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    いまどきのアイアンの打ち方は「ゆるやかなダウンブロー」が正解! 上達のコツをレッスン付きで解説

    地面にあるボールを高く打ち出し、ターゲットへ運ぶアイアンショット。ドライバーよりもアイアンショットの方が難しいと感じているゴルファーも多いのではないでしょうか。確かに、ダフり、球が上がらない、飛ばない、曲がるなどアイアンの悩みはつきません。しかし弾道測定器などの登場により、合理的な打ち方が日々研究されている今こそ、アイアンの基本の打ち方を見直してみませんか? なにか新しい発見があるかもしれません。

    所属 ALBA Net編集部
    ALBA Net編集部 / ALBA Net

    配信日時:2024年8月14日 10時07分

    • レッスン
    目次 / index
    この記事の写真 6 枚を見る

    1.アイアンの基本の打ち方

    ドライバーがボールを遠くへ飛ばすクラブであるのに対し、アイアンはボールを狙った場所へ正確に運ぶためのクラブです。そのため、アイアンのパフォーマンスは左右の方向性や縦の距離感のコントロールで評価されます。ここではアイアンのパフォーマンスを高めるためのシンプルで再現性の高い打ち方を、順に解説していきます。

    アイアンのアドレス(ボール位置)

    アイアンショットでは、アドレスする際のボール位置に悩むゴルファーが多いかもしれません。まずは基本のセットアップを紹介します。

    クラブの長さによって基本のボール位置が変わる

    一般的に、右打ちの場合、ミドルアイアン(6番〜8番)はスタンスの「中央」に置き、ショートアイアン(9番以下)はスタンス中央より「ボール半個右足寄り」に置きます。また、ロングアイアン(3番〜5番)はスタンス中央より「ボール半個〜1個分左足寄り」に置くとボールが打ちやすいです。

    クラブの長さが長くなると、スイングの弧は大きくなるため、クラブの長さに合わせてボールを置く位置を調節することで、正確なショットを打つことができます。

    また、安定したスイングができるようになっても、アドレスする度にボールの位置がズレていては良い結果につながりません。上級者は意図的にボールの位置を変えてショットを操作しますが、初級〜中級者は、アドレスで同じ位置にボールをセットすることが大切です。

    ボールの位置が変わるとスイングが崩れる?

    不規則なボールの位置は、ボールの飛び方だけでなく、スイング時の体の動きに悪影響を及ぼすことがあります。基本の位置よりボールを左に置きすぎると、ダウンスイングで体を大きく左にスエー(横移動)しないとボールをうまく打てません。

    また、ボールを右に置きすぎた場合も、体重を左に乗せながら打つのが難しくなり、すくい打ちや体重が右足に残ったままの打ち方になりがちです。

    ボールの位置を変えて弾道をコントロールすることもできる

    ボールの位置を変えると、スイング軌道やクラブフェースの向きが変わり、結果的にボールの飛び方も変わります。

    これはクラブヘッドが地面の近くでインサイド・イン軌道の円弧を描いて移動するためです。クラブヘッドは円弧の最下点(一番低くなる位置)に向かってインサイドから下降し、最下点を通過した後に再びインサイドへ上昇します。そして、このときフェースの向きは円弧に対してスクエアに動きます。

    しかし、ボールを基本の位置より右に置くと、スイング軌道はインサイド・アウトになりやすく、フェースが閉じきる前にインパクトを迎えるためフェースが開きやすいです。

    アマチュアはミスにつながりやすくなりますが、上級者はこの原理を利用して、あえてボールを半個〜1個右に置きドローを打つことがあります。

    これに対し、ボールを基本の位置より左に置くと、スイング軌道はアウトサイド・インになりやすく、フェースは閉じやすい傾向にあります。上級者にとってはフェードがやさしく打てるボール位置といえます。

