7度目の挑戦でプロテスト合格の平塚新夢 「手元を遠くに下ろして」深い捻転差を作り、平均240ヤード飛ばす!
154センチと小柄だがドライバーで平均240ヤードを飛ばす平塚新夢のドライバースイングを、プロコーチの石井忍が解説する。
配信日時:2024年11月11日 22時05分
24歳の平塚新夢(あむ)は7度目の挑戦となった今年のJLPGAプロテストでついに合格をつかんだ。一時はゴルフスタジオに務めてレッスンを行っていたが、プロテストに専念するために退職。「試合で経験を積みたい」と、マイナビ ネクストヒロインゴルフツアーに参戦し、今年5月の「PGM CUP」で優勝している。身長154センチと小柄ながらドライバーで平均240ヤードを飛ばすドライバースイングを、プロコーチの石井忍が解説する。
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バックスイングではコックが少なめで、体の回転と腕が同調して上がっていきます。切り返しでお腹をグッとへこませながら前傾角度を保ち、深いフトコロを作るので入射角が安定する。とても良いスイングです。
注目すべきは切り返しからダウンスイングにかけての肩と腰の捻転差。手元が体の近くにあると上半身も一緒に回ってしまいますが、過度なタメを作らずに手元を遠くに下ろすので、胸が下を向いている時間が非常に長く、深い捻転差がキープされています。
そして、右ヒジから低い位置に下りてきて、左腕が地面が平行になったときにはもうシャフトがボールを指してプレーンに乗ってくる。あとは左サイドを回転するだけなので、捻転のパワーをオートマチックにボールに伝えることができます。クラブ運びが上手な選手です。
■平塚新夢
ひらつか・あむ/2000年生まれ、宮城県出身。中3で「世界ジュニア」を制し、高校3年生で出場した下部のステップ・アップ・ツアーで史上5人目のアマチュア優勝を達成。その後は10万人に1人が発症し、関節炎や39度を超える発熱などの症状が出る難病『成人発症スチル症』に苦しんだ。病気とも闘いながら7度目の挑戦となったプロテストで合格を果たした。
■石井忍
いしい・しのぶ/1974年生まれ、千葉県出身。98年にプロ転向し、かつてはツアープレーヤーとしてレギュラーツアーで戦っていた。現在は『エースゴルフクラブ』を主宰し、プロゴルファーやアマチュアの指導を行うほか、軽快なトークで解説者としても人気を博す。マイナビ ネクストヒロインゴルフツアーの解説者も務めている。
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