ミスをして感情が乱れ、またミスにつながる この悪いスパイラルを脱する3つの方法【心理学者に聞いた】
打つ前にいろいろなことを考えるから感情が乱れる。今回は他のことに気を取られず、プレーに集中できる3つの方法を紹介しよう。
配信日時:2024年4月9日 04時11分
打つ前にいろいろなことを考えるから感情が乱れる。今回は他のことに気を取られず、プレーに集中できる3つの方法を紹介しましょう。
ひとつ目は、1ラウンドを18個のゲームの集合体と考えて各ホールをマッチプレーのようにプレーする方法です。まず自分のハンデによって、各ホールのパーを決めます。ハンデ18なら、各ホールの+1が自分のパー。そして1ホールごとに自分のパーと勝負をします。パー4のホールで5打ならば「引き分け」、4打ならば「勝ち」、6打ならば「負け」というように。そうすれば、1つのホールで大叩きしても、最後まで気持ちを切らさずにプレーできます。
2つめは、1打ずつチャレンジのつもりでプレーをする方法です。平均スコアが100なら、目の前のボールを最高のポジションに運ぶチャンスが100回与えられていると考える。このように1ホールごとではなく、ワンショット単位でチャレンジすることによって、ミスを犯しても、すぐに切り替えられるようになります。
3つめはもっと細かく、目の前にあるボールを打つという作業を遂行することに徹する方法です。
ゴルフゲームの最小単位は“1打”ですが、ここでは「何打目か」ということは考えずに、さまざまな状況にあるボールを、自分が決めたスポットにできるだけ近づけることだけを考えます。
たとえティショットが曲がって深いラフにつかまっても、ボール地点に行ったらそこからどこを目標に、どうやって打つかという、これからやるべき作業のことだけを考える。平均スコアが100の人はその作業が100回ありますが、それを淡々と繰り返すだけ。そうすれば感情も乱れず、常に新鮮な気持ちでボールに向き合うことができるようになるのです。
解説:児玉光雄
こだま・みつお●追手門学院大学特別顧問。過去25年にわたりツアープロのメンタルカウンセラーを務める。現在、6名のツアープロのメンタル面をバックアップしている。日本スポーツ心理学会会員
※『アルバトロス・ビュー』876号より抜粋
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