    ボールが適正位置

    ボールが右

    ボールが左

    スイング軌道

    インサイド・イン軌道

    インサイド・アウト軌道

    アウトサイド・イン軌道

    フェースの向き

    スクエア

    開きやすい

    閉じやすい

    打ちやすいショット

    ストレート

    ドロー

    フェード

    これらのガイドラインを参考にボールの位置を見直すことで、ショットやスイングの悩みが解消されるかもしれません。

    アイアンのボール位置の確認について詳しく知りたい方は、「目澤秀憲のゴルフのセオリー 何が正しいの? アイアンのボール位置」(ALBA TV)をご覧ください。

    アイアンのドローやフェードの打ち分け方や実践的なポイントの解説は、「植竹プロがドロー・フェードの打ち分け方を実践レッスン(K’s STUDIO 植竹希望編)」をご覧ください。

    他のクラブのボール位置や、自分だけのボール位置を見つける方法は、「ゴルフでナイスショットを出すためのボール位置は? 前後左右に動かした時に出やすい弾道も紹介」をご覧ください。

    最下点を基準にした自分のスイングに合うボール位置の探し方は、「石川遼が大切にするスイングの核心「スイングのリズムと最下点」」をご覧ください。

    2.打ち方はダウンブロー、それともレベルブロー?

    インパクトでクラブとボールが接触するときのタテの角度を「入射角」といいますが、アイアンの入射角には、主にクラブがスイングの最下点へ向かう途中でボールをとらえるダウンブロー(角度の数値は「マイナス(-)」)と、スイングの最下点でボールをとらえるレベルブロー(角度の数値は「±0度」)があります。

    この入射角は、弾道の高さやスピン量、飛距離を決定づける主要な要素の一つです。

    ダウンブローとレベルブローはどちらが正解?

    プロがアイアンショットでボールを打った後にターフを飛ばす様子から、アイアンは上から深く打ち込むクラブという印象を持っているゴルファーが多いのではないでしょうか。しかし、現代のアイアンの打ち方は、同じダウンブローでもゆるやかでターフを薄くとるようなダウンブロー、またはレベルブローで打つのが基本です。

    ゆるやかなダウンブローやレベルブローが基本の打ち方、といわれる理由を以下の順で解説していきます。

    【1】現代のダウンブローは進化している

    ひと昔前のアイアンは、鋭角なダウンブローで打たないとスピンがかからずボールが上がらなかったため、アイアンはダウンブローで上から打ち込むクラブという考えが一般的でした。

    しかし、最近のアイアンは低重心かつ重心距離が長く深い設計に加え、フェースの素材の変化や表面の加工技術が向上したため、鋭角に打ち込む必要がないやさしく打てるアイアンになりました。

    当然、このクラブの進化を受けてゴルフスイングも変化しています。以前は、上から鋭角に打ち込みインパクトを“点”とするスイングが主流でしたが、現在は横からクラブを運びインパクトを“長く”ゾーンでとらえるスイングへと変化しています。

    これは数字にも表れており、2023年のトラックマンの米国ツアー平均データでは、ミドルアイアン以下のクラブで男子プロは約4度マイナス、女子プロは約2度マイナスのゆるやかなダウンブローでアイアンショットを打っていることがわかっています。

    通常、クラブが短くロフト角が増えるほどダウンブローが強くなりますが、それでもプロはわずか3〜5度マイナスのダウンブローで打っています。これは皆さんが想像する以上にゆるやかな角度ではないでしょうか。

    ダウンブローの詳しい打ち方は、「アイアンはなぜダウンブローで打て、と言われてきたのか?【ダウンブローの原理、打ち方のコツ、練習方法】を完全解説」をご覧ください。

    ゆるやかなダウンブローで打ちたい最新アスリートアイアンの早見表は、「僕らでも打てるアスリートアイアン27機種! 『表の顔』と『裏の顔』でタイプ分けしてみたら……」をご覧ください。

    【2】ヘッドスピードが遅いなら、より鈍角に打つ

    女子プロよりヘッドスピードの遅いアマチュアゴルファーは、女子プロより「鈍角」な入射角でボールを打つことが望ましいです。

    アイアンショットでは、ボールを高く打ち出す打ち出し角、ボールを空中にとどめグリーンで止めるためのスピン量、そしてキャリーが重要です。アイアンで適正なスピン量を得るためには、ヘッドスピードが速いほど鋭角に打ち込む必要があります。これは、ボールに対するクラブの入射角がショットの質を大きく左右するからです。

