現在トータルドライビング1位! 桑木志帆は“あおり知らず”な高い右サイドでフェアウェイを狙い撃ち【女子プロのドラテク】
2022年のトータルドライビングのタイトルを獲得し、今年も同部門で1位を走る桑木志帆の飛んで曲がらないスイングを、石井忍が解説する。
配信日時:2024年5月27日 23時05分
2024年も盛り上がりをみせる国内女子ツアー。彼女たちのスイングには効率よく飛ばす要素が詰まっている。今回取り上げるのは、ドライビングディスタンスの順位と、フェアウェイキープ率の順位を合算したトータルドライビング部門で現在1位を走る桑木志帆。22年には同部門のタイトルを獲得した飛んで曲がらないスイングを、石井忍が解説する。
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スイング全体の雰囲気は米ツアーで通算21勝を挙げたデービス・ラブIII。切り返したときには右サイドの高さがあります。そしてダウンスイングではセルヒオ・ガルシアのような深いタメを作って下ろしていきます。肩甲骨がやわらかくてすごいですね。
飛んで曲がらない要因は、あおらないところにあります。右サイドを高く保って打つため、入射角がアッパーになりすぎない。下からあおってアッパー軌道が強くなると右プッシュやチーピンが出やすくなります。
また、右サイドが高いと上体が左に突っ込み、カット軌道になりがちですが、インパクトに向けて右ワキ腹を縮める側屈が入ることで、ビハインド・ザ・ボールで打つことができます。
右プッシュやチーピンに悩むゴルファーは、右足でボールを踏んで右サイドが下がらないように打つドリルがオススメ。あおり打ちを矯正することができ、入射角が安定してきます。ただし、カット軌道のスライサーがやるとスライスを助長するので注意してください。
■桑木志帆
くわき・しほ/2003年生まれ、岡山県出身。昨シーズンは2位が3回、3位が2回と何度も優勝争いに絡みながらツアー初勝利には届かなかった。それでもメルセデス・ランキング10位と躍進し初シードを獲得。今季は初優勝に期待がかかる。大和ハウス工業所属。
■石井忍
いしい・しのぶ/1974年生まれ。千葉県出身。98年にプロ転向し、かつてはツアープレーヤーとしてレギュラーツアーで戦っていた。現在は『エースゴルフクラブ』を主宰し、プロゴルファーやアマチュアの指導を行うほか、軽快なトークで解説者としても人気を博す。
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●ヘッドスピードが同じでも飛ぶ人と飛ばない人がいる。その違いは『インパクトロフト』。PGAツアーの飛ばし屋、ローリー・マキロイはロフトを立てて、330ヤードを連発している。関連記事の【R・マキロイは、“コークスクリューパンチ”でロフトを立てて飛ばしていた!】を読んで、効率の良い当て方をマスターしよう。
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