけてのラインが真っすぐになる

    腹筋に力を入れると背中から腰にかけてのラインが真っすぐになる

    稲見がアドレスで気をつけているポイントがもう1つある。それは、背中から腰にかけて反ってしまわないことだ。

    「反り腰になると、バックスイングのときに上体が起き上がってしまうんです。その結果、正しい位置にクラブが上がりません」

    頭とボールとの距離も離れてしまうため、インパクトの再現性も低くなる。

    「背中から腰にかけてのラインを真っすぐにするために意識しているのが腹筋です。お腹をへこませるように腹筋にグッと力を入れると、反り腰にならないんですよ。しかも、頭の位置が安定するので、軸が傾くのも防げます」

    スイング中に軸を意識しすぎると、捻転など体の動きを妨げることになる。しかし、腹筋に力を入れておけば、自然と軸が安定するため、あえて真っすぐにしようと意識する必要がない。結果的に、軸を中心に上体を捻転できるので、正しい位置にクラブも上がりやすい。

    反り腰にならないように

    反り腰で構えると、バックスイングで上体が起き上がってしまう

    反り腰で構えると、バックスイングで上体が起き上がってしまう

    テークバックでは体、手、クラブが同時に動く

    体、手、クラブを同時に動かす

    体、手、クラブを同時に動かす

    アドレスをする際、腹筋に力を入れることの重要性を説いた稲見だが、テークバックでも腹筋の力を抜くべきではないと主張する。

    「腹筋の力を抜くと、軸が右に傾くし、左ヒザが右にスエーするからです。腹筋に力を入れておけば、両ヒザをアドレスの位置にキープしたままクラブを上げることができます」

    下半身が安定することで軸を中心に上体をしっかり捻転できるようになる。

    「しかも、体、手、クラブを同時に上げることもできるんです」

    手だけでクラブを上げると正しいトップをつくれないし、体が先行すると軸が右に傾く。それらを防ぐためにも、体、手、クラブを同時に上げるのは有効だ。

    「あとは、腹筋を高い位置にキープしたまま、左足で地面を押すイメージを持つだけです」。 正しい位置にクラブが上がれば、ダウンスイング以降でスイングプレーンに沿ってクラブを下ろせるため、スクエアインパクトをより実現できるようになる。

    左足で地面を踏め!

    左足で地面を押していくと、左ヒザが動かず、上体もしっかり捻転できる

    左足で地面を押していくと、左ヒザが動かず、上体もしっかり捻転できる

    稲見萌寧(いなみ・もね)
    1999年7月29日生まれ、東京都出身。ツアー1勝。昨年の「センチュリー21レディスゴルフトーナメント」でツアー初優勝を飾る。賞金ランキング13位に入り、初シードを獲得。正確無比なアイアンショットはプロの間でも評価が高い。今季は出場する全試合で優勝を目指す。都築電機所属。

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