効率よく打つセンスの塊! 全米プロ覇者・シャウフェレは“不動の上半身”でパワーを逃がさない【世界基準の飛ばしテク】
「全米プロ」で悲願のメジャー初制覇を達成したザンダー・シャウフェレ(米国)の高効率スイングを、奥嶋友昭氏が解説する。
配信日時:2024年5月20日 08時39分
瞬く間に速く美しく振り抜いていく、世界のトップ選手たちのスイング。決して真似はできないけど、見ているだけでワクワクしてくる。今回、取り上げるのは「全米プロ」で悲願のメジャー初制覇を達成したザンダー・シャウフェレ(米国)。身長178センチとPGAツアーでは小柄ながらも、全米プロで平均310.1ヤードを記録した高効率スイングを、奥嶋誠昭氏が解説する。
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シャウフェレは「こんな風に振りたい」と思う僕が一番好きなスイングです。力みがなく、激しく振っているように見えないのに飛距離が出る。身長はそこまで大きくないので、効率よく振らないと球は絶対に飛びません。現代のお手本のようなスイングですね。
バックスイングでは手元と胸の距離をキープしたままワイドに上げていきます。普通はここで背中が反ったりしますが、シャウフェレは上半身の形がずっと変わらない。トップでしっかり右股関節の上に乗っかっているから、切り返しでは上手く左にスライドして、上半身の形を変えずに下ろしていける。力がどこにも逃げていかないのです。センスの塊。こう振ろうと思っても、なかなかできる動きではありません。
簡単に言ってしまえば、前傾をキープしたまま右、左と回っているだけ。左の壁も崩れません。右足を内側に倒しながら、地面を蹴っていくのも今っぽい動きです。このスイングでどうして勝てないんだろう?とずっと思っていましたが、全米プロでようやく勝ちましたね。
■奥嶋誠昭
おくしま・ともあき/1980年生まれ、神奈川県出身。これまでに稲見萌寧や木下稜介のコーチを務め、東京五輪では稲見のキャディとしても銀メダル獲得をサポートした。現在は横浜市にあるスタジオ、『THE REAL SWING GOLF STUDIO』でプロやアマチュアの指導を行っている。
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●チェックポイントをいくつも意識していると、動きがぎこちなくなってしまうことも……。それよりも、「○○○のように振ってみて」と言われた方が、イメージが広がって良いフォームになることがあるのでは? 【豆腐、アイス、弓矢にメンコ……アナタに合うのはどれ〜】がオススメ!