    一般的に男子プロは女子プロよりもヘッドスピードが速いため、より鋭角なダウンブローでボールを打ちます。

    女子プロのドライバーの平均ヘッドスピードは42m/sと言われているため、女子プロよりヘッドスピードの遅いアマチュアゴルファーは、より鈍角な入射角でボールを打つことで、クラブのロフトにあった適正な高さとスピン量でボールを飛ばすことができるでしょう。

    この場合、過度なハンドファーストでボールを打つ必要はなく、クラブが芝の穂先を削るような、スイングの最下点でボールをとらえるレベルブローに近いイメージがぴったりかもしれません。

    クラブを横から当てるレベルブローの詳しい打ち方は、「レベルブローとは、どのような打ち方か?レベルブローの特徴とダウンブローの違いを解説」をご覧ください。

    【3】やさしい飛び系アイアンはレベルブローで打つ

    やさしい飛び系アイアンは、上から打ち込まなくても球が上がるので横から当てるレベルブローで打つのがおすすめです。

    最近のアイアンはマッスルバックやハーフキャビティなど操作性に優れたアスリートアイアンから、アベレージやビギナーゴルファーに人気の飛び系アイアンなど豊富に展開されています。特に、パワーがなくてもやさしく飛ばせる飛び系アイアンは、ソールの幅や形状、ヘッドの大きさに工夫があるため、横からクラブを滑らせて当てるだけでボールが上がりやすい構造になっています。

    以前の飛び系アイアンといえば、高さが出ずグリーンでボールが止まらないイメージがありましたが、最近のものは高い打ち出しと落下角度でボールを止められるため、飛ばしてグリーンを狙えるアイアンへ進化しています。

    最新の飛び系アイアンの特徴については、「「飛び系アイアン」は何がスゴイのか? 飛び系アイアンおすすめ5選も紹介」をご覧ください。

    モデルによってはゆるやかなダウンブロー、またはレベルブローでないと、その機能を発揮できないアイアンもあるので、以下の記事を参考にモデルにあった打ち方を確認してみましょう。

    やさしい飛び系アイアンのモデル別打ち方の詳しい解説は、「2番手以上の飛びが可能なやさしいアイアン17機種を大分析!上から打ち込めない人に合うモデルは……」をご覧ください。

    【4】アマチュアに最も多いミスは横から打つイメージで防ぐ

    アマチュアはダウンブローでボールを打つことが難しいと考えるかもしれませんが、実はアマチュアに最も多く見られるアイアンのミスは、クラブを上から鋭角に運んだ極端なダウンブローによる打ち損じです。

    これは多くのゴルファーの利き手である右手の運動が強すぎることや、ハンドファーストなインパクトを意識しすぎた結果起きている、とされています。鋭角すぎるダウンブローでボールを打つと、インパクトが点になるためダフリやトップといった飛距離を大きく損するミスを誘発します。

    その他にも、インパクトでフェースが開いたりフェースの上部にボールが当たりやすいため、飛距離や方向性にバラつきがでてショットがまとまりません。

    多くのゴルファーが鋭角なスイングに悩んでいることからも、横からクラブを当てるレベルブローのイメージでボールを打てれば、鋭角なダウンブローが緩和され、ゆるやかなダウンブローになるはずです。

    これらの理由から、現代のアイアンスイングは非常にゆるやかなダウンブローへと変化しており、クラブによっては完全なレベルブローのスイングが求められることもあります。

    薄く長いターフを取る、またはヘッドが芝の先をかすめるような水平に近いスイングのイメージを持つことが、現代のアイアンスイング攻略の鍵といえるでしょう。

    場面によって使い分けたいダウンブローとレベルブロー

    ボールをクリーンに打ちたい場面ではダウンブロー、上から打ち込みたくない場面ではレベルブロー、と状況に合わせた打ち方を知っていると、自信をもってトラブルに対処することができます。

    ダウンブローで打つと、クラブヘッドは最下点の手前でボールをとらえるため、ライの影響を受けにくくなります。ボールが芝に沈んでいるときは芝の抵抗を減らすことができますし、ベアグラウンドではソールが地面で跳ねることがありません。

    その他にも、地面に埋まったボールや、パンチショットなど、クリーンにボールをとらえたい場面では、レベルブローではなく、ダウンブローの方が簡単にボールを打つことができます。

