現在ボールストライキング1位! 佐久間朱莉は“カウンター効果”で飛距離と方向性を両立【女子プロのアイアン技】
ショット全般の能力を示すボールストライキングでトップに立つ佐久間朱莉のアイアンショットを、青木瀬令奈のコーチ兼キャディを務める大西翔太が解説する。
配信日時:2024年8月20日 21時35分
今季、活躍している女子プロたちのアイアンスイングには、アマチュアゴルファーの悩みを解決してくれるヒントがいっぱい。今回取り上げるのはメルセデス・ランキングで6位につけている佐久間朱莉。ショット全般の能力を示すボールストライキング(※)でトップに立つ21歳のスイングを、青木瀬令奈のコーチ兼キャディを務める大西翔太が解説する。
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まず、佐久間さんは大きなバックスイングが特徴的です。手首のコックをあまり入れずに左腕を伸ばしたままクラブを上げていく。左ヒザは内側に入りますが右ヒザの位置はキープして、背骨を軸に深いトップを作ります。
そして、頭を右に残してビハインド・ザ・ボールで振り抜いていきます。ボールの右側を見ながらインパクトすることで頭が右に残り、カウンター効果で大きなフォローを出せる。飛距離と方向性のどちらも良くなる動きです。このとき、過剰に頭を右に残そうとするとすくい打ちに、左に動かすとスエーに。どちらも大きなフォローにはなりません。
佐久間さんのようにカウンター効果で打つには、壁に向かって立ち、頭を壁につけながらヘッドカバーを投げてみるといいでしょう。頭を右に残したまま振っていく感覚が分かりますよ。
※ボールストライキング
ドライビングディスタンスとフェアウェイキープ率の順位を合算したトータルドライビングの順位と、パーオン率の順位を合算してポイント化したもの。順位が高いほどドライバーが飛んで曲がらず、アイアンが正確であることを表す。
■佐久間朱莉
さくま・しゅり/2002年生まれ、埼玉県出身。中学3年のときからジャンボ尾崎ゴルフアカデミーで腕を磨き、21年のプロテストでトップ合格。翌22年シーズンはメルセデス・ランキング35位、23年シーズンは同27位でシード権を獲得した。今季は23試合に出場して2位が3回と、悲願のツアー初優勝にあと一歩まで迫っている。大東建託所属。
■大西翔太
おおにし・しょうた/1992年生まれ、千葉県出身。青木瀬令奈のコーチ兼キャディを務めてツアーを転戦。スイング理論に精通し、ジュニアゴルファーの指導も行うなど、多方面で活躍している。プロゴルファーの大西葵は実の妹。
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