Q. 左手1本打ちドリルを薦めた理由は？＞＞奥嶋コーチ

『（稲見が）ドローを打っていたときに、インサイド・アウトに振り抜き、手首を返しながら打っていて、“コントロールができない”という話をしていたので、“良かったときにはどちらの手で打っていたか？”と聞くと、左手という回答だったので、左手1本のドリルを薦めました。

その時は、インパクトで肩を開かず、余計に右手を返していた。そのクセを直すためにも“左肩が動いても良い”と考えて、左手1本で動かすドリルを続けていき、インパクトからフォローにかけて、スムーズにヘッドが抜けていくようになっていきました』

Q. 左手1本打ちドリルのメリットは？＞＞稲見萌寧

『左手1本ドリルでは、左手側がリードするので、フェースがスクエアな時間を保ちやすくなります。右手だけなら左半身が動きませんし、インパクトも点になってしまう。上半身の左側がリードしてきてくれる意識でおこなっていますね』

稲見萌寧（いなみ・もね）プロフィール／1999年7月29日生まれ。2018年にプロテスト合格。19年の「センチュリー21レディス」でのツアー初優勝は、20歳の誕生日前日の“10代ラストデイ”だった。 2021年は日本勢初の五輪メダリストとなり、20-21年シーズンは賞金女王を獲得している。

奥嶋誠昭（おくしま・ともあき） プロフィール／1980年生まれ。JGTOツアープレーヤー。ゴルフを科学するスタジオ「ノビテックゴルフスタジオ」で「ギアーズ」をはじめとする様々な世界最先端機器を駆使し、科学的かつ客観的にアマチュアからツアープロまでを指導している。