    この場合、わざわざスイングを変える必要はありません。アドレスのボール位置を基本の位置より少し右に置いたり、アドレスの体重配分を少し左に多くかけることでスイングの最下点を左に移動させ、インパクトのダウンブローを調節することができます。

    またその逆もあり、ラフにボールが浮いている場合や、左足上がりのライではレベルブローに振った方がボールをうまく打てるので、アドレスでボールを少し左に置き、普段通りのスイングをするだけでうまく対処できるでしょう。

    いずれの場合も、トラブルだからと力んで極端に鋭角に振る必要はまったくなく、いつものショットより入射角を少し調節するだけで十分な効果を期待できます。

    3.アイアンショットの基本の打点は?

    実はアイアンショットの飛距離や方向性に一番大きな影響を与えるのが「打点」なのです。

    ボールのどこにクラブを当てればいいのか? フェースのどこにボールが当たればいいのか? など、アイアンの上達において初心者から知っておきたい基本について解説します。

    ボールのどこにクラブを当てればいいの?

    アイアンショットでは「ボールの半分から少し下」にクラブを当てるのが望ましい、とされています。この位置にクラブを当てることができると、適正なバックスピンがかかりやすくなるだけでなく、高い打ち出し角度で飛距離を最大化できるためです。

    ボールの半分から上にクラブが当たると、打球はトップやゴロのような低い弾道で距離がでないミスショットになってしまいますが、ボールの半分より下に当てる意識が強すぎても、ダフってしまうことがあるため注意が必要です。

    インパクトの瞬間だけを切り取るのではなく、ゆるやかなダウンブローやレベルブローで打つ過程で、ボールの真ん中よりやや下にクラブが当たるといった全体の流れとして意識するといいかもしれません。

    フェースのどこにボールが当たればいいの?

    一般的に、アイアンショットでは、クラブのスイートスポット周辺である「フェースの中心より、やや下」でボールを打つことがベストとされています。

    クラブフェース上で、ボールが当たったとき最もエネルギー伝達効率が高く、クラブの機能どおりの飛距離と直進性を得られる打点をスイートスポットといいます。これは、クラブヘッドの重心をフェース面に投影した点のことで、いわゆるクラブの真芯にあたる部分です。そして、スイートスポット同様にボールが当たったとき、高いパフォーマンスを発揮するスイートスポット周辺の範囲をスイートエリアといいます。

    スイートエリアから外れた位置でボールを打つと、クラブヘッドはインパクトの衝撃で上下左右にブレてしまうため、ボールの曲がりや飛距離のロスが起こります。そのため、左右の方向性やタテの距離感が大事なアイアンショットでは、打点の質が最も重要といわれているのです。

    アイアンの場合、スイートエリアは基本的にクラブフェースの中央やや下に位置しますが、その大きさや位置はクラブによって少し異なります。一般的に、オートマチックに打てるやさしいアイアンはスイートエリアが広く設計されているため打点のミスに強いですが、操作性の高いアスリートアイアンは、スイートエリアが狭く打点にシビアな作りになっているようです。

    インパクトまでクラブを正確に運べても打点が毎回バラバラだと、飛距離が落ち方向性も安定しません。クラブに合ったスイートエリアでボールを捉える、またはフェースの中心付近でボールを打てるように一貫性のあるスイングを目指して練習することが大切です。

    打点はショットマーカーなどのシールをフェース面に貼ることで簡単にチェックすることができます。打点の詳しいチェック方法を知りたい方は、「正しいアイアンの打点を知ろう!山田彩歩「進化した私の技術」」(ALBA TV)をご覧ください。

    4.アイアンの打ち方をマスターする7つのポイント

    ここでは、ゆるやかなダウンブローでボールを打つコツに焦点を当てながら、アイアンの打ち方をマスターする7つのポイントを紹介します。

    【1】アドレス

    まず、クラブヘッドはボールの後方に、手は左足内モモ辺りにセットして少しハンドファーストに構えます。ボール位置については前述した通り、右打ちの場合、ミドルアイアン(6番〜8番)はスタンスの「中央」、ショートアイアン(9番以下)はスタンス中央より「ボール半個右足寄り」、ロングアイアン(3番〜5番)はスタンス中央より「ボール半個〜1個分左足寄り」にセットします。

