知らぬ間に“スエー癖”ついてない? ドライバーで左右どちらにも散らばる人は、右ヒザを固定してみよう
打点のバラつきはスイング軸のブレが原因。右ヒザを遊ばせてしまうとスエーしてショットが安定しない。
配信日時:2024年5月29日 01時35分
ドライバーのフェースを見てみると、打球痕が全面に散らばっていて打点がバラバラ。これでは球も右へ左へと飛んで弾道が安定しない。「打点がバラつく最大の原因はスイング軸のブレ。スイング時に固定しなくてはならない体のある部分が、動いてしまっている可能性があります」と話すのは、かつて世界一にも輝いた宮里藍の父でありコーチの優氏。ゴルフで動かさないようにといわれる代表例は頭だけれど……。
「確かにスイング軸のブレを矯正する方法として、額を柱につけて行うシャドースイングがあります。頭が左右だけでなく、前後上下にも動かなくなるので有効です。ですが、今回気にして欲しい箇所はそこではありません。意外と気づかず、ミスショットの原因にもなっているのが下半身の軸のブレ。頭を動かさないように意識するあまり、右腰がスエーしているケースがあります。そして、その要因となるのが右ヒザ。正確に同じ位置にクラブを戻すためには、右ヒザを固定することが大切です」
なるほど、右ヒザが動くことで腰も右にズレてしまっていたのか。でも、右ヒザを固定すると体を上手く回すことができない。一体どうしたら……。
「体を回すとき、右ヒザを動かしたほうがラクなので、テークバックでスエーしてしまう。ですが、腰が右に動けばクラブ軌道の最下点も右にズレるため、ダフりやチョロなどのミスが多発します。これを直すには、アドレスで右カカトを1~2センチ浮かせたまま、トップまでテークバックしてみてください。そもそも、右腰がズレなければ上体はラクに回るものです。そして、テークバックは背後から呼びかけられて振り向くときと同じイメージ。わざわざ右腰をズラして振り返る人はいないでしょう?」
右カカトを浮かせれば、右ヒザが固定されて右腰もスエーしなくなるし、上体もすごく回しやすくなる。
「右腰がスエーしているか気になる人は、ボール位置も確認してみてください。スエーしている人は最下点が右にズレるため、球を中(右足寄り)に置かないと上手く当たりません。アドレスで球を右に置きたくなる人は要注意ですよ」
自分では気づきにくいため、“スエー癖”がついてしまっている人もいる。ヒザとボール位置に注意しながらスイングすれば、スイング軸が安定して今までよりも芯で打つ感覚を得られるだろう。
◾️宮里 優
29歳でゴルフをはじめ、独学でゴルフ理論を構築。36歳の時に男子プロトーナメントの大京オープンにアマチュアとして出場。その後、ティーチングプロの道を歩む。子供たちと一緒に楽しみたいとやらせたゴルフだが、結果的に聖志・優作・藍の3人共プロゴルファーの道を選んだ。
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●どんなスイング理論でも全ての人には当てはまらない。関連記事『【診断】手のヒラを擦る? 目を閉じてその場で足踏み? 新感覚の理論で自分に合ったアドレスを見つけよう!』をチェック!