ジャンボ尾崎のエキスを感じる、佐久間朱莉の低く長く引くバックスイング【女子プロのドラテク】
師匠の尾崎将司を思い出させる佐久間朱莉の大きいスイングを、石井忍が解説する。
配信日時:2024年5月30日 00時07分
身長155センチと小柄ながら、今年のドライビングディスタンスでは平均244ヤードで22位タイにつけている佐久間朱莉。今季はここまで13試合に出場して、1打差の単独2位が2回と初優勝まであと一歩まで迫っている。師匠の尾崎将司を思い出させるアークの大きいスイングを、石井忍が解説する。
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スイングを正面から見たときに背筋が伸びて傾かない軸が、曲がらないスイングを支えています。師匠のジャンボさんのエキスを感じるのが、低く長く引いて遠くに上げていくバックスイングです。右へ体重移動をしながらしっかり軸を保っている。それがすごくいいですね。
ここで頭が大きく右に動くと、軸が傾いて体の回転が制限されてしまいます。軸を倒さずに遠くに上げることで、しっかり胸が回るのです。反対に手先を使って体の近くに上げると、ダウンスイングでタメを作ることができず、リリースが早くなります。
切り返しではしっかり左に踏み込み、ダウンスイングからインパクトにかけて頭を右に振ってカウンターで飛ばしている。早い段階で頭を右に振ってしまうと、軸が倒れてあおり打ちになり、ヒールに当たって引っかかる危険がある。しかし、佐久間プロの場合は軸が非常に安定しているので、ボールがネジれないのです。
■佐久間朱莉
さくま・しゅり/2002年生まれ、埼玉県出身。中学3年のときからジャンボ尾崎ゴルフアカデミーで腕を磨き、21年のプロテストでトップ合格。翌22年シーズンはメルセデス・ランキング35位、23年シーズンは同27位でシード権を獲得した。大東建託所属。
■石井忍
いしい・しのぶ/1974年生まれ。千葉県出身。98年にプロ転向し、かつてはツアープレーヤーとしてレギュラーツアーで戦っていた。現在は『エースゴルフクラブ』を主宰し、プロゴルファーやアマチュアの指導を行うほか、軽快なトークで解説者としても人気を博す。
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●ヘッドスピードが同じでも飛ぶ人と飛ばない人がいる。その違いは『インパクトロフト』。PGAツアーの飛ばし屋、ローリー・マキロイはロフトを立てて、330ヤードを連発している。関連記事の【R・マキロイは、“コークスクリューパンチ”でロフトを立てて飛ばしていた!】を読んで、効率の良い当て方をマスターしよう。
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