    次に、左50:右50の体重配分でバランスの取れたアドレスを作りましょう。より正確性を重視するショートアイアンやコントロールショットを打ちたいときは、左60:右40のやや左足体重でアドレスを作ると、ショットの成功率が高まります。これは、通常のアイアンショットよりコンパクトにスイングしたいので、大きな体重移動が必要ないためです。

    また、アドレスでは(右打ちの場合)右手が左手より下になるため、骨盤の中心を支点に背骨を少し右に傾けましょう。

    その他にも、重心を下げすぎないようにヒザを軽く曲げ、骨盤を立てて構える意識を持ってみてください。

    今どきの​​重心を下げないアドレスの解説は、「ショットメーカーの高橋彩華が意外な告白 「アイアンは“ヒザピーン”で構えます」」をご覧ください。

    アドレスでスエーを防ぐ骨盤の立て方は、「矢野東 お尻を後ろに突き出すアドレスはもう古い?」(ALBA TV)をご覧ください。

    アイアンでのアドレスの立ち方やボールの位置の確認については、「上田桃子 アイアンのアドレスと打点のポイント」(ALBA TV)をご覧ください。

    【2】バックスイング

    アドレスで右に傾けていた背骨を、テークバックで左に傾けることで、肩をタテに回転することができます。背骨を右に傾けたままバックスイングすると肩が水平に回転し、体が大きく右へスエーしたり、手だけでクラブを持ち上げるバックスイングになってしまいます。

    テークバックからトップまでのバックスイングでは、正面から見て上半身が地面と垂直であり、飛球線後方から見て左肩が低くなっているのが理想的です。

    肩をスムーズに回転できるテークバックのコツは、「小鯛竜也 テークバックでどこを見ている?「ボールを見る」だと曲がるリスク大」をご覧ください。

    【3】トップ

    コントロール重視のアイアンショットでは、ドライバーに比べて8割程度の大きさのコンパクトなトップを作ることが理想的です。クラブヘッドをグリップより高い位置におさめ、より正確なクラブ運びを心がけましょう。

    スイングを正面から見たとき、両足の中心に頭が位置するように上半身の軸を垂直に保ちます。

    また、飛球線後方からスイングを見た際には、左肩を下げ、左腕が肩のラインと重なるように高さを調節しましょう。ただし、手が頭の真横に位置するほどアップライトに腕を上げると、鋭角なダウンスイングになりやすいため注意が必要です。

    最後に、左腕を軽く伸ばし、手元と胸部の距離を長く取ることで、ダウンスイングでクラブを効率よく加速する準備が整います。

    【4】切り返し

    左へ体重移動しながらダウンスイングに移行します。ここでのポイントは2つ。上半身を垂直に保ちながら腰の回転量を制御して、インパクトまで体の回転と腕の振りを同調することです。

    トップから手が肩の高さに下りるまで、トップ時と変わらず上半身は垂直な状態を保ちましょう。正面からは垂直に見えるように、後方からは左肩が低く見える状態でダウンスイングへ切り返します。

    切り返しのタブーな動きは、腰を一気に回転すること、左腰を大きく左へスエーすること、上半身を右へ大きく倒すこと、右肩を前に出すことです。これらの動きは手と体の連動を妨げるだけでなく、インパクトの詰まりや振り遅れにつながります。

    適正な腰の回転量の目安として、手が胸の高さに下りたとき、腰はアドレスの状態より少し閉じていればOKです。飛球線後方からスイングを見たとき、左足が右足越しに見えていれば、まだ腰が閉じているとわかります。

    腰で詰まらない右ヒジの運び方は、「アイアンが当たらない人は「右ヒジからお腹に振って」ミート率アップ!」をご覧ください。

    【5】ハーフウェイダウン

    スイングで両手の位置が一番低くなるのが、このハーフウェイダウン(クラブシャフトと地面が平行になる位置)です。ここからインパクトに向けて、両手、左肩、左腰は回転しながら上昇し、クラブヘッドはボールへ下降していきます。この一連の動きにより、ヘッドスピードは加速し、ゆるやかなダウンブローやレベルブローでボールをとらえることができます。

