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    【第16回】永井花奈の“ザ・レッスン”ドライバーを曲げない技術#2「体重移動は考えない」

    いつも同じボール位置で構えられるようになったら、次に気をつけるべきはバックスイング。アマチュアは「体重を右に乗せるという動作を間違えている」と、永井花奈。飛ばそうと思い体重移動を意識し過ぎるあまり、パワーをため込んだトップがつくれていないと指摘する。パワーをためたトップがつくれてこそ、つかまった強い球が打てるのだ。つかまった球を打つことこそ、曲げない技術。「体重移動を考えない」という永井のバックスイングについて詳しく聞いた。

    配信日時:2021年11月30日 03時00分

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    目次 / index
    • その場回転の意識で、勝手に右股関節が入る。股関節が意識しにくいなら、右のおしりに乗る感覚を持つ
    • 右に移動して回り過ぎてしまうと、パワーがたまったトップがつくれない。ダウンスイングでは振り遅れたり、逆に突っ込んでミスになる
    • ヒザを出さずおしりを少し下げるイメージで回転する。カカト寄りの体重になってOK。その場で回転して、右股関節が入る。
    • おへそを下に向けたままその場回転。手元が胸の高さに上がって右股関節が入ったら、そこがトップ。
    • 右ヒジは地面に向けたまま体を回す。手元が体の前から外れない。右ヒジが横(外)を向くと体が回転せず手振りになる。
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    右に乗ると右に移動するのは違う

    私も間違っていたのですが、多くのアマチュアの方がバックスイングで体重を右に乗せるという動作を勘違いしていると感じます。右に移動することと右に乗ることは違います。右に移動しているだけで右に乗れていないアマチュアの方を多く見かけます。体重は自分で移動させるのではなく、体が回転した結果、右に乗って自然に移動しているもの。一度、体重移動を考えるのをやめてみましょう。
    その場回転の意識で、勝手に右股関節が入る。股関節が意識しにくいなら、右のおしりに乗る感覚を持つ

    その場回転の意識で、勝手に右股関節が入る。股関節が意識しにくいなら、右のおしりに乗る感覚を持つ

    バックスイングで乗るのは、右股関節です。そのとき重心はアドレスから大きく動いていません。つまりその場で回転するということ。その場で回転して右股関節が入れば、勝手に右に乗った状態になります。右に乗ろうと意識すればするほど、右に移動しているだけでパワーがたまったトップはつくれません。右股関節を入れるというのが分かりにくいなら、右のおしりに乗る感覚を持ってもいいでしょう。
    右に移動して回り過ぎてしまうと、パワーがたまったトップがつくれない。ダウンスイングでは振り遅れたり、逆に突っ込んでミスになる
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    右に移動して回り過ぎてしまうと、パワーがたまったトップがつくれない。ダウンスイングでは振り遅れたり、逆に突っ込んでミスになる
    “右に乗せる”を勘違いして大きく移動していると、右股関節が入らず体が回り過ぎたりスエーの原因になります。するとダウンスイングで左に乗り損ねて振り遅れたり、逆に上体が突っ込んでミスヒットになってしまいます。トップまでの動きで、必ず右股関節を入れることが重要です。

    ヒザを前に出さず少しだけおしりを下げて回転する

    ヒザを出さずおしりを少し下げるイメージで回転する。カカト寄りの体重になってOK。その場で回転して、右股関節が入る。

    ヒザを出さずおしりを少し下げるイメージで回転する。カカト寄りの体重になってOK。その場で回転して、右股関節が入る。

    その場で回転して右股関節を入れたトップをつくるコツを一つお教えしましょう。トップで右股関節が入っていれば、ダウンスイングからインパクトで自然に左に乗れるようになります。つまりトップで右に乗っているのは、方向性よくボールを打つためには絶対に必要な条件。ぜひ試してみてください。

    右股関節を入れて右のおしりに乗ったトップをつくるには、ヒザを前に出さないことが重要です。ヒザを前に出さず、おしりをほんの少し下げるようにして回転してみてください。軽くスクワットをするイメージです。このときツマ先体重をキープする必要はありません。軽くカカトに体重が乗ってもいいので、右のおしりを後ろに突き出してヒザから下が真っすぐ地面に向かうようにしておしりを下げるといいでしょう。
    おへそを下に向けたままその場回転。手元が胸の高さに上がって右股関節が入ったら、そこがトップ。

    おへそを下に向けたままその場回転。手元が胸の高さに上がって右股関節が入ったら、そこがトップ。

    右に回転するときに注意してほしいことがあります。それはおへそを下に向けたまま回転すること。おへそが上を向くと、右股関節に乗れず体は大きく回り過ぎてしまいます。おへそを下に向けたまま手元が胸の高さに上がったら、そこがトップポジション。それ以上体を回す必要はありません。自然に手首のコックが入り、クラブは高い位置に上がります。体が回り過ぎて手元が上がり過ぎると、ダウンスイングで振り遅れたり外から下りてきてミスにつながります。

    右ヒジは地面を向いている

    右ヒジは地面に向けたまま体を回す。手元が体の前から外れない。右ヒジが横(外)を向くと体が回転せず手振りになる。
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    右ヒジは地面に向けたまま体を回す。手元が体の前から外れない。右ヒジが横(外)を向くと体が回転せず手振りになる。
    バックスイングで正しい体の回し方を覚えても、腕の動きが同調していないと曲がり球を打つ原因になります。気をつけてほしいのは右ヒジの向きです。右ヒジが横(外)を向いていると、体が回転せず手だけでクラブを振り上げることになります。右ヒジは地面に向けてください。体の回転を腕の動きが妨げず、その場回転で正しいトップがつくれます。このとき右ヒジは自然に折れていきます。右ヒジを伸ばしたままでは、体の回転を止めてしまうので自然な動きに任せてください。
    永井花奈
    ながい・かな 1997年6月16日生まれ、東京都出身。2016年のプロテストにトップ合格。17年樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメントで初優勝。曲げないドライバーショットを武器に、フェアウェイから確実にピンを狙うセカンドショットでスコアをつくる。持ち球のフェード系のストレートボールは、スライスに悩むアマチュアが見本にしたい弾道。デンソー所属。

    取材協力・那須小川ゴルフクラブ 撮影・村上 航
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    人気女子プロの “ザ・レッスン”

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