    インパクトに向けて手を低く下げてしまうと、クラブを加速できないだけでなく、ヘッドのコントロールまでもが難しくなるので注意が必要です。

    体の回転では、腰と肩がターゲットラインに対して少し開く状態が理想的です。手は右足の右側面に、右ヒジは右脇腹の前を通過できると振り抜きやすいでしょう。

    アマチュアの場合、腰の回転と腕の振りのどちらかが先行しすぎて、手と体の動きがバラバラになりがちです。ダウンスイングでシャフトが地面と平行になるとき、手や右ヒジが体の横より背面側に位置するとインパクトで詰まりやすく、逆に手がヘソの前まで進んでしまうとクラブヘッドが振り遅れてしまいます。

    【6】インパクト

    スイングを正面から見たときの上半身の傾きは、クラブヘッドの入射角と密接に関係しています。

    上半身が左に傾いてボールから左に位置するほど入射角は鋭角になり、逆に右に傾いてボールより右に位置するほど鈍角になりやすいです。そのため、ゆるやかなダウンブローで打ちたい人は、上半身が地面と垂直に近い状態で、胸の中心がボールの正面~少し左(ターゲット側)に位置するようにインパクトを迎えてください。

    また、レベルブローで打ちたい場合は、胸の中心がボールの正面〜ボール1個分右に来るようにするといいでしょう。ただし、上半身が大きく右に傾くと最下点がボールの手前に移動しやすく、すくい打ちになったりダフりやトップを誘発するので、上半身が大きく倒れるほど腰を回転したり、左にスエーしないように気をつけましょう。

    2024年の「全米女子オープン」を2位で終えた渋野日向子も、軸を倒さない左軸スイングでより打点が安定したといいます。インパクト時の渋野の軸は、ほぼ垂直でボールより左に位置しています。詳しくは、「渋野日向子は左軸スイングで打点が安定! ピンを狙えるアイアンショットが復活した【プロコーチがスイング解説】」をご覧ください。

    【7】フォロー

    フォローは左足の上で上半身を回転します。フィニッシュでは、右足のツマ先で地面をトントンとタップできるように左への体重移動を完了しましょう。これにより、バランスのとれたフィニッシュを作ることができます。

    5.アイアンが上手くなる練習法3選

    アイアンのパフォーマンスを高めるためには、打点をスイートエリアに集め、ゆるやかなダウンブローやレベルブローでインパクトすることが大切です。以下の厳選した3つの練習方法で、再現性の高いアライメントとアドレス、そして軸ブレしないシンプルで繰り返しおこなえるスイングを手に入れましょう。

    【1】インパクトの再現性が高まる左足体重ドリル

    インパクトの入射角が安定する最も効果的なドリルです。ポイントは、目標とするダウンブローやレベルブローを再現しやすい体勢を最初に作ることです。このドリルでは、7〜9番アイアンの使用をおすすめしますが、どの番手で練習するのが効果的か悩んでいるゴルファーは、参考に「初心者が最初に練習する番手は、結局、何番アイアンがおすすめなの?」をご覧ください。

    インパクトの形をアドレスで作る

    アドレスでは、最初に理想のインパクトの形を作りましょう。ゆるやかなダウンブローで打ちたい人は上半身を垂直に構え、レベルブローで打ちたい人は上半身を少し右に傾けます。いずれの場合も体重配分は左80:右20で、左足に80%の体重をのせて、右足は母指球で残りの20%の体重を支えるようにカカトを少し浮かせて構えます。

    トップはコンパクトに腰の高さ

    左足体重をキープしながら、手が腰の高さにくるまでゆっくりバックスイングします。バックスイングでは背骨を軸に体を右へ回転させますが、頭や上半身が右へスエーしないように気をつけましょう。

    ダウンスイングは左足の踏み込みが鍵

    左足体重のトップから、さらに左足を踏み込んでダウンスイングします。ゆるやかなダウンブローで打ちたい人は上半身が垂直になるように、レベルブローで打ちたい人は上半身を少し右に傾けてボールを打ちましょう。

    このドリルは、簡単なハーフスイングでゆっくり振ることから始めますが、動きになれたら徐々にスイングを大きく、振るスピードも速くしていきます。この過程を踏むことで、ドリルの動きを無理なくフルスイングへ落とし込むことができるのです。

    さらにスイングの再現性を高めたい人は、毎回ボールを打つ前に素振りでスイングの最下点を確認してみましょう。インパクトでクラブヘッドとマットの接触音が聞こえる場所がだいたいの最下点なので、ゆるやかなダウンブローならボールの少し先、レベルブローならボールの位置で音が鳴るように素振りを1回挟んでから、ドリルの打ち方をすると再現性が高まります。

    【2】すべての動きがスムーズにつながるステップドリル

    スイングの流れを整える目的で、左右にステップを踏みながらボールを打ちます。切り返しの体重移動、体の回転、腕の振りを同調できるため、プロも行うドリルとして有名です。ポイントは、ステップを踏んでから体を回転する流れにあります。練習では、7〜9番アイアンを使用し、ゆっくり振るところから始めましょう。

    スイングを開始するための予備動作の準備をする

    ボールをスタンスの中央に置き、足を閉じて構えます。手とクラブヘッドを体の左側にセットしフォロースルーの形を作ります。この状態がバックスイングを開始するために必要な予備動作(人間が何か動作を開始する直前におこなう逆の動作)
    の形です。

    右足を踏み込んでからバックスイングを開始する

    右足を一歩右に踏み込んでバックスイングします。このとき、右足で地面をしっかり踏み込んでから体を右に回転することが大切です。右足が地面に着く前に体を回転するのは誤った動きの流れであり、大きなパワーロスにつながります。また、右足の踏み込みにつられて上半身が大きく右へスエーしないように気をつけましょう。

    トップの前に左足を踏み込みボールを打つ

    クラブヘッドがトップに到達する前に、左足を左に一歩踏み込みダウンスイングへ移り、ボールを打ちます。ここでも左足を踏み込んでから体を左へ回転しますが、目安として手が胸の高さに下りてから体を回転しましょう。左への踏み込みと回転を同時におこなうと、体重移動と体の回転、腕の振りがバラバラになりスイングしづらいので気をつけましょう。

    ドリルの動きに慣れてきたら、徐々に振るスピードを速くして通常のスイングと同じ速さまで振ってみます。このドリルでも、ゆるやかなダウンブローならインパクトの上半身を垂直に、レベルブローなら少し右に傾けクラブの当て方を意識してみましょう。

    【3】ピンを正確に狙えるアライメントの反復練習

    コースでアイアンショットの成功率を上げる最大の鍵は、ターゲットに対して正しく構えることです。練習場のマットのラインに沿ってショットを打つだけでなく、さまざまな方向のターゲットを狙うことで実践的なスキルを磨きましょう。

    ターゲットを選択してアドレス

    左右どちらかのターゲットを選び、コースと同じようにターゲットに対してアドレスします。そして、アライメントスティックやアイアンシャフトを足元に起き、自分のスタンスラインを確認します。つま先を開いてアドレスする場合もあるので、カカト側にスティックを置くのがおすすめです。

    ターゲットラインとスタンスラインは平行

    飛球線後方からボールとターゲットを結ぶライン(ターゲットライン)と自分のスタンスラインが平行か確認します。これを左右のターゲットに対し数回繰り返すことで、右方向のターゲットでは右に向きやすいなど自分のアライメントの傾向をつかめます。

    ボールを打って正しいスタンスラインを覚える

    ターゲットに対して正しく構えたときの景色や感覚に慣れるために、ターゲットラインとスタンスラインにスティックなどの目印を置いてボールを打ちながら練習します。正しいアライメントで反復することで自分の感覚を信頼できるようになります。

    この練習はすべてのレベルのゴルファーにおすすめです。定期的に正確な情報を基にした反復練習を繰り返すことで、コースで狙ったところへボールを運べる確率が格段にアップします。

    6.まとめ

    アイアンはコントロール重視のクラブだからこそ、コントロールに特化した合理的なスイングや一貫したアドレスが必要になります。アイアンショットの分散を小さくして精度を向上できれば、確実なスコアアップが期待できるでしょう。この記事を参考に、アイアンの打ち方の基本を押さえて練習に取り組んでみてください。

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